【上位拮抗】コートアリシアンは発馬で後手の新馬戦を楽勝。父の産駒は2走目でパフォーマンスを上げる印象で落ち着いて臨めれば好勝負。シンフォーエバーは先手から楽に押し切った初戦内容優秀で上積みにも期待。ジョリーレーヌも弾み十分の動きを見せており鋭さも前走以上。スターウェーブも好素材で素軽い動きも魅力。マジカルフェアリーも脚力見劣らず、プロクレイアやキタノクニカラなども差はない。

【弾む】コートアリシアンの弾力を買いたい。ハーツクライ産駒の母は芝7Fで2勝、1700ダートで1勝をあげた両刀使い。母の兄ストロングリターンは安田記念優勝、母の姉レッドオーヴァルは桜花賞2着、基本はやはりマイラー配合だろう。なるほど贅肉は少ない光沢のある栗毛。初陣は438kgで出走。2歳6月の若馬らしく若干テンションは高く、スタートは空回り気味。1000m通過61秒3のスローを、慎重に呼吸を計り中団外めで進めていたが、勝負は定番の上がり3Fのヨーイドン。レースラップは11秒5-10秒9-11秒4(33秒8)、自身の上がりは33秒3(上がり2Fの推定ラップは10秒8-11秒0?)。2歳マイル戦での33秒台の上がりは今やポピュラーだが、坂コース・東京マイルを数字として10秒9で具現。平坦コースのものとは一味違う。時計は1分35秒1止まりでも脚色には余裕があり、弾けるような脚色で後続に5馬身差の独走。平坦の新潟マイルの決め手勝負が一番お似合い。

　第一目標はシンフォーエバー。OBSの2歳トレーニングセール出身、5月生まれにして8月にデビューできる体力がある。新馬戦は前半1000mは62秒6のスロー、上がり3Fの速力勝負となったが11秒6-10秒7-11秒0(33秒3)でパンチアウト。外にヨレる若さも覗かせたが、平坦の新潟とはいえラスト2F・10秒7という高速ラップは本年の新潟の新馬戦の中では最上位にランクされる。

　割って入ればスターウェーブ。母系や近親に欧州一流スプリンターがズラリと揃い、キングマン産駒の本馬も筋肉量豊な流線形の高性能のスポーツカー。いざ実戦では1000m通過・60秒4の緩ペースにも中団で悠々。勝負どころで馬群を割り、11秒3-11秒3-11秒2(3Fは33秒8)というレースラップを33秒4で捻じ伏せた。上がりラップは漸次加速、1F延長もOK。

　ジョリーレーヌの叔父ジュンブロッサムは、つい先日の関屋記念3着に食い込んだ現役オープン馬。新馬戦はスタート後3-5Fにかけ13秒台が続く超スロー(前半1000mは65秒4)、好位馬群で折り合いにヒヤヒヤ。直線を向き徐々に外へと寄せ、加速度合いを慎重に確認しながら、稍重条件下・12秒2-11秒4-10秒9(3Fは34秒5)というレースラップを、自身33秒9で大外強襲。極端な上がり勝負だが湿った馬場に脚をとられることなく、しなかやフォームで10秒9という加速力を披露。

　プロクレイアの新馬戦も典型的な上がり3Fの瞬発力勝負。脚を使ったのは正味1Fだけだったが、1頭だけ脚色が違っていた。直線平坦の京都ではあるが、トータルクラリティの新馬戦も上がり3Fは11秒8-11秒4-10秒9とゴール板が近づくにつれ加速していた。

　火曜のコラムで書いたように、頭数少なめの新潟2歳Sは「外枠から差しに回る馬」が狙い目。今回だと◎プロクレイアに妙味を感じる。

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【混戦】3スターウェーブは距離延長でも好位差しの形が取れるとみて主軸に指名。4シンフォーエバーも素質上位で今回も先行押し切りが期待できる。7ケイテンアイジンは相手強化と距離がカギだが脚力がいきればチャンスあり。6コートアリシアンは初戦の瞬発力を再現できれば首位争いに加われる。9トータルクラリティも素質上位で押さえたい存在。10プロクレイアは初戦が余裕ある勝利で上積みに期待。

