11R

日本ダービー

15:40発走 / 芝2400m (左 C) / 天候:雨 / 馬場:不
3回 東京 4日目 サラ系3歳 オープン       (国際) 牡・牝(指) 定量 18頭
本賞金:15000,6000,3800,2300,1500万円
  • Course コース詳細
  • IPAT連携

 井崎脩五郎の予想

井崎脩五郎の見解

・前走で1以外に出走して2着以下だった馬
※東京過去8年[0-0-1-34]
●2010年該当馬→トゥザグローリー(7着)、コスモファントム(10着)、レーヴドリアン(11着)、メイショウウズシオ(14着)
○2011年該当馬→ショウナンパルフェユニバーサルバンク

・前走G1で2番人気以内だった馬をのぞく、5枠?8枠に入った馬
※東京過去8年[0-1-5-60]
●2010年該当馬→ゲシュタルト(4着)、ペルーサ(6着)、トゥザグローリー(7着)、ヒルノダムール(9着)、リルダヴァル(12着)、メイショウウズシオ(14着)、トーセンアレス(15着)、ハンソデバンド(16着)、シャイン(17着)
○2011年該当馬→デボネアエーシンジャッカルロッカヴェラーノショウナンパルフェトーセンラートーセンレーヴユニバーサルバンクノーザンリバー

・前走、皐月賞で5番人気以下かつ5着以下だった馬
※東京過去8年[0-0-1-19]
●2010年該当馬→サンディエゴシチー(8着)、トーセンアレス(15着)、ハンソデバンド(16着)、シャイン(17着)
○2011年該当馬→オールアズワンリベルタスフェイトフルウォーロッカヴェラーノトーセンラーノーザンリバー

・前走、青葉賞に3番人気以下で出走していた馬
※東京過去8年[0-0-0-14]
●2010年該当馬→該当なし
○2011年該当馬→ウインバリアシオンショウナンパルフェ

2010年残った馬→エイシンフラッシュローズキングダムヴィクトワールピサルーラーシップアリゼオダノンシャンティ

【昨年結果】
1着:エイシンフラッシュ(○)
1着:ローズキングダム(○)
3着:ヴィクトワールピサ(○)

2011年残った馬→サダムパテックオルフェーヴルクレスコグランドベルシャザールコティリオンナカヤマナイト

須田:ちょっと期待していたオークスですが、勝ち馬と2着馬の両方を最初のネタで消してしまうというていたらく。これでは、どうあがいても的中しませんわなあ。

井崎:ホントウニスイマセンデシタ。

須田:……え?っと、なんでカタコトなんですか?

井崎:このところの当たらなさを、さすがに恥ずかしく感じてねえ(笑)。せめて、もう少しだけでも調子をあげてから、ダービーウィークに突入したかったよ。

須田:おお、あの井崎センセイが恥じ入るとは……さすがはダービー。ま、恥じたり反省したところで、馬券が当たるってモンでもないんですけどね(笑)。

井崎:それにダービーって、競馬関係者にとっての「元旦」みたいなもんだからな。ここいらで初心に返って、気持ちも新たに頑張ってみようかと!

須田:それって「あまりにも当たらないので、ここいらでリセットして、イチから始めます」って意味ですよね、実際のところは。

井崎:だから、そういう裏読みはいらないんだって! ま、そんなわけで気持ちも新たに消去ネタと格闘してみたんだが、今週は意外に手応えを感じるんだよね。

須田:サダムパテックオルフェーヴルはしっかり残しつつ、外枠の馬を徹底的に嫌ったというカンジの消去結果ですな。コレ、去年と同じですか?

井崎:内容を少し変えているネタもあるけど、「外枠軽視作戦」が消去ネタの主軸になっているのは去年と同じだな。さすがに、6枠?8枠が全滅するとは思わなかったけどさ。

須田:デットーリ騎乗のデボネアや、強行軍ながらダービーに間に合ったトーセンレーヴなど、けっこうクサい馬がここに含まれていますねえ。コレ、大丈夫ですか?

井崎:だって、過去8年で該当馬が[0-1-5-60]と大不振なのは事実だからな。たとえデットーリが乗っていようが、超良血馬であろうが、例外としては扱えないよ。

須田:おお、確かに初心に戻ったかのような発言だ(笑)。

井崎:ただ、皐月賞が東京開催だったことや、例年よりも外が伸びそうな馬場バイアスであること、雨予報で馬場が渋ってどうなるのかといった懸念材料もあるからね。

須田:となると、なおさら「外枠軽視作戦」が危なっかしい気がしますが……どうせそのまま行くんですよね?

