【倣い倣え】前年のシャフリヤールに倣い倣え。ドゥラドーレスが毎日杯をジャンピングボードにダービーへと駒を進める。

　三代母はウインドインハーヘア、ディープインパクト一族。母ロカは6戦して[1113]。競走生活は短かったがクイーンC3着、チューリップ賞4着。身体さえ丈夫だったら…クラシック出走賞金さえ獲得できていれば、違った成績を残していたかもしれない。東京1800mのデビュー戦は1000m通過は62秒1のスロー。典型的な上り勝負のレースとなったが、11秒5-11秒2-11秒6(3Fは34秒3)というレースラップに対し、自身のソレは33秒4。ひと呼吸追い出しを待ち、エンジンが点火したのは残り2F。ラスト1F・推定10秒台の加速ラップでズバリと突き抜けた。セントポーリア賞は12キロ増、492キロにビルドアップ。前の出が硬くスタートはあまり上手ではないが、道中変に頭を上げることもなく1000m通過・58秒3というHペースにも構えは冷静。直線入り口、馬の気に任せ大外に持ち出し、最速の上りで悠々先頭。ライバルを交わしても脚色は衰えず、1分45秒7という走破タイムは、父ドゥラメンテも走ったセントポーリア賞より1秒以上速く、東京スポーツ杯2歳Sや共同通信杯と時計の精度は互角以上。右回り、遠征が悩ましいが、馬体はさらに強固になった。ちなみに昨年の毎日杯クビ差2着のグレートマジシャン(ダービーは4着)は宮田厩舎所属、本馬は先輩の3歳時より体は壮健だ。

　対抗はリアドの資質と変わり身。半兄ストロングタイタンは鳴尾記念勝ち、半兄ミラアイトーンは6勝のスプリンター。半姉ギルテッドミラーはアーリントンC2着、NHKマイルC3着。海外の兄姉たちも含めても多数の活躍馬を送り出してきたが、ディープインパクト産駒の本馬は462キロでデビュー。四肢や背中の長さシルエットなど父と共通点が多く、ラスト4F・11秒9-11秒8-10秒7-11秒9(3Fは34秒4)というハードラップを、内外にヨレながらも33秒5で一蹴。クラシックに不可欠の持久力と瞬発力の両方を計測した。若駒Sは心身ともにまだ完成途上。少頭数のスローのわりに出入りは激しく、キャリアの浅さを露呈したが、クラシック仕様に心身ともにシェイプアップを果たした。

　テンダンスも成長急。兄スズカコーズウェイ(父ジャイアンツコーズウェイ)は、京王杯SCなど6勝。兄カデナ(父ディープインパクト)は、弥生賞など重賞3勝。ジャスタウェイ産駒の弟は、10月の阪神1800mの未勝利戦を1分46秒9という、古馬2勝級の好タイムで快勝。続く東京スポーツ杯2歳Sは1分46秒7で3着。2000mの京成杯は5着に終わったが、つばき賞は1000m通過・64秒4の超スローに恵まれたとはいえ、上り3Fは11秒4-10秒4-11秒1(32秒9)という快ラップを計測。緩ペースの上り勝負とはいえラスト2Fめの10秒4はどうみても速い。

　右回りの2000m二度目、コマンドラインの変身にも注意が必要。ホープフルSは発馬で後手を踏み、道中はインに押し込まれる苦しい展開。厳しい流れにも戸惑い12着に沈んだが、馬格やフォーム、新馬・サウジアラビアRCのラップ形態をみると、距離自体には問題はなさそうだ。課題は一点、闘志と右回り。手前が替わらないまま走っていたが、一週前追い切りで岩田望Jも操縦法をつかんでいる。ピースオブエイトも小差。母はJRA3勝、東海地区で2勝。母の姉アプルーヴは英G2・2勝。スクリーンヒーロー産駒ながら、薄い皮膚としなやかな四肢をもつ黒鹿毛。2歳夏の小倉・芝1800mを1分49秒7で新馬勝ち。クロノジェネシスの小倉のデビュー勝ちとラップがよく似ていたが、あれから8か月。アルメリア賞のパドックは元気いっぱい。1000m通過は59秒4のミドルで展開、舌越して遊びながらも、後方寄りで折り合いに専念。ラスト3F・11秒6-11秒2-12秒1(34秒9)というレースラップを、最速の上りで力でねじ伏せた。京成杯は多頭数の外を回され消化不良の6着に終わったが、ホウオウプレミアも連下小差。

　毎日杯は過去10年、全馬を均等買いしたときの回収率が単42％・複46％。それだけ堅い重賞だ。過去10年のうち9回は1-3番人気馬のうち2頭が馬券に絡んでおり、2018年と2019年は1-3着を独占。穴を狙うなら△で追求するしかない。ここは◎コマンドラインが1着か2着という前提の3連単で買い目を絞って。

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【三つ巴戦】この2か月で更に成長気配がうかがえる6リアド。大物感はまだ消え失せていない。1ドゥラドーレスは前走も軽く仕掛けてアッサリ突き抜けた。4ピースオブエイトは前走このコースで快勝。能力高い。

