【巨漢馬でも器用】2024年の中長距離重賞シーンを明け4歳
サヴォーナが牽引する。3歳春の2400m戦で何度か好走を重ね、ステイヤーの資質の在処を何気に示していたが、秋の
神戸新聞杯では2分23秒5というレコード決着を同タイム2着に奮闘。
菊花賞は最後方近辺からの進発となったが、ラチ沿いを進みジックリと脚をため、3-4コーナーの下りは外めから馬なりで先頭をうかがう勢い。コースロスなくタイトにインを回った勝ち馬たちに残り1F地点で遅れはとったものの、追い上げ軌道は精密。交わされてなおゴール前もうひと脚使い5着に粘り込んだ。
スタートに課題は残るものの大型馬ながら動き出しは機敏、鞍上の指示に従順。2400mは1コーナーまでが長く、外枠も気にしなくていい。年末年始の調教もスケジュール通りに消化、多少数字は増えていたとしても体に締まりと軽さがある。
対抗の
サトノグランツのハンデは本命馬より1.5kg重い57.5kg。勝負どころの反応が鈍く追い出しのタイミングにも弱点を抱えているが、エンジンさえ掛かれば
京都新聞杯や
神戸新聞杯のように狭い馬群も断ち割ってくる。
菊花賞も着順は10着だが本命馬とはわずか0秒2差。上りも0秒5速く、大勢が決着したあととはいえゴール前の脚色は確かだった。
単穴は
ブローザホーン。
函館記念はペースやマークする相手を間違えたか。イン強襲は想定内として、競馬になったのは正味1F程度。もったいない3着だったが、2600mの
札幌日経オープンは4角先頭――みるみる間に後続を6馬身差にチギり捨て、洋芝・稍重条件下を上り3F・12秒0-11秒6-11秒8(35秒4)という好ラップで突き抜けた。
京都大賞典は心房細動で競争を止めたが、
有馬記念出走も予定していたくらい仕上げは順調。平坦・不良馬場の京都11Fに圧勝歴があり、開催日ごとに時計のかかる
パワー馬場もピタリ。
惑星は
リビアングラス。
菊花賞組では最先着の4着。ポジションや持久力を考慮し、精密な組み立てであわやのシーンを演出。
グレイトフルSは立ち遅れが災い、揉まれる競馬を余儀なくされ末を失ったが、このメンバーなら単騎逃げ、もしくは2-3番手をスンナリとれる。
ハーツコンチェルトは
神戸新聞杯は追い込み届かずの5着、
菊花賞は折り合いに苦しみ6着。ダービーの頃と比べると心身のリズムが微妙に噛み合っていないが、ポテンシャルは互角。他力本願ながら、
ヒンドゥタイムズは57.5kgを背負いGIII勝ち。京都コースは[1-0-1-1]、力を要する馬場も合う。