【混戦】ヒップホップソウルは前走は力んだ分伸び欠くも牡馬相手に0秒1差。中間は伸縮性ある動き目立ちスムーズなら勝ち負け。京王杯2歳S3着のスピードオブライトは距離延長鍵も巧くスピード生かせれば勝機あり。ミシシッピテソーロも前走で改めて脚力示し立ち次第で出番も。エナジーチャイムも流れに乗れれば見劣らない。イコノスタシスも成長うかがえ、メイクアスナッチやリックスターなども侮れない。

【ダンスウィズミー】ヒップホップソウルが弾ける。祖母はダンスインザムード、母ダンスファンタジアはフェアリーS優勝。母にも父にも似て、骨太のガッチリとしたフレームを持ち体重は502キロ。一瞬牡馬かと見間違うほどの大型馬です。新馬戦は中山マイルの大外、1000m通過は64秒1という超スロー。後方待機策しか選択肢がなかったが、3コーナー手前、ここが仕掛けどころと好位三番手の外に押し上げ、4コーナー中ほど息の入りをもう一度確かめ、直線外は有無を言わせぬ外一気。上り3Fのレースラップは11秒5-11秒8-11秒2(34秒5)、自身の上りは34秒3。3Fと1Fが速く、ラスト2F目が11秒8という妙な変則ラップながら、中山の急坂を11秒台3連続で走り、終わって見れば2着に4馬身差の楽勝。時計は凡庸ながら重賞級のスケールあり。

　前回のベゴニア賞は1000m通過は若干出負け。ポジションを奪いに行ったぶん、少しリキんでしまい、逃げ馬の粘りも想像以上だった。推定11秒5-11秒1-11秒2(3Fは33秒8)というラップをマークしながらも、0秒1差ならマズマズ。時計は1分34秒7止まりだが、内容的・時計的にはなかなか見ごたえのある追い比べだった。経験を積み微調整ひとつで走りの精度は上がる。GIIIを奪取し桜花賞出走権利を確定しておきたい。

　当面の目標はイコノスタシス。本命のベゴニア賞と同日の未勝利戦を、1分34秒5で逃げ切りV。体重も徐々に安定、前回の勝ち星で戦法も逃げに固めてくるか。

　割って入ればエナジーチャイム。新潟マイルを1分34秒8・上り33秒7の好記録で新馬勝ちした好センスの持ち主。京王杯2歳Sは、発馬で後手を踏み一転シンガリから。追い込み届かず、直線だけの競馬になってしまったが上りは最速。急坂の中山マイルでも、ギア操作ひとつで続伸を期待できる末脚だった。

　阪神JF5着のミシシッピテソーロも、関東圏、そしてGIIIなら上位争い必至。アルテミスSはスピード負けしたが、ディナトセレーネの一瞬の脚とパワーは中山マイル向き。メイクアスナッチは、時計は地味ながら前走ラスト2Fめに10秒9を計測していた。

　かつて年末の1200m戦だった時代のフェアリーSは、中1週であろうが2ハロン短縮であろうが、阪神JF組の強いレースだった。しかしいまは真逆の傾向というか、過去10年でいうと前走GI組は[0-0-1-11]、前走重賞組全体で[2-0-1-26]とかなり苦戦している。複勝率でいうと前走重賞組＜1勝クラス組＜未勝利組＜新馬組という逆転現象まで起きており、新馬組は[2-1-5-20]。3着止まりが多いが複回収率は151％ある。

　今回は前走新馬1着の馬が3頭いるが、その中から◎ディヴァージオンを選んだ。2000mからの2ハロン短縮は厳しいように見えるが、実は過去10年の前走2000m組は[1-2-0-1]。この馬のように新馬からという馬はいないが、馬券に絡んだ馬は5、8、10番人気で、この距離短縮はむしろチャレンジしてみる価値のある馬券と言える。相手はどこまでシルシをつけてもヌけそうな気がするが、ヒモ7頭の3連複メインで。

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【差し注意】逃げ先行タイプが多い組み合わせなら、好位差しの形も取れる5ヒップホップソウルが恵まれそう。14キタウイングもこの組み合わせなら決め手がいきるとみて対抗に取る。9エナジーチャイムは展開がカギだが限定戦なら素質上位で単穴にマーク。1スピードオブライトは距離延長でも立ち回りひとつで粘り込みが考えられそうだ。距離短縮で臨む11ディヴァージオンにも要警戒。10メイクアスナッチは距離延長でも流れに乗れるとみて連下の候補として挙げておく。

