【軌道に乗ってきた】クラシック間近、
フィデルが本調子。姉
シャンパンルームは米2歳牝馬チャンピオン(BCジュヴェ
ナイルフィリーズ優勝)という良血。ただ
ハーツクライ産駒の若馬らしく、若干口向きなど硬い。2歳7月の小倉の新馬戦は発走前のゲートではゼッケン下が白く泡立っていたほど。ただ、1000m通過・63秒6の超スローにも折り合い、上がり3Fを推定11秒8-11秒0-11秒2(34秒0)でパンチアウト。平坦コースゆえ数字の判断が微妙だが、11秒台前半の脚力は示した。
しかし
京都2歳Sは勝負どころで鞍上に反抗、伸びひと息に終わった。
ホープフルSは発馬で出遅れ。ただ道中馬込みの苦しい位置から、ジワジワではあるが直線4着に押し上げてきた。中間6F追いから7F追いへと調教の負荷を上げ、走りと精神面、体と心が噛み合ってきた。
豪快な逆転ホームランがあれば
デシエルト。母は5勝(
京阪杯2着)、3代母は
エアグルーヴ、母の弟は
ドゥラメンテ。姉
スカイグルーヴ、兄
レガトゥスは現役3勝クラス。
ドレフォン産駒の本馬も、セレクトセール時から良血オーラ全開。幼さ丸出しの完成途上の造りでも、9Fダートを2連勝。前走は1000m通過・61秒3というHペースを自ら牽引、二枚腰を使い後続を封印。1分52秒9は同週の古馬2勝クラスを0秒2-3上回っていた。ダートなら、世代最強の可能性も高く、米国G1馬
ドレフォン産駒として、日本が誇る
エアグルーヴの代表産駒として、もしかして
ケンタッキーダービー参戦もありかと夢想したりしたが、芝挑戦を早めに宣言。追い切りはCWで10秒9を軽く出せるくらい動くが、その
パワーが芝でもいかせるようなら、二刀流の
オオタニサン。
クロフネのような存在になるかもしれない。
本質的にダート馬とあれば、代わって
ショウナンアデイブが浮上。半姉
キャサリンソフィアはG1・ケンタッキー
オークス優勝、G2 2勝。2020年のセレクトで最高価格の5億円余で落札。馬っぷりは悠々、しかしデビュー以来2着4回。集中力を欠くときがあり、フワフワとした走りで
パワーが上に逃げる感じがあった。前走は耳袋(メンコ)を装着し、ひと工夫。1000m通過・62秒4の緩ペースにも、リキみ少なく中団でひとタメ。レースは4F標識から一気に11秒9にペースアップ。続く3Fのレースラップは11秒5-11秒2-11秒8(34秒5)。持久力と瞬発力の両方を問われる勝負となったが、首をグッと下げ前へ前へ。上がり34秒1はメンバー中最速、心身ともに頑強になった。上がり調子で
若葉Sに
アタック、ここを勝てば一気にクラシックへとワープするかもしれない。
ヴェローナシチーは
京成杯3着。
トップギアに入るまで若干手間がかかり、
すみれSは脚を余して3着。急かせて位置を取りに行くのもどうかと思うが、能力は互角。
エイカイマッケンロは前走上がり33秒7の脚を使い、ここに来ての成長急。操縦がやっかいだが、気持ちを切らさずまっすぐ走れば
ストロングウィルも上位争い。