【実は】5歳夏の光を浴び、
ウインカーネリアンの隠し持っていた才能が開花する。
コントレイルが制した2020年の
皐月賞4着、ダービーにも出走した(17着)。条件クラスとはいえ、中山マイルを1分31秒8という出色の時計で走破。取消を挟んで二戦目の
谷川岳Sは1分33秒6、続く
米子Sは1分32秒9に時計を更新、余裕残しで快勝。前走後の調教も緻密、動き出しは自在。新潟のGIII・高速マイルでも勝ち負けの図式が描けるようになった。
強敵は
イルーシヴパンサーの決め手。3歳春の6月、東京・芝1600mを同年の
安田記念と0秒3差の1分32秒0・上り33秒8で駆け、重賞マイラーの予兆は示しており、二走前の
東京新聞杯はレースの上りを1秒2上回る、鮮やかな加速ラップで後続に1馬身4分の3という決定的な差をつけ突き放す完勝。1分32秒3という走破タイムは過去十年では
インディチャンプの1分31秒9に次ぐ第二位だった。満を持して臨んだ
安田記念は、1000m通過は58秒7のスロー。シンガリ近くで動くに動けず、直線はズラリと前が壁。完全に行き場をなくし、最速の上りはマークしたものの、ホゾを噛む8着になってしまった。枠は1番、最終追い切りは少し乱暴に走っていたのが気になるが、末脚はGI級。進路さえ見つかれば豪快な外一気は十分。
割って入れば
スカイグルーヴ。父は
エピファネイア、母系は名門
エアグルーヴ一族。東京2000mで派手な新馬勝ちも決め、
オークスの最有力候補にと見積りを立てていたが、有り余るスピードと才能を制御できない。ならばと大幅に距離を短縮、6Fから再出発をはかり、7Fの
京都牝馬Sが1分19秒8・2着、
京王杯SCも僅差の2着。ルメールJが丁寧に根気よく、マイル仕様の走りを教え込んできた。
ダノンザキッドも、2歳時は東京スポーツ杯2歳S、
ホープフルSまで3連勝。クラシックの主役を務めるかに思えたが、気質も体型も進むべき道はマイル。
マイルCS3着、
安田記念も残り1Fまであわや先行勝ちかというシーンを演出。安田隆厩舎といえば、調教は坂路。瞬発力を養成、マイラーに特化すべく、CWのコース追いからインターバル調教に切り替え、手前の代え方やフォームを矯正してきた。良馬場が第一条件になるが、58キロでも
ザダルの決め手は軽視禁物。
ゴールデンシロップは、左回りのマイル2勝を含め1600mは[3100]。大型馬だが久々を感じさせない身のこなしを見せている。連穴は
リアアメリア。