【末脚クール】
クールミラボーが、ゴール直前ラ
イバルたちを一気にのみこむ。性格は呑気、3歳馬らしい若さも残しており、発馬はいたってモッサリ。初陣は2着と取りこぼしたものの、2歳12月の阪神戦を、ホウと唸らる2歳らしからぬ力強さで快勝を演じた。ダート番組は数が少なく、芝の
きさらぎ賞を試してみたが、無欲の後方待機が功を奏したとはいえ芝GIIIでジンワリ3着に押し上げ高い能力を披露。
ダート戦線に復帰し、二走前の東京戦は1800m通過は1分52秒0という澱みのない流れを踏み、レースの上りを1秒2上回る最速の上りでG前強襲。追い込み届かずの2着終わったものの、2分10秒3という走破タイムは同じ稍重で行われた翌週の古馬3勝クラスと同タイムだった。加古川Sもエンジンが回ったのは正味2Fすぎ。0秒1差だけ届かなかったけれど、1分51秒5は三週目の3勝クラスより0秒4速く、3歳限定のGIII・平坦の新潟なら最有力の数値となる。
第一本線は
オメガギネスとの追い比べ。キャリアは浅いが度胸と馬体の迫力は満点、名前通りギネス級の大物感を漂わせており、初陣は最内枠、好位3番手のポケットにすぐにおさまり砂を被ってもケロリ。1000m通過・63秒7という流れは新馬戦とすればそれなりに速かったが、直線半ば
トップギアに入ると二段加速で弾けゴール前は手綱を抑えながらフィニッシュを決めた。二戦目も直線だけでアッサリ先行勢を刈り取り、1分53秒2は翌日の古馬2勝クラスより0秒9速かった。4か月の休養明け、初の左回り。まだ稽古も頼りなく映るが、前走よりは遥かに時計は出ており、芝馬より完成度が半年は遅いダート3歳馬は、懸念材料より才能そのものにこだわりたい。
レパードSは元々、「真夏のダービー」と称される、夏の上がり馬を評価するアメリカのト
ラヴァーズSを参考にして創設された、世代の次期登竜門として創設された経緯がある。
単穴は
ミスティックロア。父
アロゲートは、奇しくもト
ラヴァーズSを起点に、
BCクラシック、
ペガサスワールドC、ドバイワールドCなど世界主要G1をV4。本馬も父に似た名馬の相あり。紐解けばデビューは年明け、経験馬相手に初陣は2着。二戦目は脚抜きのいい不良馬場とはいえ1分52秒8に時計を短縮。着差はわずかながら脚色は際立っていた。この種牡馬特有の激しさを秘めているが、前走はわずか追い切り本数は3本で直線3F推定12秒5-12秒5-12秒5(37秒5)という快速ラップで(芝なら11秒1-2を3連発)、後続に0秒5差のブッ
チギリ。時計短縮や左回りにも課題は残すものの、質量ともに稽古はよりハード。川田Jも一戦ごとに成長度合いと反応を手綱を通し確かめている。
完成度なら
エクロジャイトだろうか。勝ち上がりは7F、慎重に距離など延ばしてきたが、鳳雛S逃げ切りVで9F適性と世代での立ち位置がわかった。小回り平坦の新潟適性も一番といっていい。
ソッコータルマカの経験値。
ルクスフロンティアの前走9F通過は1分51秒2と高速。