井崎:もちろん! 消去ネタの信頼度が高いんだから、ここからヘンにひねる必要はないよ。ベルシャザールあたりが来れば高配当も見込めるし、悪くないと思うぞ?

須田:そこまで言うなら、結果を楽しみにさせていただきましょう! いずれにせよ、今年も素晴らしいレースを期待したいものですなあ。
img_yoso

予想印
5オルフェーヴル(1人気)
11デボネア(3人気)
10ナカヤマナイト(4人気)
2サダムパテック(2人気)
7ベルシャザール(8人気)
13ロッカヴェラーノ(12人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

5

-

11

1点 2000円

3連単フォーメーション
1着

5

2着

2

7

10

11

13

相手

1

2

3

7

8

9

10

11

13

15

17

50通り 各100円
3連単フォーメーション
1着

2

10

11

2着

5

相手

1

2

3

7

8

9

10

11

13

15

17

30通り 各100円

東大ホースメンクラブの見解

 台風の接近で馬場悪化が避けられない状況となった今年のダービーです。

 芝2000mで稍重よりも馬場が悪化した場合、ステイゴールド産駒の単勝回収率が191%となり(データは08年?現在)、馬券的妙味が高く狙いたいところ。

 ステイゴールド産駒ならば、素直にオルフェーヴルを信頼します。皐月賞は良発表でしたが、直前で良に変更されたもので、パンパンの良馬場とはいえない中、上がり3F34秒2の末脚を見せたことから、馬場悪化はむしろ歓迎のタイプでしょう。

 また、東京開催の皐月賞を勝ってダービーに向かった馬は5頭いますが、その中で馬券圏内を外したのはわずか1頭(ヤエノムテキ)だけであり、今年も皐月賞とダービーは強くリンクすると見ます。

 相手筆頭はデボネア。色濃い欧州血統の母系の血と鞍上デットーリ騎手は大きな魅力です。

東大ホースメンクラブTOM

 望田潤の予想

img_yoso

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流し
1着

5

相手

8

11

2通り 各1500円

馬単1着流し
1着

5

相手

2

6

9

10

14

16

17

7通り 各1000円

望田潤の見解

 ◎のオルフェーヴルドリームジャーニーの全弟だが、こちらのほうが父母の柔らかさが出てストライドが伸びるので長い直線で斬れる。全兄が有馬記念を勝ったようにスタミナ自体はある血統だし、ダービーは2000mで斬れる馬が勝ちやすいレースでもあるから、皐月賞圧勝を信用する手だろう。小柄で柔らかくてバランスの良い走りだから、ディープインパクトのように道悪もこなすとみたい。

 12秒ラップ持続戦で渋さをみせた京成杯1、2着がまずは相手で、ともに馬場が渋るのも距離延長も歓迎か。サダムとコティリオントーセンラーは、道悪が(スタミナ面も含め)微妙。

 ステイヤーのクレスコと道悪鬼血統のユニバーサルは押さえたい。青葉組ではショウナンとトーセンレーヴのジワジワ斬れをとりたい。

 井内利彰の予想

img_yoso

予想印
18ノーザンリバー(16人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

18

1点 1000円

複勝

18

1点 4300円

馬連流し

18

相手

2

5

8

9

4通り 各500円

馬連流し

18

相手

4

7

15

3通り 各200円

3連複軸1頭流し

18

相手

2

5

7

8

9

14

15

21通り 各100円

井内利彰の見解

 過去7年のダービーを振り返って、優勝馬に共通する調教のポイントは「終い最速ラップ」の最終追い切りを行っていること。

 坂路でもトラックでもラスト1Fが最も速くなる加速ラップで仕上げていることが勝つために必要な調教と言えるでしょう。

 7頭の優勝馬のうち、過半数を超える4頭が坂路追い切りでラスト1Fが最速になるラップを踏んでいました。

 また2007年2着アサクサキングスも坂路で終い最速ラップを踏んでおり「坂路で終い最速ラップ」は該当馬がいれば狙いたい調教パターンです。

 加えて先週、同じ東京芝2400mで行われたオークスでも栗東坂路で終い最速ラップの追い切りができていたエリンコートが優勝しており、現在の馬場状態は坂路の終い最速ラップに適性の高い馬場と言えるでしょう。