※8/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　新潟芝1600mで行われる2歳限定のGIII戦。本命視しているのはコートアリシアンです。前走の新馬戦では、道中の運びはふわふわして幼さを感じましたが4コーナーからのゴーサインへの反応の良さが見られました。長くいい脚を使っての差しきり勝ち。新潟の外回りコースで良さが増しそうです。

※8/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　コートアリシアンは東京で好タイムV。パドックでテンションが高く、レースでは出遅れ。それでも差し切ってしまった。潜在能力は相当。スターウェーブもテンションが高かったが安泰の勝ちっぷり。素質は互角。ジョリーレーヌはピッチ走法。パンパンの良でどうかだが力は認める。シンフォーエバーも先手奪取なら。

※8/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　臨戦過程が最大のポイント。「前走の距離が1400m以下、かつ生産者がノーザンファーム以外の馬」は2019年以降[0-0-0-23]でした。

　さらに「前走の出走頭数が8頭以下だった馬」は2019年以降[0-0-1-11]。少頭数のレースを経由してきた馬は疑ってかかるべきだと思います。

　あとは馬格もチェックしておいた方が良さそう。「前走の馬体重が450kg未満だった馬」は2019年以降[1-0-0-20]とあまり上位に食い込めていません。

　早い時期から出走を予定していた馬のうち、これらの条件を綺麗にクリアしているのは、シンフォーエバー・スターウェーブ・トータルクラリティ・プロクレイアあたり。オッズ等も加味したうえで買い目を組み立てたいところです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　現在の条件に変わった2002年以降に連対した44頭中、後にクラシックを勝つのは13年1・2着のハープスターとイスラボニータのみ。昨年はアスコリピチェーノが阪神JFを勝ち、桜花賞でも2着したが、基本的には夏の2歳重賞において唯一直線が長いコースで施行されることから、将来を嘱望される馬の最初の目標になることも少なくはないものの、将来性より早熟性がものをいうレースだ。

1.前走上がり2位以内

　過去10回で、前走の上がり3ハロンタイムが1位だった馬は[8-6-4-52]、2位だった馬は[2-3-6-22]なのに対し、3位以下だった馬は[0-1-0-34]。

2.小柄な馬は苦戦傾向

　過去10回で、馬体重が439kg以下だった馬は[1-0-1-30]で複勝率6.3％しかない。体重が比較的軽い馬と言えば仕上がり早で走ってきそうな印象を持つこともあるが、このレースに関してはあまり強調できない。

3.ゆとりのあるローテ

　過去10回で、中1-3週の馬は[5-1-1-43]。勝ち馬は出ているが、複勝率は14.0％しかない。対して、中4-8週の馬は[3-6-6-48]で複勝率23.8％、中9週以上は[2-3-3-18]で複勝率30.8％。ゆとりを持ったローテーションで挑んでくる馬の方から軸を選ぶ方が良さそう。

　スターウェーブは東京芝1400mの新馬戦を上がり順位1位の脚で快勝。馬群の狭いところを割ってきたように、2歳馬離れした根性もある。ゆとりのあるローテーションも理想的で、馬格もある。完成度が高そうで、ここも勝ち負け必至だろう。

　トータルクラリティの前走は京都芝1600mの新馬戦。上がり順位1位で、勝ち切った。ローテーションもゆったりしていて、馬格も及第点。こちらも好走できそうだ。

　その他、同条件の新馬戦を逃げ切ったシンフォーエバー、小柄だが強い内容だったコートアリシアン、間隔は詰まるが、新馬戦が強かったプロクレイア、九州産も強い内容のケイテンアイジンなども好走の圏内。

【小波乱】マジカルフェアリーは素質十分。先行力があるシンフォーエバー。スリールミニョンは完成度が高い。

GIII新潟2歳S。芝1600m戦。同距離コースでの筆頭は68が2頭。これならば初戦同距離82◎コートアリシアン軸で行く。相手にその同距離コース68から○シンフォーエバーと▲プロクレイア。同距離ではないが初戦74☆スターウェーブ。あとの△選びは上昇度高そうな馬に気を付けておきたいところ。

デビュー戦の圧勝劇から潜在能力で勝る6コートアリシアンを推す。時計の速い馬場は歓迎でチャンス。次位は4シンフォーエバーでスピード能力は高く押し切りは可能。▲は9トータルクラリティで切れ味は抜群で上位。