新潟・小倉の2歳Sは共に「荒れる」イメージがありますが、特に
新潟2歳Sはここ5年連続で10番人気以下が2着で馬券に絡んでいます。しかし「荒れる」からと言って意味不明の乱戦ではなく、その間の勝ち馬では
エフティマイア・
セイウンワンダーがクラシックでも活躍しているのも見逃せません。今後のためにも、素質をしっかり見抜いて行きましょう。
新潟2歳S(G3・新潟外8F)
2006:36.0-25.3-33.9=1:36.2(
ゴールドアグリ)
2007:35.6-24.4-34.1=1:34.1(
エフティマイア)
2008:34.7-25.4-35.3=1:35.4不(
セイウンワンダー)
2009:35.1-25.5-33.8=1:34.4(
シンメイフジ)
2010:36.0-24.3-34.2=1:34.5(
マイネイサベル)
※「テン3F‐中盤2F-上がり3F」で表記、( )内は勝ち馬。
過去のラップを見ると、「テン3F36秒程度」「中盤2F25秒程度」の超スローから、「上がり3F34秒程度」の瞬発力勝負になるのが最大の特徴。「中盤→上がり」の
ギアチェンジでハッキリとメリハリがついているレースということになります。これは古馬の
関屋記念が、「中盤23秒台‐上がり34秒台後半」と平均して流れるのと比べると、全く違うラップ構成と言っていいでしょう。
つまり、
関屋記念は底力がある中距離馬が好走する傾向がありますが、ここではもっとシンプルに切れ味が重要となります。
しかし、幾ら上がりが速いからと言って、「前走中距離戦からの距離短縮馬」には極めて厳しい条件、外回りになってからの過去9年でこのパターンは1頭も連対していません。昨年などは
クリーンエコロジーと
リーサムポイントが、デビュー戦の速い上がりを買われて1・3番人気に推されながら10・12着と惨敗。今年も3頭いる9F勝ち上がり組は消していいでしょう。
マイルからの臨戦馬も実は過去5年で2頭しか勝っておらず、特に1戦1勝馬の資質は測りにくいので半信半疑。同舞台の勝ち馬でも、時計を2秒ほど縮めなければいけないので簡単に対応はできないのが実情です。今年で言えば、上がりも時計も速かった
ジャスタウェイはマークが必要でしょうが、信頼はできないでしょう。中山・阪神組では「最速上がり」が必須で、今年は時計微妙ですが
クイーンアルタミラが一応該当する程度。
やはり7F臨戦馬を中心に、妙味狙いで攻めるのが正解と見ます。外回りでテンの長い直線でしっかり追走するにはある程度のスピードは必要で、しかし内回りではもう一歩伸び切れないタイプが好走する傾向があります。今年は
ダリア賞が優秀だったので上位馬が出てくれば有力でしたが、4・5着馬でもマークが必要。今年は新潟7F組がちょっと微妙なので、他場組も手広く拾いたいところです。