【4歳勢力強力】
ラーグルフの資質が開花間近。明け4歳世代は昨年後半GIをはじめ重賞シーンで先達の世代たちを次々と打ち破っていったが、
中山金杯の本馬も次期中距離シーンを担う一頭。2歳暮れの
ホープフルS3着入線を果たし
皐月賞にも駒を進めたが、腰に力がなくスタートでフラつく。フォームを正すのに気配りを要し、勝機に乗れないケースも顔をのぞかせる。
しかし前走の甲斐路Sは発馬も決まり、先行二騎が前半1000mを57秒9で飛ばすHペースを中団で内目でジックリ構える。マイル通過は1分33秒0-1800m通過は1分45秒6と、GIIIレベルのタフなHピッチで進み、結果的に上り3Fのレースラップは36秒6を要したが、逃げ馬との距離をはかりながら直線追い出しを開始。レースの上りを2秒4上回る34秒2の力強い末脚を繰り出し1分58秒0という好タイムに仕上げた。ちなみに1週前の
オクトーバーS(L)は1分58秒1、翌週の天皇賞は1分57秒5。GIII挑戦の記録的基盤は整った。
対抗も4歳
マテンロウレオ。2歳春、
きさらぎ賞を制し、いざ
皐月賞・ダービーに挑んだが、肝心なところで体調下降。春二冠は二桁着順に終わった。軽い骨折などあり半年の休養期間を挟んだが、復帰戦の
アンドロメダSで鮮やかなイン強襲を決め、
中日新聞杯は積極的に好位へ。若干引っ掛かったぶん最後の最後で詰めが甘くなってしまったが、GIIIでの立ち位置はより明確になった。ただ、ややローテはハード、斤量は57.5キロだけに、年末年始の仕上げは重要になってくる。
歯車が少し狂うようなら、
フェーングロッテンが急浮上。「残念クラシック」とも称される
白百合Sを勝ち、
ラジオNIKKEI賞奪取へ繋げた。古馬初対決となった
新潟記念は一旦先頭のシーンもあったが、道中折り合いを欠いたのが痛かった。
菊花賞の敗因は距離に尽きる。ブリンカー着用馬だがレース運びは器用で大胆、中山10Fも内外どこからでも動ける。
惑星は
ゴールドスミス。昨年8歳夏の福島戦を契機に、芝9?10Fの切れ者に大変身。
福島記念は小回りと変則ペースに泣いたが、急坂の中山10Fは腹を括って大胆な後方一気でギリギリ間に合う。同レース3着の
アラタも、三戦連続重賞で掲示板以内。追い出しのタイミングひとつできわどい戦いに持ち込める。連穴は砂で我慢を覚え、理にかなった走りができるようになった
ラーゴム。