【ラップは緻密】ミトノオーが力の逃げを決める。3歳春は兵庫チャンピオンシップを2着に1秒の大差勝ち、大井のジャパンダートダービーを3着。その後も浦和記念2着、中山のGIII・マーチSを2着し、平安SでJRA初タイトルを奪取。前半1000mを61秒3という澱みのない流れを刻み、1800mは1分51秒1で通過、上り3Fは12秒2-12秒2-12秒6(37秒0)。2着馬に首差迫られたものの急速にバテたわけではなく、緻密なラップの計算の上に立っての逃げ切りVだったことがラップからも読み取れる。札幌のコーナーよりも急な小回りの地方競馬を何度か経験、1700ダートのペース配分も頭に描けている。

　次位はドゥラエレーデ。GI・チャンピオンズCを好位追走から0秒3差の3着に粘り込み、東京大賞典は二番手追走から0秒2差の3着、世界の強豪が文字通り鎬を削るドバイワールドCでは、離された5着ながらハードな密集馬群を経験。札幌1700ダートは初勝利を挙げた思い出の地、鞍上は武豊J、ペース判断と動き出しに抜かりはない。

　プロミストウォリアはGII・東海Sを逃げ切った実力者。不良馬場の小倉1700ダートを1分44秒5・4着歴があり、札幌コースの目途もたっている。

　惑星はヴィクティファルス。太秦S快勝後、ポジション取りや仕掛け箇所に悩んでいるが、滞在競馬ならテンションの高さを抑えられ、操縦性は格段にアップする。マリーンSを1分43秒6で快勝してきたナチュラルハイやサヴァの勢いももちろん要注意。大穴はユティタムの滞在効果。

　同じダートでも函館と札幌はコース形態が違うので条件戦ではそのあたりが予想のポイントになることもあるのだが、マリーンS→エルムSは単純に前走好走馬が走ることが多い。大沼Sも含めた前走函館ダート1700m組でいうと、前走3着以内馬が[7-3-1-13]に対し前走4着以下だった馬は[0-1-2-24]。前者は回収率が単複ともに100%以上になっている。

　今年は大沼S2着→マリーンS1着の◎ナチュラルハイがいるのでこれを軸とする。○ミトノオーや▲ドゥラエレーデといった強い馬はいるが、割って入る走りを期待したい。○▲が3着になると3連複・3連単を狙う妙味はないので、賭式は馬連で。

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【混戦模様】前走で再びリズムをつかんだ6サヴァ。鞍上との息も合っており重賞でもチャンス十分。1フルムは前走距離ロスが大きかった。うまく立ち回れば馬券圏内十分。4ナチュラルハイは当地で2戦2勝。今年も調教の動きは抜群。

※7/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　札幌ダート1700mで行われるGIII戦。本命視しているのは、ベルダーイメルです。前走のマリーンSでは、外目の枠で終始外を回されて終い甘くなってしまったが内容は決して悪くないので、叩き2戦目の上積みに期待します。

※7/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ナチュラルハイは今夏、函館で2、1着。昨年の札幌では1、1着。滞在のダート1700mが最適だ。ここもチャンス。ミトノオーは同型との兼ね合い次第だが、平安S勝ちで勢いはついた。ドバイワールドC5着のドゥラエレーデ。折り合いさえつけば崩れない。重賞初挑戦のドゥラレジリエントも楽しみ。

※7/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　年明け以降の戦績を素直に評価したい一戦。「“同年の、JRAの、オープンクラスのレース”において3着以内となった経験がない馬」は2017年以降[0-2-0-42]と苦戦しています。

　また「前走のコースが国内、かつ前走の4コーナー通過順が6番手以下だった馬」も2017年以降[1-1-1-32]で、3着内率が8.6％どまり。ちなみに、3着以内となった3頭は、いずれも“同年の、JRAの、重賞のレース”において2着以内となった経験がある馬でした。

　あとは馬齢や血統も見逃せないポイント。「馬齢が7歳以上の馬」は2017年以降[0-1-0-25]、「父か母の父にエーピーインディ系種牡馬を持つ馬」は2017年以降[0-0-0-14]と、それぞれ期待を裏切りがちです。

　中心視したいのはやはりミトノオー。前走が好内容でしたし、大きな不安要素が見当たりません。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　歴代の勝ち馬にはアドマイヤドン、ローマンレジェンドといったチャンピオンの名前も見られるが、14年にレースの施行時期が繰り上げられたことに伴い、秋のGI戦線を見据えるようなトップクラスの参戦は減少傾向にある。同時に1番人気の信頼度も低下しており、過去10回の1番人気の成績は[1-1-2-6]。

1.一度使われてきた馬

　現在の施行時期となった近10回で、中3から8週以内だった馬が8勝しており、2着も8頭。対して、中9週以上だった馬は2勝で2着も2頭しかいない。夏に入って一度使われてきた馬の方が軸としての信頼度は高い。

2.距離延長は苦戦

　近10回で、前走から距離短縮となる馬は[2-3-7-42]で複勝率22.2％、前走も1700mだった馬は[8-4-3-45]で複勝率25.0％なのに対し、前走から距離延長となる馬は[0-3-0-19]で複勝率13.6％。距離延長組は苦戦傾向。

3.前走4角位置に注目

　近10回で、前走4コーナー位置取りが7番手以下だった馬は[0-2-0-32]で複勝率5.9％しかない。札幌は比較的緩いコーナー、平坦コースであることから函館よりは差しや捲りも決まる傾向にはあるが、基本的には先行馬を中心視するのが良さそう。

　サヴァは大沼Sを7番人気で勝利。それまで詰め切れないレースが続いていたが、ポジションも良いところをとって条件適性の高さを見せた。ここも同じ1700mでローテーション的にもちょうど良い。連勝を期待。

　ベルダーイメルは休み明けを叩かれて上昇がうかがえるし、条件自体適性は高そうだ。ここは人気が薄くなりそうだが、一発あってもおかしくない。

　その他、レース間隔は空いたが前走で重賞勝ちのミトノオー、前走でオープンのマリーンSを勝ったナチュラルハイ、このクラスでも堅実な走りを見せたサンテックス、海外遠征帰りで休み明けも地力断然のドゥラエレーデなども好走圏内。

北海道3戦目で状態は最高潮の4ナチュラルハイが有力。札幌は2戦2勝とパーフェクトでチャンス。次位は7ミトノオーで積極策から逃げ切りは十分。▲は10ドゥラエレーデで砂適性は高く互角。