【残念からのジャンプ】
ショーマンフリートが躍動する。母の兄
ポルニシェは仏2000ギニー3着、豪州にわたりG1を勝ち、オセアニアの重賞で入着多数という良血。2歳9月・中山マイルのデビュー戦は、前半1000mは60秒5で通過。典型的なスローペースの上がり勝負となったが、3Fのレースラップは12秒1-11秒6-10秒9(34秒6)、対する自身の上がりは34秒2。坂下から風を巻いてぐんぐんと加速、ラスト1Fは推定10秒6を計測。
シンザン記念は関西に遠征して18kg増。重めが残り伸びひと息の5着。体調が整い切れないまま
共同通信杯も10着に敗れたが、1勝クラスの
山藤賞は2着に反転。
前走は1000m通過・59秒1のミドルペースにも余裕をもって追走ができ、加えて後半4Fめから11秒8、続く3Fも11秒5-11秒5-11秒6(34秒6)というタフな流れを、自身は33秒9・ラスト2Fを推定11秒3-11秒2という加速ラップで後続の追撃を封印。マイル通過は1分33秒9と高速、決着タイムの1分45秒5も古馬2勝クラスより上だった。先週は
宝塚記念2着の
ソールオリエンスをアオる動き。3歳夏を迎え、骨格と筋肉、四肢の
バランスが取れた馬体に成熟している。2勝馬は9頭いるが、54kgのハンデもラッキー。
ラジオNIKKEI賞の風景がよく似合う。
対抗の
ヤマニンアドホックは
山藤賞で本命を一蹴。前半1000mは62秒1というスローの
アシストも大きかったが、上がり3Fは11秒7-11秒5-11秒5。中山の急坂を余力残しで11秒台の好ラップを並べた。二走前の決着タイムは重馬場で2分2秒4。ちなみに9F通過は1分49秒0。レース形態は異なるもののメインのGIII・
中山牝馬Sと同タイムだった。こちらもハンデは54kg、津村騎手を背に自在にコントロールが利く。
割って入れば
ミナデオロ。
白百合Sは前半1000mは60秒9のスロー。典型的な上がり勝負とはいえ、ラスト3Fは11秒7-10秒8-11秒2(33秒7)。ラスト2F・10秒8で駈け能力の在処を数字として示した。ちなみに半兄
アルバートドックも
白百合Sを勝ち、古馬となり
七夕賞を制覇。成長曲線もよく似ています。
9Fは微妙に短いが、
サトノシュトラーセは直線平坦コースの
京都2歳Sを1分59秒9でコンマ1秒差の3着、福島と同じ小回り小倉の
あすなろ賞をグイとひと差し。
青葉賞は左回りの影響か。加速がままならずフラフラと4着に終わったが、右回りに替われば伸びも異なる。
シリウスコルトの先行力も侮れない。
皐月賞は1000m通過・57秒5というレース史上もっとも激烈な乱ペース、2番手追走・14着失速はやむなし。
ホープフルS6着、
弥生賞3着とあれば、反転攻勢も十分。
白百合S小差2着の
オフトレイル、スタートを決め自分のリズムに持ち込めれば
ウインマクシマムも連下圏内。