【上位拮抗】ハーツコンチェルトは手ごたえ十分に抜け出し楽に突き放した初戦内容が秀逸。良質なフットワーク魅力で中間も反応上々で勝ち負け必至。フェイトもセンス上々の走りで初戦をクリアしており潜在能力も上位。ダノンダンサーも一戦毎に良化しており素質も遜色ない。タイセイクラージュは新馬勝ちの条件で。ロッククリークも気配上々で、ジョウショーホープやテンカノギジンなども侮れない。

【いかなるヴィジョンを描くか】フェイトのポテンシャルを主役に抜擢。父はドバイターフを制した新種牡馬リアルスティール。母は3勝、近親にはサラキア・サリオスなどが名を連ね、新潟・芝1800mの新馬戦は、2着に5馬身差という鮮烈なデビューを果たした。

　レースは1000m通過・60秒7の平均ペースで展開。もどかしそうに前へと行きたがるシーンもあったが、グリップ力は強く、滑るような独特のフォームで直線もほぼ馬なり。上りのレースラップは11秒6-11秒3-12秒0と、平坦新潟にしては若干平凡ながら、追っていれば間違いなく11秒前半のラップが軽く出せていた。

　デビュー前も今回も調教で併せ馬に遅れる時があり、陣営も完成途上は承知。

　しかし東京スポーツ杯は才能の見極めと将来像を描くGII。矢作厩舎の先輩コントレイルも、幼さを残しながら東スポ杯をジャンピングボードにクラシックへと飛躍した。

　強敵はハーツコンチェルト。父はハーツクライ、首、背中、四肢がピシリと張り出し、新馬戦の体重は492キロ、シルエットが実に絵になる。

　いざ実戦、1000m通過は63秒2のスロー。向こう正面半ばから先団の外に押し上げ直線を向いたが、上り3Fは推定11秒4-10秒9-11秒6(33秒9)。残り2Fすぎにはもう独走状態、最後は手綱を抑えたまま。中京の坂を楽々10秒台で走る、クラシック仕様の高性能エンジンを備えている。

　勝ち上がりに二戦を要したものの、ダノンザタイガーは前走の新潟戦を上り33秒9という加速ラップで突き抜けた。薄かった馬体も徐々に筋肉がつき、調教の推進力は大幅に上昇している。

　惑星はガストリックのスケール。新馬戦は行き脚がつかずポツリ最後方、1000m通過は63秒2の超スロー。典型的な上り3Fの上り勝負となったが、レースの上りが34秒4に対し、自身のソレは33秒3。シンガリから一頭また一頭、大外一気のゴボウ抜き。ラスト2Fはどう見ても推定10秒台を二連発、東京の2400mの走りを掻き立てられる馬です。

　タイセイクラージュも、東京新馬戦を1分47秒0・上り34秒0で快勝した好素材。萩Sは出遅れに加えハミ受けが甘く消化不良の4着に敗れたが、すぐにも矯正できる範囲内。まだ体を使い切れていないが、テンカノギジンも初戦上り33秒3をマークした。

　東スポ杯の過去10年は前走オープン組が[6-3-5-30]の複勝率31.8%、前走新馬組が[4-3-2-20]の複勝率31.0%でほぼ互角。間に挟まれた前走未勝利組や1勝クラス組の成績が良くない。

　前走オープン組は連対してきた馬が[6-3-4-15]に対し、前走3着以下だった馬は[0-0-1-15]。3着に来た1頭は13年のクラリティシチーだが過去10年の中でも古い話だし、同馬にしても前走はいちょうS3着。今回は前走オープン組は前走4着が最高なので、ならば前走新馬組を狙うしかない。

　前走新馬組は前走1-2番人気組が[4-3-2-9]で前走3番人気以下は[0-0-0-11]。前者の条件を満たす馬は何頭かいるが、ここは◎ハーツコンチェルトで。距離短縮になることと前走の2、3着馬が2走目に着順を落としていることは気になるが、持ったままで1.3秒差、中京で上がり33.9秒というのはスケールを感じさせる内容だった。

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【順当】6ダノンザタイガーはココ目標に乗り込み順調で、好位からの差し脚が届く可能性が大。8ハーツコンチェルトは初戦圧勝の素質魅力で、中間の上積みを含めて注目できる。3ガストリックは初戦で見せた瞬発力が非凡で、相手強化でも一発の可能性がありそう。7ドゥラエレーデは条件替わりが微妙でも、流れに乗れれば善戦以上が可能だろう。9テンカノギジンも素質的に見どころ十分で連下の候補として押さえておく。

