【誇らしげ】
ビッグリボンがGIIIの舞台で誇らしげに揺れる。
牝系の大本は名門・
下河辺牧場を支える
ロンドンブリッジ、全兄は
菊花賞馬
キセキ。兄の軌跡を参考に体を造り番組を選び、少ないレース数で前走OPに漕ぎついた。
ただ
関門橋Sは、1000m通過は56秒6という超のつくHペース。マイル通過は1分33秒4、1800m通過も1分46秒0というタフな流れで推移、しかも上り3Fのレースラップは12秒7-12秒6-11秒9(37秒2)。さすがの好素材も初めて経験する激流には戸惑いは隠せなかったが、中団外から早めに押し出し、正攻法の競馬で直線入り口は一旦先頭。直線半ば内外から猛襲をくらったけれど、身体を揺すりもがきながら0秒5差の3着に粘り込んだ。
平坦の小倉と福島は共通項が多く、前走の通過タイムや上りラップを見ると、1F短縮の9Fにも楽に対応可(むしろ好材料?)。3月末から約1カ月、CWの6F追いや坂路入りの数も増やし重賞仕様の弾力と体力もついた。
強敵は
ストーリア。3歳3月から
ポンポンと3連勝を遂げたが、1勝クラスの
カーネーションCでは
パワーを誇示。2勝クラスの
三面川特別では上り33秒7の末脚を繰り出した。
秋華賞のパドックに混じっても、スケールの大きさと好馬体は目を引いたほど。しかし当日輸送は締め切り時間が近づくにつれどんどん
テンションが上がり汗びっしょりになる。
二走前の
初音Sは発走遅延の影響が重なりさらにエキサイト。制御不能のまま10着に敗れたが、
中山牝馬Sはゼッケン下や臀部に白く泡立ってはいたが、実戦までなんとか我慢が効いた。1分46秒7という走破タイムは、前半のペースの違いはあるものの、開幕週の
中山記念より0秒4速かった。52キロから55キロ増量が微妙だが、前日入厩の福島はイレ込みを軽減でき、横山武Jも連続騎乗。動かしどころも工夫してくる。
クリノプレミアムは昨年54キロで
福島牝馬Sをクビ差2着に迫った。牡馬混合の
中山金杯でも僅差2着の実力を備えており、前走の
中山牝馬Sはスローに泣いたが、平均ペース以上の叩き合いになれば最後は必ず上位争いに加わってくる。
ウインピクシスは、前走は発馬でトモを滑らせ、フォームが崩れ立て直せないまま8着に沈没したが、当コースは2戦2勝。単騎マイペースに持ち込めば怖い。
ジネストラは右回りの走りは確か。
幕張特別は余力を残し1分33秒2で快勝、1F延長でも面白い。直線勝負に徹すれば、
ミスニューヨークの強襲劇も十分考えられる。