 つまり今年の唯一の坂路終い最速ラップに該当したノーザンリバーにとっては調教適性満点の舞台となったわけです。

 またノーザンリバーエリンコートの共通点は「日曜左回りの栗P追い」。

 ノーザンリバーは5月22日に左回りの栗Pで一杯に追われて時計を出しているので、左回りに対するスパーリングも完璧なわけです。

 山崎エリカの予想

img_yoso

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

5

-

15

1点 3000円

馬連流し

15

相手

2

7

2通り 各2000円

馬連流し

15

相手

11

16

17

3通り 各1000円

山崎エリカの見解

 例年、前走NHKマイルC青葉賞などの皐月賞以外の別路線組が連対する年というのは、皐月賞NHKマイルC青葉賞と同じくらいの指数で決着した年です。しかし今年はオルフェーヴル皐月賞を圧勝した結果からもわかるように、一連のステップレースで皐月賞を凌ぐ決着指数だったレースはありませんでした。

 皐月賞の決着指数-27に対して、NHKマイルCは-18、青葉賞は-13、プリンシパルSは-13、京都新聞杯は-11と低いのです。したがて、今年も皐月賞の再戦が濃厚でしょう。

 ◎は前走皐月賞で終始外々を回る致命的なロスを強いられたトーセンラー皐月賞は休養明けに加え震災で調整が狂い、自分の力を出し切ることができませんでした。前々走のきさらぎ賞では道中自ら動いて、オルフェーヴルを完封した素質を考えれば、今回で通用しても不思議ではないでしょう。キャリアの浅い馬の上昇度と休養明けを叩かれての上積みに期待します。

 ○には前走の皐月賞が3馬身差の圧勝だったオルフェーヴル日本ダービーは時計の掛かる馬場で行われ、スタミナ面に不安があって逃げたくない馬ばかりのメンバー構成を考えると、自分から動けない弱みを露呈してしまう可能性も考えられます。

 ▲には前々走のスプリングSオルフェーヴルと0.1秒差のベルシャザール。前走皐月賞で厳しい流れを先行し、直線で一旦先頭に立つレース内容は今回に繋がってくるでしょう。

 高橋学の予想

img_yoso

予想印
5オルフェーヴル(1人気)
2サダムパテック(2人気)
10ナカヤマナイト(4人気)
16トーセンレーヴ(5人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

5

1点 1000円

馬連

2

-

5

1点 1000円

馬連

2

-

10

1点 500円

馬連

2

-

16

1点 500円

馬連

5

-

10

1点 500円

馬連

5

-

16

1点 500円

馬連

10

-

16

1点 500円

馬単1着流し
1着

5

相手

2

10

16

3通り 各500円

3連複

2

-

5

-

10

1点 1000円

3連複

2

-

5

-

16

1点 1000円

3連複

5

-

10

-

16

1点 1000円

3連複

2

-

10

-

16

1点 1000円

高橋学の見解

 グレード制導入の1984(S59)年以降から「消える馬」・「残る馬」を検証してみる。馬名の前の数字は出走馬番です。なお、グレードのGI・II・IIIは見やすさを考慮してG1・2・3表記しています。

1.ウインバリアシオン
 芝のレース経験5回以上馬のうち、前3走ともG2以下のレースを使用し、その3走内に芝で着外(4着以下)が2回以上あった馬[0-0-0-38]。

2.サダムパテック
 前走G1皐月賞2着馬は[3-2-3-16]。ダービーで逆転勝ちをはたした3頭は、前4走内、不良馬場以外ではすべて連対を確保しており、連対数も6回以上あり、連対数5回・前4走内に4着歴あるサダムの逆転劇は厳しそう。しかし、キャリア4-7戦で前2走(3月以降)とも1800m以上の芝のレース「OP戦1着・重賞戦連対→重賞戦連対」と好調持続馬のうち、a.着外(4着以下)が0-1回、b.2000m以上のレースで勝ち歴または連対が2回以上、c.2走前から当日まで同騎手騎乗 この3項目すべてを満たしていた馬は、不良馬場で行われた一昨年を除き[6-2-1-0]。馬場次第か。

3.オールアズワン
 キャリア6戦以上で芝0?2勝馬のうち、前2走とも芝良・稍重のレース6着以下だった馬は、前4走内(3歳以降)に1800m以上の芝重賞戦で3着内好走歴があった馬を除き[0-0-0-15]。

4.リベルタス
 皐月賞NHKマイルC桜花賞のG1戦で2秒以上の大差負けを喫していた馬は[0-0-0-25]。着順掲示板に載ったのは1頭だけで23頭はフタ桁着順。

