【優劣】
ダノンエアズロックの成長はどれほどか。馬体とレース精度の
バージョンアップに注目。
母モシーンは豪州を代表する名牝、半姉
プリモシーンは重賞3勝。セレクト4億円超え、若駒時代から立ち姿も異彩を放っていた。一見ボリューミーに見せるが、実はトレセン入り前は線の細さに懸念ありだったとか。しかし追い切りを始めると膨らみ始め、2歳初期としては仕上り度は高く、性格の良さやスピードの在処が仕草からも伝わってくる。新馬戦は好スタートを決め、稍重条件下・前半1000mを60秒9でよどみなく通過。坂上アップアップになっても不思議はない平均タフなラップを上り3Fを11秒6-11秒6-12秒0(35秒2)でまとめ、1分48秒1という時計も馬場を考慮すれば上の部類。中間
タスティエーラの胸を借り調教も積んだ。終い微妙に脚色が鈍ったのは体力不足か距離に限界があるのか。成長度合いを確かめる一戦。
対抗は
レガレイラ、相手にとって不足なし。三代母は
ウインドインハーヘア、母ロカはクイーンC3着。二つ年上の
ドゥラドーレスは現役4勝(
毎日杯3着)。父が
スワーヴリチャードに代わり牝馬となり、452キロのしなやかな鹿毛馬に変身。デビュー前の、時計の出にくい小回りの函館Wで66秒4-37秒5-12秒3という破格のタイムにも、素質の高さが垣間見えた。新馬戦のゲートはモッサリ、後方4番手の外に誘導、前半1000mのレースタイムは62秒5の緩ペース。勝負どころで気合をつけ外目から漸進、上り12秒0-11秒4-11秒5(3Fは34秒9)というレースラップを自身34秒3でグングンと加速。洋芝で上り2F・推定11秒2-11秒1は出色。1分49秒8という時計も、クラシックを語る上での必要十分条件を満たしている。割って入れば
レディントン。無骨に映るが、上りラップの数値と加速力は確か。
ホウオウプロサンゲも2、3着なら。