【セメント勝負】頭数は7頭、しかしクラシック街道を驀進する高性能の良駒が何頭かいる。一番手は
カルロヴェローチェ。祖
母シーイズトウショウは
CBC賞などス
プリント重賞5勝、
桜花賞2着、
高松宮記念3着。母は未勝利に終わったが、父に
シルバーステートを配し、ムチっと厚い494キロの好馬体の牡馬が誕生。
デビュー前の追い切りはわずか3本。かなり余裕残しでの進発となったが、前半1000m・62秒7のスローを三番手追走、いつでも動ける構え。直線入り口を抜ける時にはしっかりフォームが定まり、残り2F標識すぎ追い出し開始。正味400mの瞬発力決着になったが、ラスト2Fの推定ラップは10秒8-11秒3。時計は平凡だが10秒8というラップはクラシックへの布石となる。
札幌2歳Sは回避したが、秋を迎え調教も急ピッチ。直前追い切りはルメールJが跨りCW・81秒8-65秒4-36秒5-11秒6。三頭併せの最内に潜り込み鋭く脚を伸ばした。
対抗は
ファントムシーフ。一つ年上の半姉
ルピナスリード(
父ダイワメジャー)は、現役[2112]。父が
ハービンジャーにかわり、体型はグンと伸びやかになった。新馬戦の馬っ気はご愛敬。いざ実戦では、前半1000m・62秒7という歩くようなスローにも我慢が出来、推定11秒8-10秒8-11秒3(3Fは33秒9)という好ラップで、1馬身余ねじ伏せてみせた。まだ少し頭を上げ気味、ハミのとりかたもフワフワしたところがあるが、一週前のCWは1F・10秒9、直前の坂路は1F・11秒7。調教タイムからも大物の相がにじみ出てくる。
フォーム矯正がかなえば、
ネアセリーニも首位有望。母は
エイコーンSなどG1・3勝。長男
ディアスティマ(
父ディープインパクト)は現役5勝(
京成杯3着)。
ハーツクライ産駒の弟も、フレームはがっしり、強靭な筋肉が全身を覆い、ボルボか
ベンツみたい。
デビュー戦は追走にハアハア、加速が遅れ2着惜敗。二戦目は、5頭立てながら前半2Fめから11秒台のラップが3つ並び、1000mは59秒7というHペースで展開。3コーナー過ぎ気合を注入、一完歩ごとにグリップ力が増し、12秒2-12秒4-12秒6(3Fは37秒2)というレースラップに対し、自身のソレは36秒9。重馬場とHペースの上に立ち、走破タイム2分1秒5は立派。中間ブリンカーを着用し、四肢の連動がアップしている。上位馬たちの切れに対し、どこまで
パワーが通用するか。この馬にとっても試金石になる。
Hペースに引っ張られたとはいえ、
フラッシングレートの前走時計・1分47秒4と末脚は、時計的にはメンバー中一番。
アリスヴェリテのセンスが押さえ。