5.オルフェーヴル
 「日本ダービー」の名称が付くようになった1950(S25)年以降、皐月賞を2馬身差以上で快勝した馬のダービーでの成績は[8-2-1-3]。このうちダービーが雨や良馬場以外で行われた年を除くと[7-2-1-0]。空模様・馬場状態が気掛かりだが…。

6.クレスコグランド
 前4走内に未勝利戦を2回以上使用していた馬は[0-0-0-14]。また、2走前に2000m以上の条件戦を使用していた場合、そこで敗退、勝っても着差が1馬身未満だった馬は[0-0-0-33]。類似馬で、1996(H8)年、「2200m条件戦半馬身差1着→青葉賞半馬身差1着」のマウンテンストーンが上昇度を買われるも11着敗退。

7.ベルシャザール
 前3走内に1800m以上の芝重賞戦で勝ち歴がなく、前走10着以下かつ1秒以上惨敗馬は[0-0-0-49]。他に、3・18番馬も該当。

8.フェイトフルウォー
 前走が2か月ぶりのレースとなり、そこで1秒以上敗退の芝0?2勝馬は[0-0-0-14]。変わり身もどこまで。他に、15番馬も該当。

9.コティリオン
 皐月賞3着内好走馬・桜花賞連対馬を除き、1800m以上0?1勝馬のうち、前走1600m以下のレース使用馬は[0-0-0-46]。他に、12番馬も該当。また、前4走内に1着歴がなかった馬は、G1・G2戦既勝歴があった馬を除き[0-0-6-70]。さらに、マル地馬も含み、中央競馬での勝ち星が0-1勝馬は[0-0-2-40]。

10.ナカヤマナイト
 2か月以上の休養馬を除き、芝のレースで連対が6回以上ある馬のうち、前2走内に芝のG1戦連対あるいはG2・G3戦勝ちのあった馬は[6-3-4-16]。このうち、a.芝3勝以上、b.着外(4着以下)が0-2回、c.前走敗退も1秒差未満あるいは10着内、d.年明け2-3戦消化、e.1800m以上で5着内が3回以上、f.前3走とも1800m以上戦を使用、g.前走体重増減なし、あるいは体重減少も-8キロ範囲内 以上の7項目すべてを満たしていた馬は[4-2-1-0]。苦手の緩い馬場が気掛かりも逆転可能。

11.デボネア
 1勝馬は、前走G1・G2戦3着内好走馬を除き[0-0-0-27]。他に、18番馬も該当。また、前3走とも2000m以上戦を使用して勝てなかった馬は[0-0-3-48]で、3番馬も該当。さらに、前走で連対を外していた芝0?1勝馬は[0-0-1-73]。

12.エーシンジャッカル
 前3走内に1800m以上の芝重賞戦で勝ち歴がなく、前走2000m未満のレース使用の芝連対0?3回馬は[0-0-0-45]。また、1600m以上のレース未勝利馬は、1975(S50)年以降[0-0-2-75]。

13.ロッカヴェラーノ
 キャリア4戦以下の馬は[3-2-1-58]。このうち、前2走内に4着以下の着外があった馬は[0-0-0-26]。また、キャリア4戦馬で着外が2回あった馬は4頭いて、すべてフタ桁着順惨敗を喫していた。

14.ショウナンパルフェ
 前走芝の良馬場2400m戦で2分28秒0を切っていない3勝未満馬は[0-0-0-22]。また、キャリア6戦以上で前走青葉賞を使用し2馬身差以上の快勝できなかった馬は、皐月賞3着内好走馬を除き、青葉賞重賞昇格の1994年以降[0-0-0-23]。

15.トーセンラー
 前走G1皐月賞で1秒以上敗退の3勝未満馬は、前3走内に2000m以上重賞戦で3着内好走ある馬を除き[0-0-0-20]。他に、7番馬も該当。

16.トーセンレーヴ
 直前5月、関東エリアのレースで勝つも、着差が1馬身以下だった馬は[0-0-0-21]と好走例ないが、レーヴのように連闘だった馬は見当たらず、想定外のタフさに要警戒。OPプリンシパルS使用馬は[0-1-3-29]で、このうち、a.連対率5割以上、b.キャリア4戦以上で前4走内にプリンシパルSを除く12頭立て以上のレースで2勝以上あるいは重賞戦3着内2回以上 この2項目ともに満たしていた馬は[0-1-3-0]。この馬券対象の4頭中3頭は6番人気以下の伏兵だった。穴に注目。

17.ユニバーサルバンク
 芝経験5回以上馬で、3歳以降4戦以上消化して前4走とも芝良・稍重のレース敗退馬は、前2走内にG1戦3着内好走ある馬を除き[0-0-0-23]。

