【ほとばしる】
ドナウパールの才がほとばしる。
母ドナウブルーは
京都牝馬S・
関屋記念優勝、
ヴィクトリアマイル2着。全妹は七冠馬
ジェンティルドンナ。430キロ前後と軽量でも、名血の才能を全身に受け継いでいる。デビューは2歳暮れの11月、明らかに発育途上。恐る恐るの見切りは発車となったが、道中クシャクシャになりながらも、ゴール手前で伸びようとしていた。3か月間隔を開け前走の小倉9F戦は434キロ(2キロ増)。まだ筋肉がつき切っておらず、湿った馬場も気になる。
道中は身体が若干揺れ気味、1000mは60秒1のミドルペースを中団通過。残り4F標識からさらに11秒9という激しい戦いとなったが、鋭いコーナーリングであっという間に大外先頭。フォームが定まると首も重心もさらに低くなり、馬の勢いに任せグングン加速。12秒1-11秒8-11秒7(35秒6)というレースラップを35秒0で串刺し。ラスト2Fは推定11秒7-11秒2の加速ラップを計測した。1回最終週の荒れ馬場で1分47秒6。メインの古馬2勝クラスのタイムは1分47秒2だったが、2馬身半差の着差を考えればレース精度はほぼ互角といってよく、この時期に古馬2勝レベルと同じ記録なら、3歳限定ましてや牝馬限定GIIIなら十分勝算が立つ。調教ではまだビッシリ攻めきれないが、中間坂路追いを4本消化。地味ながらもタイムは向上している。
対抗は
パルティキュリエ。母は仏GIII1勝、仏1000ギニー3着、仏
オークス3着。半姉
エクセランフィーユ(父
フランケル)は3勝、半兄
レクセランス(
父ディープインパクト)は現役3勝。
勝ち上がりは二戦目、東京マイル。1000m通過は58秒9というタフな流れを二番手追走。心身とも幼さを残しガム
シャラに走ろうとしていたが、抵抗する逃げ馬を1馬身余ねじ伏せ、2歳秋に1分33秒8という好タイムを計時した。父は
キタサンブラック、成長期間を設けた効果か。南Wの調教では、特に上り3-1Fにかけての加速と数値アップが目を引く。
ヒップホップソウルの巻き返しにも注目。祖母は
ダンスインザムード、
母ダンスファンタジアは
フェアリーS優勝。
新馬戦の中山マイルを上り34秒3で坂上一気。続く
ベゴニア賞は0秒1差の2着に競り負けたものの33秒8という上りは記した。
フェアリーSはスタートで躓き何度となく他馬と接触し闘志もスタミナも失ってしまったが、意識的に調教は伸びやかさを心掛け、持ち前のダイナ
ミックなフットワークも損なってはいない。コーナー4つの9F戦なら、道中の流れは穏やかになり、違った戦い方も可能になる。
惑星は
パルクリチュード。父
ガンランナーは北米最大の注目種牡馬。
福島1700ダートのタイムとパフォーマンスからも豊かなダート適性を見て取れる。
紅梅Sは残り1F標識で1-2着馬に挟まれ致命的な不利を被ってしまったが、芝でも加速態勢に入った。土曜日はきっと重馬場。
パワーを活かし、あっと驚く大胆な逃げも予想される。
エメリヨンは東京9Fを上り33秒6で中位差しを決めた好素材。ゆりかもめ賞はゲート再審明け。馬体は緩く2400mではガス欠を起こしてしまったが、叩き二戦目、10Fなら一変があっていい。
ココクレーターのスピードとセンス。
ゴールドシップ産駒の
ゴールデンハインドが押さえ。