【元気溌剌】8歳初夏、
ボッケリーニは心身ともに依然迫力満点。GIIは1勝、GIIIは昨年の
鳴尾記念など2勝。重賞タイトルは少なくても、GI以外の重賞・オープンの馬券連対は11を数える実力の持ち主。前走の
日経賞は1番人気を背負っていたこともあるのだろう。道中もっとも遅いラップは12秒4という、11秒台を含むよどみのない流れを3コーナー過ぎ早々にスパート。タフで知られる本馬も、さすがに残り1F手前でアゴが上がったが、決着タイムは
有馬記念と0秒5差というHレベルを、深追いしたとあっては仕方なし。中間の乗り込み期間は1カ月、自己最高に近いタイムをビシビシと計測。470kgという体重以上に大きく若々しく見せ、前年の結果通り雨も苦にしない。
逆転があれば4歳馬
ロードデルレイ。明け3歳1月デビュー、初陣の東京9F戦では上がり33秒2という加速ラップを計測し、1勝クラスの
つばき賞の数値内容も出色。馬体の成長を最優先としクラシックは回避したが、秋の
神戸新聞杯は0秒1差の4着。1Fが長いとみて10Fに戻し東京戦を2連勝、
白富士Sは1分57秒2・上がり33秒2という好時計で堂々オープンに名乗りをあげた。
大阪杯は除外、目標を
鳴尾記念へと切り替えたが仕上がりは良好。
ボッケリーニを越えれば自然に中距離GIが視界に入る。
ニホンピロキーフの上昇力も要注意。二走前の
関門橋Sは時計や数字以上の圧勝。決して得意距離とはいえない
マイラーズCでも、正攻法の競馬で3着に食い下がった。今度はベスト条件の10F、青鹿毛色の肌は濡れたような光沢を放ち、坂路調教の動きは4歳馬らしく若々しさに満ち溢れている。追い比べなら
ヨーホーレイクも小差。2年2カ月の長欠明けからGII・
金鯱賞3着、
新潟記念は最速の上がりで0秒2差に詰め寄った。走るたび贅肉が削げフットワークも漸次リズムアップ。持ち味は持久力、馬場が渋ってくれるとありがたい。追い込み型だけにあと一歩勝利に手が届かないが、
ヤマニンサンパは近3走9-10Fで小差の3・3・3着。白い馬体が坂路で躍動している。
ディープモンスターは小倉10Fにキャリア最高の勝ち時計があり、京都10Fは2戦2勝。取り消し明けになるが調教では水準タイムを出した。