※3/21時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神芝1800mで行われる皐月賞に向けての3歳限定のGIII戦。舞台となる阪神芝外1800mは、スタートしてから最初のコーナーまでの距離が長いので各馬取りたい位置が取りやすくスローペースになりやすく、最後の直線での瞬発力勝負になりやすいコースです。本命視しているのは、ホウオウプレミアです。抜群な瞬発力を持っている子で、前走は直線の短い中山コースで届ききらないレースぶりでしたので阪神コースに変わるここは見直します。

※3/21時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　底を見せない素質馬がそろったが、関東馬ドゥラドーレスを主役に推す。東京の過去2戦ともスタートはひと息だったが、長い直線を生かした最後の脚が強烈。前走はラストで緩める余裕があった。阪神内回りコースは課題だが、克服するとみての参戦だろう。ここも切れ味を見せる。コマンドラインは前走の完敗が納得いかないが、間隔を空けて立て直した今回は見直したい。テンダンスは前走逃げ切りだが、逃げなくても競馬はできる。ピースオブエイトは相手なりに走れる印象。

※3/21時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　年明け以降の重賞やオープン特別で健闘してきた馬と、同じく年明け以降に中山を除く中央場所のレースで好走している馬が中心。「“同年、かつJRA、かつ芝、かつオープンクラスのレース”において7着以内となった経験がない、かつ“同年、かつ東京・京都・阪神、かつ1勝クラス以上のレース”において2着以内となった経験がない馬」は2011年以降[0-1-1-66]と苦戦しています。

　ドゥラドーレス・ピースオブエイト・テンダンスあたりも楽しみですが、強調しておきたいのはリアド。「父がディープインパクトの馬」は2011年以降[5-7-7-15]と非常に堅実です。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　昨年の覇者シャフリヤールは次走で日本ダービーを制覇。また、18年の勝ち馬ブラストワンピースはその年の暮れに有馬記念を制し、17年のアルアインは中2週で皐月賞に挑み見事戴冠。さらに、13年のキズナはここから京都新聞杯を挟んで日本ダービー制覇に繋げた。弥生賞、スプリングSが終わったあとのGIII戦だが、ここをステップに活躍していく馬は少なくない。

1.構えすぎると届かない

　昨年はペースが流れてレコード決着となったが、例年の傾向としてはスローペースが多い。19年のヴァンドギャルド、17年のサトノアーサー、15年のアンビシャスのように、優れた決め手を持っている馬が序盤で構えすぎて届かない結果に終わることもしばしばある。

2.前走重賞組の成績が良い

　過去10年の成績を前走のクラス別でみてみると、前走重賞組が[7-4-4-24]で連対率28.2％、複勝率38.5％と上々。対して、前走1勝クラスの馬は[3-5-4-32]で連対率18.2％、複勝率27.3％。前走未勝利の馬は[0-0-1-15]。クラシック目前のこの時期にもなると地力上位の馬はすでに重賞を経験していることが多く、軸としての信頼度で上がり馬を上回る。

3.ディープインパクト産駒の庭

　過去10年で、ディープインパクト産駒は[5-6-6-12]で複勝率58.6％。17年はワンツーフィニッシュで、昨年と一昨年、12年は1-3着を独占している。

　コマンドラインはホープフルSで12着に終わったが、出遅れの影響が大きく見直す余地は十分。広いコースに替わるのはプラスであり、巻き返しを期待できるだろう。

　ドゥラドーレスはスタートが速くない点がどうか。昨年のようにペースが流れれば届きそうだが、例年のようにスローになれば届かない可能性もありそう。テンダンスは昨年の東京スポーツ杯2歳Sで3着でここに入れば実績上位。先行力もあり大崩れは考えにくい。

　ホウオウプレミアは前走の京成杯で6着も全く流れに乗れておらず参考外で良い。広いコースなら巻き返しを期待できるだろう。以下、ディープインパクト産駒リアド、アルメリア賞が好内容だったピースオブエイト。

【順当決着】皐月賞への最終切符を争う一戦だが、キャリ豊富で内容もいい08テンダンスが一歩リード。条件適性の高いコースで、能力をキッチリ発揮できそうなのもいい。稽古での動きのよさもかなり目立っている。相手は、01ドゥラドーレスと04ピースオブエイトの2頭が上位評価組。順当決着が濃厚とみて、ここは◎-○▲の馬連・馬単主体で勝負したい。

【小波乱】ホウオウプレミアは能力上位。コマンドラインは体調良好。ドゥラドーレスは追われてしっかりしている。

G3毎日杯。芝1800m戦。平均値トップは▲ドゥラドーレス。2戦目に同距離98となかなかのレベル。ただこれはまだ東京での数字。阪神でもこのレベルがでるのかどうか。狙うのは◎ピースオブエイト。前走は久々の一戦だったが、同距離コースで92をいきなり出している。今回もう少し伸ばせれば馬券圏内十分。相手も初戦同92の○リアド。一発は☆コマンドライン。

潜在能力は一級品の1ドゥラドーレスが主力。切れ味は抜群で好機に仕掛ければ抜け出せる。次位は6リアドで先行力は上位で逆転は可能。▲は4ピースオブエイトで末脚は強力でチャンスは十分。