【いつだって本気】
セリフォスが復活の狼煙を上げる。2歳時からコツコツと肉体とハートを漸次強化、3歳秋の富士Sを
ステップボードに前年の
マイルCSは鋭い外一気を決め、秋のマイル王に輝いた。本年春は海外遠征を敢行。9Fの
ドバイターフは1Fが長く、
安田記念は疲労が抜けきらず、毛艶は張りも本来のものではなく突貫工事は否めず。馬場のいい内目にポジションを置いたが、ラ
イバルたちもインに狙いを定めてきた。周囲を固められ折り合いを欠き気味、ストレスの多い競馬を余儀なくされたが、残り1F過ぎもう一度力を振り絞り一旦は先頭。離れた大外から
ソングラインの強襲を許してしまったが、八分のコンディションでもGI2着。安田からのぶっつけとなるが、意識的にいつも以上に速い調教タイムを心掛け、フォームや
バランスを段階を追って入念にチェック。春とはデキが違う。舞台は京都にかわるが、川田Jに油断はない。
対抗は
シュネルマイスター。いろいろ工夫はするが、見るたび
シルエットや印象が違う。試行錯誤しながら5歳秋を迎えたが、本年は栗東に滞在しGII・
マイラーズCを1分31秒5でひと差し。
安田記念は最速の上がりで0秒2差(3着)。
毎日王冠もスローに泣き進路が見つからない苦しい状況下に置かれたものの、おお。ゴール寸前の伸び脚はさすがGIホルダー。前年5着からの前進を期待して当然。
割って入れば
ナミュール。3歳春の
オークス3着、秋の
秋華賞は2着。不器用ゆえ肝心なところで不利を被ることが多かったが、春の
東京新聞杯を1分31秒8・2着で走り、秋の富士Sは454kgに増量。後肢の入りが深く強くなり新しいギアを手に入れ、1分31秒4のレースレコードで体力強化を示してみせた。
ソウルラッシュは
京成杯AHは坂上手前からのロングスパート、1分31秒6という好記録で現状を打破。チークピーシーズからブリンカーへと装備を強化し、GIのステージではモレイラJがバトンを受け継ぐ。1枠も穴っぽいね。
レッドモンレーヴは、最後は脚色が同じになってしまったものの、富士Sを最速の上がりで2着急追。ひと絞りした上積みが期待でき、四肢の
バランスが向上し右回りにも対応できる肉体に変化してきた。3歳馬
エルトンバローズは、
毎日王冠で並み居る古馬GI馬を封印。57kgのぶん連下としたが、本質は右回りを得意とするマイラー、GIでも格負けはない。