18.ノーザンリバー
 前走G1皐月賞1・2番人気以外で10着以下かつ1秒以上敗退馬の馬で2000m以上戦未勝利は[0-0-0-25]。

 三田明太の予想

img_yoso

予想印
7ベルシャザール(8人気)
9コティリオン(6人気)
15トーセンラー(7人気)
17ユニバーサルバンク(11人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
複勝

7

1点 5500円

3連複フォーメーション
1着

7

2着

7

9

15

17

相手

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

45通り 各100円

三田明太の見解

 今年のポイントはダービーと同じ東京コースで行われた皐月賞の評価ではないだろうか。

 ダービーと同じ東京コースで実施されたことを重視し、皐月賞上位馬をそのまま評価するのも自然だろう。逆に、また、震災の影響でトライアルを使えず皐月賞に直行した馬、もしくは万全の状態でトライアルを使えなかった馬の、皐月賞を叩いての上積みに期待するのも一理ある。

 その一方で、今年の皐月賞が指数的に低調だったことは見逃せない。過去5年の皐月賞を振り返ると、出走馬の半数が100台の指数をマークしており、上位馬に至っては120台の指数を叩き出すことも珍しくない。100台の指数をマークした馬が3頭(最高がオルフェーヴルの106)しかいない今年の皐月賞を、レースの見た目だけで評価するのはかなり危険ではないかと考える。

 指数的に狙いたいのは、過去に淀みない展開で高指数をマークした実績を持ちながら、皐月賞で指数を下げた馬の巻き返し。さらに、皐月賞が差し有利な馬場だったことを考えると、先行して凡走したタイプを狙いたい。

 本命はベルシャザール。前走の皐月賞は3番人気で11着に大敗しているが、差し有利な馬場状態で、出遅れながら道中2番手を獲りに行った流れが合わなかった印象。そもそも、調教後馬体重550キロから当日マイナス24キロと大幅に馬体を減らした時点でジ・エンドだった可能性すらある。

 それでも巻き返しに期待したいのは、2歳時のホープフルSで「106」をマークしている実績。昨年のホープフルSは指数的に高レベルレースで、前後半のラップ差がほとんどない淀みないペースを2番手から押し切った内容は秀逸。その後の指数動向を見ても、スローの共同通信杯で指数を下げて、締まったペースのスプリングSで指数を上げているのは興味深い。

 週末の天気から、少なくともパンパンの良馬場は見込めそうにない東京の芝。斬れで勝負するタイプの持ち味が削がれる馬場状態なら、相対的に浮上するのは持久力で勝負するタイプ。皐月賞時とは違い、今回は帯同馬を付けての東上になるようだが、極端に馬体が減らなければ一発あると読む。

 古澤秀和の予想

img_yoso

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

5

-

15

1点 2000円

馬連

1

-

15

1点 2000円

馬連

8

-

15

1点 1500円

馬連

11

-

15

1点 1000円

馬連

2

-

15

1点 1000円

馬連

1

-

5

1点 1500円

馬連

5

-

8

1点 1000円

古澤秀和の見解

1番:両前裂蹄も仕上がりは良い。
2番:仕上がり良い。
5番:万全のデキ。
8番:良くなった。道悪も歓迎。
10番:マズマズ。
11番:マズマズ。
14番:マズマズ。
15番:素晴らしいデキ。馬場もこなせそう。

好配当連発 netkeiba関東本紙の予想

img_yoso

netkeiba関東本紙

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

15

-

17

1点 500円

馬連

1

-

5

1点 1000円

馬連

2

-

5

1点 500円

馬連流し

15

相手

1

5

2通り 各2000円

馬連流し

15

相手

2

10

14

16

4通り 各1000円

netkeiba関東本紙の見解

 トーセンラーを本命に推す。前走の皐月賞は、間に合ったようにも思えたが、震災の影響もあり結果的には仕上がり途上での出走だった。ひと叩きで上昇することは、エイシンフラッシュをダービー馬に導いた陣営の計画どおりの印象もある。今週の動きはバネのきいた父を彷彿させる抜群のもの。混戦を断ち切るのはこの馬と見ている。
 
 皐月賞を抜群の瞬発力で制したオルフェーヴルももちろん戴冠の候補。折り合い面にやや不安はあるものの、前走でもリズムよく走れていたように前にカベが作るとスムーズに走れるタイプで、内枠を引いたのは大きなプラス。前半をうまく乗り切ることができれば、皐月賞時に見せた切れ味を発揮できる。
 
