【近親は
バゴ】3歳牝馬
ナムラクレアの快進撃は続く。2歳9月、小倉2歳Sを上り33秒9で外一気。1分7秒9という決着タイムは過去十年の小倉2歳Sの最速タイだった。GII・
フィリーズレビューはアタマ差2着に敗れたものの、1分19秒9という決着タイムはレース史上最上位。1Fが長い
桜花賞も、枠順や馬場に恵まれたとはいえ、0秒1差の3着というあわやの見せ場を作った。1200mなら動き出しは自在、函館SSは50キロの斤量の恩恵を受けたことも確かだが、好位で悠々と脚をため、並ぶ間もなくという表現がぴったりの鮮やかな一気差し。腹は巻き上がり気味、
シルエットは華奢に見せるが、近親には
凱旋門賞馬
バゴの名前も連なり、今回も中間坂路で11秒4という桁違いの高速ラップをひと押しで出せる脚力がある。
第一目標は同じ3歳牝馬
テイエムスパーダ。二走前の
皆生特別の走破タイムは1分7秒9。前後半の3Fは33秒6-34秒3という好
バランスで駆け、6Fという短い距離で2着を0秒4差に突き放した。GIIIの
CBC賞も、48キロなら簡単には止まらないだろうと思っていたが、1分5秒8は日本レコード、2着に0秒6差をつける楽勝。前後半の3Fは31秒8-34秒0と、2秒2差の落差があり、一見すると後半脚色が鈍ったように映るが、上り3Fの34秒0はメンバー中第3位と、決してバテてはいない。逃げ・先行戦法は二走前に国分恭Jが構築、先手勝負の覚悟を決っており、3キロ増とはいえ古馬に比べると51キロは明らかに有利。
三番手は
ファストフォースの巻き返し。去年の3回小倉開催一週目の
CBC賞を、従来の記録を一気に0秒4塗り替える1分6秒0で逃げ切りV。稍重馬場の
北九州記念も55キロの斤量で2着に食い込んだ。本年の
CBC賞はスタート前の落鉄、蹄鉄の打ち直しの影響か。スムーズな加速が適わず、残り2Fあたりでは完全に歩様が乱れてしまった。しかし、調教の数字や動きは溌剌。減っていた馬体にもボリュームが戻り、反転攻勢の態勢は整った。
タイセイビジョンは、
CBC賞は57キロの重量で、前年は0秒3差の4着、本年は最速の上りで2着。自分で競馬を作れない弱みはあるが、6Fは確実に上位争いに加わってくる。
アネゴハダはタフなHペースで展開した
CBC賞を積極的に追いかけ3着にくらいついた。49キロに斤量据え置きは有利だが、ただプール併用とはいえ中間の追い切りは一本というのが気掛かり。地味ながら確実に6Fの追い込みをマスターしつつある
チェアリングソング。少し時計のかかる馬場なら
キャプテンドレイクにも浮上の目が出てくる。