通常
カレンダーで古馬牝馬が参戦可能な牝馬限定GIは
ヴィクトリアマイル=東京、
エリザベス女王杯=京都の2レースだけ。東京では3歳牝馬限定の
オークスも行われるため、歴史的名牝には東京巧者が多い。
ウオッカ、
アーモンドアイ、
ブエナビスタ、
ソングライン、
グランアレグリアがその代表格だ。一方、中山では牝馬限定GIは存在せず、古馬牝馬が出走できる牝馬限定重賞はGIII中山牝馬S、GIII
ターコイズSとともにハンデ戦。そのため名牝級の参戦は期待薄となっている。つまり一流牝馬が中山で勝利を挙げる舞台は牡馬相手のGI-GIIとなる。ひと昔前ならば3歳ながら年長の牡馬を97年GII
オールカマーで一蹴した
メジロドーベル。そして現代ではGI
皐月賞(6着)以外は当地3戦3勝の
レガレイラが中山巧者の名牝といえるか。GIII
エプソムC→GII
毎日王冠を連勝(16年)など
ルージュバックは東京巧者の印象が強いが、この中山でもGII
オールカマー(17年)を優勝。ラストランとなったGI
有馬記念(17年)でも最速上がりを駆使して5着善戦ならば、産駒も中山を克服して不思議はない。
4番仔となる◎
ボニープリンスの初陣(東京芝1600メートル)は1番人気の支持に応えられず4着まで。それでも次走に向けての収穫は十分だった。スタートがひと息だったために、主眼を勝利よりも内容へと切り替えて馬群の真っ只中で脚をためることに専念。スローでその馬群はバラけず直線は前が壁となったがジリジリと伸びて0秒2差ならメドの立つ一戦だった(上がり3ハロン33秒7=出走中3位)。今回は舞台が中山に移るが、3歳年長の半兄
フレーヴァードも新馬戦(東京芝1800メートル)2着→未勝利戦(中山芝2000メートル)1着とコース替わりで初勝利をゲット。発馬さえ五分に決めれば、初戦の学習を糧に先頭ゴールインを決める。