※12/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中山芝1600mで行われる明け3歳牝馬限定戦。このコースはおにぎり型をしている特殊なコースで、トリッキーなコースだけに器用さが求められるコースです。スタートしてすぐにコーナーに差し掛かるために外に振られやすい外枠はロスになりやすいので注意です。脚の使いどころが難しいですから長い脚の使える子を中心に馬券検討したいと思います。本命視しているのは、ヒップホップソウルです。前走のベゴニア賞では、すんなり逃げた勝ち馬を捕まえきれませんでしたが、スタート後に壁なくハミを噛んでしまいながらも終いはしぶとく伸びていた点からポテンシャルの高さを感じました。新馬戦の走りからこの舞台への適性にも期待します。

※12/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ミシシッピテソーロは阪神JF5着。コーナーで手前を替えるなど幼いが、それでGI・5着なら大したもの。デビューから連勝した底力を改めて見直す。重賞勝ちに敬意を表してキタウイングが3番手。メンバーはだいぶ楽になる。パルクリチュードも時計が速いので警戒が必要。スピードオブライトは牡馬相手の京王杯2歳S・3着。パドックでの伸びやかな動きは目を引いた。デビュー戦はゴールに向けて加速するラップで快勝。力は秘めている。

※12/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　勝ち上がった後のレース選択がポイント。「“JRA、かつ1勝クラス以上、かつ1500m以下のレース”において出走した経験がある馬」は2019年以降[0-1-0-19]とあまり上位に食い込めていません。

　さらに「前走の着順が5着以下だった馬」は2019年以降[1-0-0-19]、「調教師の所属が栗東の馬」は2019年以降[0-0-0-12]、「馬番が10-16番の馬」は2019年以降[0-1-1-26]。大敗直後の馬、関西馬、外寄りの枠に入ってしまった馬も割り引きが必要です。

　枠順や最終的なメンバー構成次第で柔軟に構えたいところですが、ヒップホップソウル・ブルーイングリーン・マイレーヌ・マジカルワード・リックスターあたりは相応に高く評価して良いと思います。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神JFの直後の一戦ということで、2歳時から重賞で活躍していた馬が参戦してくることは多くない。1勝クラスとも大差のないメンバー構成になることが通例だ。適性や力関係が読みにくく、二桁人気馬は過去10年で3勝しており、2着も2回ある。

1.距離延長は苦戦

　過去10回で、前走1600m未満の距離を使われていた馬は[1-1-3-44]で複勝率10.2％。人気どころでも、昨年はスクルトゥーラが4番人気で6着、20年はアヌラーダプラが1番人気で6着、17年にはキャスパリーグが2番人気で12着に敗れている。

2.関西馬は割引が必要

　関西馬の勝利は09年のジェルミナルが最後。以降は、10年のテイラーバートンが3着、13年のイリュミナンスが4着、16年のリセエンヌが7着、19年のアクアミラビリスは5着、21年のテンハッピーローズが4着と、1番人気に推された馬でもことごとく人気を裏切る結果となっている。関西馬は長距離遠征のハンデに加えて、中山が初コースになることも多いため、一枚割り引いて考える必要がある。

3.近年は差し優勢

　以前は逃げた人気薄が波乱を演出することも多かったレースだが、近年は差し馬の台頭の方が目立つ。例えば、昨年は4角10番手の馬が1・3着に好走し、21年は4角7・10・14番手の馬が3着内に台頭した。

　ヒップホップソウルは9月に今回と同舞台の新馬戦を4馬身差で圧勝しており、コース適性がありそう。前走のベゴニア賞では2着だったが、自身の走りとしては良化を見せており、3戦目、コース替わりでさらに前進を期待できそう。

　ディナトセレーネは9月に同舞台の未勝利を2馬身半差で制しており、コース適性がありそう。現状では差し馬ではないため好走傾向に完全には合致しないが、前走のアルテミスSから相手関係が楽になるここなら前進を期待できそう。

　ミシシッピテソーロは阪神JFで5着に入るなど、今回のメンバーなら実績上位。中山は未知数だが、差しが決まりやすいここなら勝ち負けまで十分。

　アリスヴェリテはアルテミスSの3着馬だが、栗東所属馬なのが不安材料。また、先行脚質も今回は割引になる。以下、距離延長どうかも条件替わりはプラスのアンタノバラード、中山は合うニシノコウフク、前走は参考外のエナジーチャイム。

【小波乱】ディヴァージオンは素質十分。ミタマは乗り込み入念。ヒップホップソウルは潜在能力が高い。

GIIIフェアリーS。3歳牝馬限定の芝1600m戦。平均値トップはルメール◎エナジーチャイム。前走は出遅れが響いての89だった。その前走で92出ている○スピードオブライトもなかなかの数値。こちらは初距離がどうかだけ。次点に▲ミシシッピテソーロ。一発☆ヒップホップソウル。以下にも候補ゾロゾロ。絞り方は難しい。

阪神JF5着と好タイムで走った6ミシシッピテソーロが主力。中身が充実してパワーアップが見込めるならチャンス。次位は5ヒップホップソウルで自在な脚があり素質は高い。▲は8イコノスタシスで上積みは大きくチャンス。