 長くいい脚を使って青葉賞を制したウインバリアシオンも侮れない。前走は放牧明けで急仕上げの印象もあるだけに、叩かれた上積みも見込める。体つきは上昇途上の印象も残るが、緩さは快勝されつつある。スタミナ勝負の展開でも対応可能で、逆転まで見込める存在。
 
 距離の対応がカギも、皐月賞2着の内容も上々だったサダムパテック以下、ナカヤマナイトショウナンパルフェトーセンレーヴユニバーサルバンクにも警戒したい。

ラップ理論を駆使 丹下日出夫の予想

img_yoso

丹下日出夫

予想印
5オルフェーヴル(1人気)
9コティリオン(6人気)
2サダムパテック(2人気)
11デボネア(3人気)
10ナカヤマナイト(4人気)
15トーセンラー(7人気)
16トーセンレーヴ(5人気)

丹下日出夫の見解

 クラシックは、常にサバイバル。ダービーに至る道までに、紆余曲折は覚悟しなければならない。
 
 しかし、今年の3歳世代は、一戦好走しても、あとが続かない、摩耗の激しい“脆弱”な世代。「史上最強世代」と称される、現4歳世代と比べるのは酷だろうが、2歳シーンにおいても、暮れのラジオNIKKEI杯の2分2秒2に象徴されるように、一連の時計レベルも平凡。唯一、中山のホープフルSだけが、2分0秒4と、例年のクラシックレベルを突破したものの、ベルシャザールナカヤマナイトは、肝心の皐月賞で失速。二番の利かない脆さを、どの馬も抱えていた。
 
 その中にあって、オルフェーヴルスプリングSは、たとえは悪いが、勝負どころの三分三厘では、波が湧き立ち盛り上がるかのような、しびれる手応え。1分46秒4も上がりも、現世代では最上位にあたる記録で駆け抜け、続く皐月賞を奪取。
 
 直線半ばで一瞬、内に切れ込む素振りは見せたもの、態勢を立て直してからの伸び脚は、11秒8―11秒7―11秒8(3Fは35秒3)というレースラップを1秒1上回る、メンバー中最速の34秒2。数字も見た目も、他馬とは一線を画す3馬身差の楽勝だった。
 
 2分0秒6という時計にモノ足りなさを感じる人もいるかもしれないが、東京の開幕週は、吹きわたる風に芝が渦を巻き、芝目は長く密。芝を刈りそろえた次週以降とは、馬場差1秒、時計を要するパワー馬場だったし、記録云々はスプリングSですでに証明済み(ベースとなる時計や記録は、一回あればいいのだ)。
 
 回転の速いピッチ走法だけに、ある程度の道悪はこなせる。追い切り後の発表体重は454kg。馬体も維持できた。3枠5番というコースロスのない枠順を利し前に壁を作り、折り合いに専念すれば、2冠のヴィクトリーロードが自ずと開けるはずだ。
 
 さて、問題は2着争い。サダムパテックは、湿ったイン有利の馬場にこだわり、やや仕掛け遅れの2着とはいえ、0秒5差は決定的。以前よりは体型に伸びやかさが出てきたが、基本はマイラー。岩田にひと工夫はあっても、2400mへの距離延長は、必ずしもプラス材料とはいえない。
 
 この0秒5差に、割って入ればコティリオン。サダムと同じマイルベースの中距離馬だが、前走のNHKマイルは、決め打ちのシンガリ一気とはいえ、長手綱で折り合いはピタリ。1分32秒4という時計も33秒4の上がりも、皐月賞以降の他のトライアル組と比べて、数字的には互角。
 
 特注馬は、デットーリ遠征騎乗が決まったデボネア。日本に来日した当初の、若き天才だけがもつ華やぎは失せたが、ドバイワールドCシリーズの騎乗ぶりをみても、ここ一番の集中力と手綱捌きは別格。天の才を、ベテランならではの技に転化し、ジョッキーとしても存在は希有。皐月賞の、あの5馬身差も埋まる。
 
 ナカヤマナイトは、前走の皐月賞は8kg減。歩様が硬く、左脚と右脚の運びが、チグハグだったが、筋肉の張りと歩様が、皐月賞とは一変。15番の外枠は痛いが、トーセンラーも、タイトにコーナーを回り切れば一角崩しの目。
 