※11/13時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　東京芝1800mで行われる2歳のGII戦。キャリアがまだ浅い2歳戦で私が重視しているのは、追い切りで走りが良化しているかどうかです。使われつつ良くなってくる子と、新馬戦から成長が見込みにくい子をしっかり見極めて買っているので、直前の追い切りがいい子は積極的に狙います。本命視しているのは、ハーツコンチェルトです。道中の折り合いからゴーサインへの反応まで新馬とは思えないレースぶり。中間の追い切りでは単走で気合の入った走りができています。一度使われた上積みも感じますから楽しみです。

※11/13時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ハーツコンチェルトのスケール感は相当なものがある。デビュー戦は出遅れながら向正面で上がり、直線では叩きつけるような豪快な脚さばきで完勝。タイム的には目立たないが、将来が楽しみな素材だ。

　相手はダノンザタイガー。前走はスタートも決まり、センスのいい競馬。ここから上昇気流に乗りそう。ガストリックはパドックでは気配ひと息だったが実戦では四肢がよく動いた。2戦目でスタートも決まれば、さらに面白い。シルトホルンはイレ込みながら完勝の前走が素晴らしかった。期待できる素材。

※11/13時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　1600から1800mのレースを完勝したことのある馬が中心。「“JRA、かつ1500m超2000m未満のレース”において“着順が1着、かつ2位入線馬とのタイム差が0.2秒以上”となった経験のある馬」は2017年以降[5-4-4-12]で、3着内率が52.0％に達しています。一方「“JRA、かつ1500m超2000m未満のレース”において“着順が1着、かつ2位入線馬とのタイム差が0.2秒以上”となった経験がない、かつ生産者がノーザンファーム以外の馬」は2017年以降[0-0-0-21]と上位に食い込めていません。

　あとは戦績の安定感も重要なポイント。「“JRAのレース”において3着以下となった経験がある馬」は2017年以降[0-0-1-19]でした。

　今年はガストリック・ダノンザタイガー・フェイトあたりが有力と見て良さそう。ただし「馬番が8から18番の馬」は2017年以降[0-0-1-17]なので、外寄りの枠を引いた馬は扱いに注意するべきでしょう。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　昨年の勝ち馬イクイノックスをはじめ、一昨年のダノンザキッド、19年のコントレイルなど、後の活躍馬が多数輩出されている2歳戦屈指の出世レース。暮れのホープフルSに向けた前哨戦の一つにも数えられ、昨年からGIIに格上げされている。

1.決め手勝負になりやすい

　より短い距離に適性がある馬は前週までの京王杯2歳Sやデイリー杯2歳Sに向かうため、中距離タイプが揃うこのレースはスローペースになるのが通例。レースの上がりは速く、末脚のキレが問われるレースになることが多い。

2.距離短縮は苦戦

　過去10回で、前走も1800mだった馬は[9-5-7-45]で複勝率31.8％、前走から距離延長となる馬は[1-2-3-21]で複勝率22.2％なのに対し、前走から距離短縮となる馬は[0-3-0-21]で複勝率12.5％。

3.キャリア数に注目

　過去10回、キャリア数が1から2戦の馬は[7-9-8-43]で複勝率35.8％なのに対し、キャリア3戦だった馬は[3-1-1-21]で複勝率19.2％、4戦以上だった馬は[0-0-1-23]で複勝率4.2％。フレッシュな状態で挑める馬に注目したい。

　ガストリックは同舞台の新馬戦でデビュー勝ち。道中最後方に置かれながらも、上がり33秒3の決め手を繰り出して素質の片りんを見せた。500kgを超える大型馬なだけに一度使った上積みがありそうで、注目馬が揃ったここでも期待は十分。

　タイセイクラージュは前走が案外も、右回りが影響した可能性もある。デビュー戦で見せた走りは上々で、その条件に戻って見直したい。ハーツコンチェルトは新馬戦の衝撃的な圧勝からして重賞級なのは間違いないが、距離短縮というローテーションが気になるため3番手評価とした。

　フェイト、ダノンザタイガーはあまり馬力が要求されない新潟での勝ち上がりのため、東京替わりでどう出るか未知数。重い印は打ちづらい。

【小波乱】ハーツコンチェルトは素質十分。ロッククリークはスピードを持続できる。折り合ってドゥラエレーデが持ち味を生かす。

GII東スポ杯2歳S。芝1800m戦。初戦で強い勝ち方をして人気になりそうなのは○フェイト。ただその数字は同距離73だった。これならば同厩舎で初戦同距離コース83◎タイセイクラージュで一発狙ってもいいんじゃないか。次点には同距離84持つ▲ドゥラエレーデ。一発☆ロッククリーク。ほかにも争える馬多数。

潜在能力は高い6ダノンザタイガーが優勢。切れ味は非凡でうまく仕掛ければ直線が長いコースでチャンス。次位は8ハーツコンチェルトで実戦を経験しての上積みは大きく素質は高い。▲は11タイセイクラージュで地力アップが見込めるなら差はない。