【相手探し】
サスツルギの切れと破壊力が目に見えて向上している。半兄
タワーオブロンドンは
スプリンターズS優勝。半弟は
父ハーツクライの構造や毛色が濃い、四肢の長い中距離体型。デビュー以来三戦連続して33秒台の最速ラップをマークしてきた。二走前の
フリージア賞は10Fにも対応、1分59秒6という好タイムで2着に肉薄。
「距離延びたほうがいい」というルメールJの進言もあり、東京2300mの
新緑賞をチョイスするが、歩くようなスローにも何とか馬込みで我慢。直線入り口馬群がバラけ、馬場のど真ん中に進路ができた。残り4Fのレースラップは11秒9-11秒2-11秒4-11秒6(3Fは34秒2)と高速。先行勢にも脚が残っており交わすのに少し時間がかかったが、自身の上りは33秒8。4分の3という着差以上の完勝だった。昇級になるがペースが速くなってくれたほうが折り合いも楽になり、末脚の威力をより主張できる。
二の筆頭は
エイカイマッケンロ。現級入りし2着4回という堅実派。
陣馬特別2着をひと叩き、前走の
青嵐賞は勝ち抜けのチャンスと見ていたが、出遅れに加えスロー。チグハグなレースとなり4着に伸びあぐねたが、坂井瑠Jなら先手――もしかして逃げるかも?
割って入れば
リミットバスター。母の兄
レッドスパーダは
京王杯SCなど重賞3勝、
NHKマイルC2着。近親には米国ダートの雄
カーリンの名も連なるタフな一族。年明け3月の中京・芝2200m戦はいいところなく12着に敗れたが、続く二戦目は重馬場。
パワー型にとっては願ってもない芝コンディションだったが、2分4秒2というタイムに関してはなんとも評価のつけようがない。ただしあずさ賞前の調教では、CWで1F・10秒8という驚くべき数値を叩き出した。馬体も12キロばかり大幅に絞れ(508キロ)、中長距離のラインが浮かび上がってきた。
佇まいは穏やか、時折尾っぽをクルリ。なんとはなしに、大物感みたいなものを醸し出しているなぁ。前半1000mは61秒1の緩ペース、コースは内回り。直線入り口、手応えがしぶくなり、内外から一旦交わされそうになったが、直線中ほどから体を起こし、推定11秒3-11秒1-11秒2(3Fは33秒6)というラップで盛り返す。レース精度およびラップは凡庸、しかし言葉にしにくい頑強さと体力を備えている馬なんだよね。
湿り気が残る馬場なら
ダディーズトリップの粘り込み。
ダノンピーカブーは芝も2着2回、渋った馬場なら面白い。
タイセイコマンド、
シテフローラルを3着に配置。