オルフェーヴル
コティリオン
サダムパテック
デボネア
ナカヤマナイト
トーセンラー
トーセンレーヴ

至高の頭脳 須田鷹雄の予想

img_yoso

須田鷹雄

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連流し

15

相手

1

2

5

7

9

10

6通り 各1000円

3連複軸2頭流し
軸1

5

軸2

15

相手

1

2

7

9

10

5通り 各800円

須田鷹雄の見解

 今年のダービーはあいにくの雨。しかも今年のダービーはサンデーサイレンス系だらけで、いかにも重巧者と呼べる馬が少ない。こうなるといっそ降りまくって、重適性の関係ない状態になってしまってほしい。

 さて、今年は牡馬の春二冠がともに東京開催ということで皐月賞の1、2着馬を素直に信じる手もあるが、ヤエノムテキトウショウボーイキタノカチドキの例を見ても皐月賞馬が自動的に二冠というわけではない(シンザンメイズイまで遡れば別)。皐月賞組の中で、ダービーのほうがベターだと考えられる馬を探して◎に据えてみたい。

 ◎に選んだのはトーセンラー皐月賞はこの馬が得意とはいえない平均ペースだったし、位置取りもそれまでより後ろ。さらに震災時山元にいた影響も少しはあっただろう。

 ○以下は木曜に大阪日刊スポーツに入稿したままにしてあるが、この天気だと皆さんは内枠・先行馬により注意していただきたい。

徹底データ分析 コンピューター予想の予想

img_yoso

コンピューター予想

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連BOX

1

5

16

17

6通り 各1000円

3連複BOX

1

5

16

17

4通り 各1000円

コンピューター予想の見解

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負!

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

 栗山求の予想

img_yoso

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

11

相手

5

7

8

14

16

10通り 各400円

3連単1着流しマルチ
1着

11

相手

5

7

8

14

16

60通り 各100円

栗山求の見解

 ◎デボネアは「アグネスタキオン×シングスピール」という組み合わせ。母ヴェルヴェットクイーンの全兄にドバイワールドC(G1・ダ2000m)を5馬身差で圧勝したムーンバラッドがいる。

 母はサドラーズウェルズシャーリーハイツ、ダンジグ、ホイストザフラッグ、レルコなど、パワー型の血で構成されており、アグネスタキオン産駒ながら掻き込みの強い走法は、これらから受けた影響の強さを感じさせる。

 良馬場の瞬発力勝負では分が悪いものの、雨が降って馬場が悪化するなら話は別。おそらく道悪は鬼だろう。鞍上のデットーリ騎手は、好位で脚を溜めてそこから抜け出す騎乗を最も得意とする。デボネアの母の父シングスピールジャパンCを勝ったときもそうだった。

 馬場が悪化すれば後ろから差せなくなるので、先に行けることが勝利の条件。今回は高い確率で前につけるはず。道悪適性、展開、粘り強さと、今回のダービーを勝つ要素をすべて兼ね備えている。78代目のダービー馬はこの馬だろう。

 奥田隆一郎の予想

img_yoso

予想印
15トーセンラー(7人気)
2サダムパテック(2人気)
9コティリオン(6人気)
5オルフェーヴル(1人気)
10ナカヤマナイト(4人気)
11デボネア(3人気)
16トーセンレーヴ(5人気)
買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
3連単フォーメーション
1着

2

5

9

15

2着

2

5

9

10

15

16

相手

2

5

9

10

11

15

16

100通り 各100円

奥田隆一郎の見解

 直結コースとは、今回のレースと同じ適性が要求されるコースのこと。そこを激走した馬は、今回も適性あり!と判断できる。出走馬から、直結コースにて激走した馬を狙おう!! 日本ダービーが行なわれる東京芝2400mの直結コースは、京都芝1800m、阪神芝1800m、東京芝1600m、東京芝2000m、東京芝1800m。直結コースの激走馬は、同じ適性が要求される今走のコースに合うため、高い適性を活かして大駆けできる。

 今年のダービーを予想するうえでの注目は、皐月賞が東京芝コースで行なわれたこと。通常、皐月賞は直結コースではない中山芝2000mで行なわれるが、今年は直結コースの東京芝2000mで行なわれたため、例年以上に皐月賞の上位馬が有利になる。これにより、皐月賞を制した△オルフェーヴルは、ダービーでも有力。直結コース・阪神芝1800mのスプリングSと、東京芝2000mの皐月賞を制した。最後の直線が長いコースで重賞を連勝、今回も東京なので差し脚を活かせる。

 そして、皐月賞2着馬○サダムパテックの信頼度は高い。直結コースの東京芝1800mで東スポ杯2歳Sを勝ち、東京芝2000mの皐月賞は連対、東京芝コースを得意にしている。中山の朝日杯FSを凡走したが、東京では好勝負を続けており、今回も勝ち負けになる。

