【晴れでも雨でも】
ミスニューヨークが直線強襲を決める。3歳秋は
紫苑S5着、
秋華賞5着。時計勝負の瞬発力決着は分が悪く、9F専用の重巧者というイメージが強かった。しかし三走前の
ターコイズSは、稍重というタフな条件下で1分32秒8という好タイムで直線一気を決め、良馬場の瞬発力決着にも目覚めた。前崩れの展開に恵まれたことも確かだが、レースの上りを1秒4上回る末脚で外一気。他とは脚力が違った。
続く中山牝馬Sは1番人気。支持に応えるべく先行策を選び、馬場の傷んだラチ沿いから強引に押し上げて行ったが、余所行きの戦法が裏目となりゴール寸前末が甘くなってしまった。前回の
ヴィクトリアマイルはGI。一か八かに賭けたが10着は仕方ない。GIIIのハンデ重賞なら余裕をもって末脚を温存、直線勝負で間に合う。小倉9Fは[1111]という戦績を残しており、昨年の
中京記念4着時から
パワーアップは歴然。冒頭で記したように重はオニ、突然の雷雨は却って歓迎だ。
本線は
ファルコニア。10Fにも勝ち星があるが1Fが微妙に長い。三走前からマイル路線へと距離を短縮し、
洛陽S3着、
六甲S2着、GII・
マイラーズCも56キロの斤量で0秒1差の3着に食い込んだ。9Fは4勝、1分45秒を切る時計勝負も望むところ。この中間は週ごとの坂路調教は常に追い方はいっぱい。これまでと比べ明らかに負荷は高く、馬体の締まりも近走では一番といっていい。
三番手は雷雨を想定しつつ
ダブルシャープを抜擢。小倉で3勝をあげており、9Fは[2202]。
都大路Sは稍重条件の
アシストもあったが、腕っぷしの強い幸Jを背に、坂コースの中京10Fでクビ差に追い上げる、これまでにない脚力を披露した。
スローペースに落としこめば
ベレヌスの前残り。マイルOPの
谷川岳Sを2着に頑張ったが、小倉芝の成績は[1010]。10Fにも勝ち星があり、マイペースに持ち込めば簡単には止まらない。
カテドラルは昨年の2着馬。一年経ち斤量は1キロ増えたが、加齢による摩耗はなく、今年も
チャレンジャーとして追い比べに臨む。馬体の増減は激しいが、
カイザーミノルは前走の
米子Sはブリンカー着用も功を奏し、横山典Jの絶妙の追い出しに2着と反応した。