【強度アップ】ジェラルディーナの重賞制覇は、中距離2000mが似合う。母ジェンティルドンナはGI7勝、しかし娘は若馬時代は紙のように燃えやすい性格に苦労。エルフィンS10着で、3歳春のクラシックは終わった。自己条件初戦は馬具が外れ逸走したが、小倉9Fを2連勝し、阪神9Fの西宮Sは、スローの上り勝負とはいえ後半5Fはすべて11秒台を計測。レースの上りを0秒9も上回る、33秒3の出色の末脚を坂コースでも叩き出した。GIII・チャレンジCは極端なスロー、京都記念は初の2200m、阪神牝馬Sは流れの速いマイルに乗り遅れたが、それぞれ敗因は明らか。9Fの記録内容を精査すると、10Fでもほぼ同じ組み立てが可能であることが読み取れる。いざレースに向かうとピリピリする面は残るものの、調教の強度は一段アップ。さらに体力もついてきた。

　対抗はカイザーバローズ。デビューは明け3歳2月、東京9Fで新馬勝ち。スピードもあり生真面目だが身のこなしは少し硬め。体造りや走法など、小さな課題を与えてきたが、夏の小倉で3勝目をあげ、3勝クラスは3戦目でクリア。新潟大賞典はスタートで出負け。1000m通過・58秒5という、よどみのないミドルペースで展開。ジックリ後方待機策も功を奏したが、最速の上りで0秒1差の2着に肉薄。中京2000mは同じ左回り。斤量は1キロ増、坂コースにかわるが、前走のリズムをなぞればいい。

　新潟大賞典同タイム3着のヤシャマルも、重賞戦線で揉まれ着実に基盤を強化してきた。全4勝は東京の9-10Fというサウスポー、坂コースも望むところ。

　実績ならサンレイポケット。GIII1勝、GIIの京都記念3着、天皇賞やジャパンCなどGIの掲示板にも2回名前が載った。ただ時計勝負は不得手とはいえ、年齢的なものもあるのだろうか。金鯱賞の伸びは案外だった。

　数字的な証明はまだ明確ではないが、キングオブドラゴンは一戦ごとに予想を上回る粘り腰を披露。ヴェルトライゼンデは1年4カ月ぶりの長期休養明け。ホープフルS2着、スプリングS2着、ダービー3着という才能はみんな知っているが、今回の仕上げはコースではなく坂路。実戦での息もちが課題になる。

　施行コースが違うので例年と同様に考えてよいのかは微妙だが、鳴尾記念は前走GI・GII組が強い傾向にあり、なにしろGI・GIIなのでそこで大敗してきてもここで好走できるチャンスはある。

　ここは◎ギベオンを狙いたい。中京芝2000mといえばご存知の通り、デアリングタクトを相手に金星をあげたコース。その金鯱賞では2020年が7番人気4着、2022年が12番人気5着と人気以上に走ってきた。今回は相手がぐっと楽になった印象だし、金鯱賞勝ちが1年を超える昔の話になったことで、斤量面での不利も解消されている。

　○カイザーバローズは自在性がある一方で差しに回ると速い上がりを使えて死角が少ない印象。▲キングオブドラゴンは今回単騎逃げが望めそう。他にハナ候補といえば△ショウナンバルディくらいだが、坂井瑠星騎手が矢作厩舎の▲につっかけていくことは考えづらい。○▲を2列目に置いた3連複フォーメーションで。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【上位拮抗】開催も進み荒れてきた馬場を利して3サンレイポケットが躍進する。昨秋のGI挑戦がここに来て花開きそう。4キングオブドラゴンは単騎逃げが濃厚なメンバー構成。9ジェラルディーナは前走適性距離より短かったが、上り最速を記録。ベストの距離に戻して。

※5/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中京芝2000mで行われるGIII戦。舞台となる中京芝2000mはホームストレッチの坂の中間からスタートするためにペースが流れにくく先行馬が有利になりやすいコースです。本命視しているのは、ヴェルトライゼンデです。昨年の1月以降のレースとなりますが、3歳馬クラシックを盛り上げた子。まずは復帰がとてもうれしいです。