 穴馬は、皐月賞より前に直結コースを激走したが、皐月賞で敗れたため人気を落とす馬。まずは、◎トーセンラーを推奨する。直結コースの京都芝1800mにて、新馬ときさらぎ賞を勝っている。特に、きさらぎ賞の勝利は、オルフェーヴルを相手にしての重賞制覇となるため、価値は高い。きさらぎ賞は、ダービーにもっとも直結するレース。例えば、06年はきさらぎ賞1着のドリームパスポートがダービーを7番人気3着、きさらぎ賞2着のメイショウサムソンがダービーを制した。07年は、きさらぎ賞1着のアサクサキングスがダービーで14番人気2着。さらに08年は、きさらぎ賞2着のスマイルジャックが、ダービーで12番人気2着に大駆けした。このように多くの穴馬が激走しており、きさらぎ賞の激走馬は要注意となる。

 次に注目は、△ナカヤマナイト。前々走にて直結コースの共同通信杯を勝利。レース間隔があいた前走は5着だが、これを叩いての前進を見込む。皐月賞は掲示板に乗った中でもっとも外を回らされたが、内枠の共同通信杯を勝利しているので、馬群で折り合って好位から抜け出せば巻き返せる。

 最後に穴馬として、▲コティリオンを推奨する。過去3年のダービーで馬券になった1?3着馬は、すべて皐月賞NHKマイルCのGIレースに出走していた。よって皐月賞以外の別路線組として、NHKマイルCの激走馬に注目する。直結コース・阪神芝1800mの毎日杯を(トーセンレーヴに先着して)連対している。前走は大きく出遅れながらも直線だけで2着にきており、長い直線を活かした大駆けを期待する。

 の予想

の見解

 競馬の祭典、3歳世代の頂点を決める日本ダービー

 クラシック1冠目の皐月賞オルフェーヴルの圧勝だったので「1強」ムードではありますが、果たしてこれを覆す馬は現れるのでしょうか。

皐月賞(東京10F):36.4-48.9-35.3=2分00秒6
1着オルフェーヴル12-11-11
2着サダムパテック8-8-8
4着デボネア15-15-16
5着ナカヤマナイト8-8-8
6着ロッカヴェラーノ15-13-14
7着トーセンラー12-13-13
11着ベルシャザール2-2-2
12着フェイトフルウォー8-11-11
15着ノーザンリバー18-18-17
16着オールアズワン17-16-14
18着リベルタス12-16-17

 この皐月賞は特徴あるラップ。同じ舞台で行われた、牝馬重賞・フローラS(東京10F)の「35.7-49.8-37.8=2分03秒3重」と比べるとよくわかりますが、「テンは緩いが中盤が速い」というものでした。

「テン厳しいフローラSで先行して3着に粘ったピュアブリーゼ」がオークスでも底力で2着激走したのに対し、こちらは速くなった「中盤?上がり」で長くいい脚を使った馬が、持続力で距離延長を利して前進しそうです。

 そう考えると結局「中盤速い流れに乗って追走し、最速上がりで突き抜けた」オルフェーヴルの優位は動かないことになります。同路線が差を詰めるのはかなりハードルが高いのではないでしょうか。

 しかし、巻き返しのパターンも2つ考えられます。「開幕週の皐月賞で外を回してロスのある競馬だった馬が、今回はスムーズに運べた場合」と「雨で差し馬が泥を被る可能性がある今回、力の要る馬場が得意なタイプが早めの競馬で流れ込めた場合」だと考えます。

 4角で外に出して5着までだったナカヤマナイトが、同じ位置から内をさばいた2着サダムパテックとの0.4秒差を逆転できるとすれば、さらに「道中ずっと外を回して4角も大外」だった7着トーセンラー、12着フェイトフルウォーあたりも実はそれほど大きな差はなさそうです。

 またこの世代は中盤速い底力勝負のレースが多く、ラジオNIKKEI杯2歳S・京成杯スプリングSはかなり厳しい価値あるレースでした。皐月賞以外でも、当然買いの根拠となるレースはあるので、注意が必要です。

 実際「ラジオNIKKEI杯1着」ダノンバラード皐月賞3着、「京成杯2着」デボネア皐月賞4着、そして「スプリングS1着」オルフェーヴル皐月賞1着。この比較から言えば、これらの重賞の上位馬は対抗可能という計算になります。好走の権利がある馬が極めて多いメンバーであることは間違いなく、流れや位置取り次第で、差のない競馬ができる馬はまだまだいそうです。

厳選予想 ウマい馬券