現在のGIIニュージーランドTは4月初旬の施行。舞台は中山芝1600メートルとなっている。しかし、草創期の設定は6月の東京施行(芝1600メートル)。さらに96-99年は春の東京開幕週(4月中旬)に芝1400メートルで行われていた。当時の勝ち馬は96年
ファビラスラフイン(
秋華賞)、97年
シーキングザパール(
モーリス・ド・ゲスト賞)、そして98年
エルコンドルパサー(
NHKマイルC、
ジャパンC、
サンクルー大賞)と錚々たる面々だった。
スギノキューティーは98年の2着馬。相手があまりにも悪かったが、同じ芝1400メートルでは
クロッカスSでオープン勝ち。同距離ではダートの
バイオレットSも優勝だから極めて1400メートルの適性が高かったと判断できる。
◎
ガロンヌはその外国産快速牝馬の曾孫となる。1600-1800メートルで新馬・未勝利(5戦)を勝ち切れなかったが、距離を1400メートルに短縮すると未勝利戦(阪神)を2馬身半差快勝。すると果敢にリステッドに挑戦した橘S(京都)も連勝と曾祖母から受け継いだ千四適性を遺憾なく発揮してみせた。9着と崩れた前走のGIII
葵Sは初めて体感する1200メートル戦の急流(前半3ハロン33秒2)に対応できなかったことが敗因だ。今回は初の古馬相手となるが橘Sを制した京都芝1400メートルに舞台が戻るならば、上位の決め手を生かした差し切りが期待できる。