　能力自体はここでは上位ですし、GIII戦の相手なら久々でも十分にやれる力はあると思いますので期待します。

　対抗には好位からしぶとい走りができるキングオブドラゴンに注目しています。

※5/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ジェラルディーナの初重賞制覇はここか。昨年の3連勝は猛暑の夏。発汗が目立つ馬体でも勝ち切っていたから、まさに夏女なのかもしれない。一気に夏の気配で追い風ムード。スタートの失敗が致命傷となったマイルより、2000mの方がいいだろう。ヴェルトライゼンデがここで復帰。クラシックではコントレイルにかなわなかったが地力はいいものがある。サンレイポケットの前走は脚をためられない流れ。決め手が生きる流れなら。カイザーバローズも力をつけている。

※5/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　基本的に前走好走馬が強いレース。「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以上、かつ前走の条件がGI以外だった馬」は2018年以降[1-0-0-22]と安定感を欠いていました。

　さらに「出走数が20戦以上の馬」は2018年以降[0-1-0-18]、「“JRA、かつ重賞のレース”において“着順が5着以内、かつ4コーナー通過順が3番手以下”となった経験のない馬」は2018年以降[0-0-0-12]。比較的キャリアが浅い実績馬を重視すべきでしょう。

　今年のメンバー構成なら、ヴェルトライゼンデ・カイザーバローズ・ジェラルディーナ・ヤシャマルあたりが楽しみです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　2012年に現在の時期へ変更され、宝塚記念の前哨戦として位置づけられるようになった一戦。昨年と同じく中京芝2000mでの開催となる。

1.前有利

　コース改修後から今年5月22日までに行われた中京芝2000mのオープンクラスの成績を、4角位置取り別で見ると、4角3番手以内の馬は複勝率29.6％で複勝回収率128％なのに対し、4角5番手以下の馬は複勝率17.8％で複勝回収率67％。中京芝2000mは上り坂スタートで前半のペースが落ち着きやすいため、前残りになりやすい。

2.若い馬が強い

この時期に変更されて以降の過去10回で、4歳馬は[2-3-5-7]で複勝率58.8％と圧倒的な成績を残している。また、5歳馬も[5-3-1-16]で複勝率36.0％と上々。対して、6歳馬は[2-2-3-34]で複勝率17.1％、7歳以上は[1-2-1-34]で複勝率10.5％。

3.前走GI・GII組が強い

　過去10回で、前走GI組は[3-2-3-9]で複勝率47.1％、前走GII組は[3-1-2-16]で複勝率27.3％。対して、前走GIII組は[1-4-3-30]で複勝率21.1％、前走オープン・リステッド組は[2-2-2-34]で複勝率15.0％。

　キングオブドラゴンは前走阪神大賞典で6着も、古馬重賞初挑戦で初の3000mだったことを思えば上々の結果。実績のある距離への距離短縮、かつ相手関係が楽になるGIIIなら巻き返しを期待できるだろう。

　ショウナンバルディは前走GIで参考外で良さそう。6歳馬で好走条件に合致しないため2番手評価も、巻き返しを期待できそう。

　ジェラルディーナはもっと上でもやれるポテンシャルは持っているが、それを発揮できていない現状。GIIIならあっさりがあってもおかしくないが信頼はしづらい。

　カイザーバローズは前走新潟大賞典で2着と好走しており、今回も上位争いを期待できるだろう。以下、ここにきて安定しているヤシャマル、前走から相手が楽になるサンレイポケット、中京巧者ギベオン。

【逃げ粘る】条件適性の高さが目立っている、04キングオブドラゴンを本命に推す。先行指向が弱いメンバー構成で、しかも少頭数という願ってもない組み合わせ。ここもハナを主張して、積極的な競馬からの逃げ切りを期待する。相手は、03サンレイポケットと10ヤシャマルの2頭を上位に評価。多少は紛れもあるとみて、◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負したい。

【小波乱】ギベオンはこのコースが合う。体力がアップしているカイザーバローズ。距離が延びてジェラルディーナが浮上する。

GIII鳴尾記念。芝2000m戦。平均値で100台も5頭。ただ前走値100レベルあればほぼ変わらないと見ている。問題は長休明けの▲ヴェルトライゼンデがどこまでやれるか。数値と鞍上は問題ないのでまともならば軸相当。しかし今回はやや割り引く。軸には◎カイザーバローズ。相手に○ジェラルディーナ。一発に☆サンレイポケット。以下△も差はない。

重賞で好走してきた実力から9ジェラルディーナを推す。展開に注文はつくが好機に仕掛ければ抜け出せる。次位は8カイザーバローズで決め脚はシャープで実績ある阪神なら期待できる。▲は3サンレイポケットで展開に注文はつくが能力は侮れない。