セントライト記念

･前走3番人気以内馬をのぞく、前走2000ｍ以下戦出走馬
※中山過去10年[0-0-2-44]
●2010年該当馬→ナイスミーチュー(8着)、ベストアンサー(10着)、シャイニンアーサー(11着)、シルクスチュアート(15着)、ガナール(16着)、コスモヘレノス(17着)
○2011年該当馬→ムスカテール、ターゲットマシン、ショウナンパルフェ

･前走で500万下のレースを勝ち上がっていた馬
※中山過去10年[0-0-2-23]
●2010年該当馬→ゲームマエストロ(4着)、ヤングアットハート(7着)、ベストアンサー(10着)、フェイルノート(12着)
○2011年該当馬→ラヴェルソナタ、クワイアーソウル、マイネルメダリスト

･前走オープン特別出走馬
※中山過去10年[0-0-0-12]
●2010年該当馬→該当なし
○2011年該当馬→ムスカテール、マイネルギブソン

･前走2番人気以内馬をのぞく、前走札幌組
※中山過去10年[0-0-1-13]
●2010年該当馬→ミッションモード(6着)
○2011年該当馬→ヒットザターゲット、ロイヤルクレスト

･前走重賞組をのぞく、前走馬体重459キロ以下馬
※中山過去10年[1-0-0-17]
●2010年該当馬→ベストアンサー(10着)
○2011年該当馬→ハーキュリーズ、マイネルギブソン、マイネルメダリスト

･前走で重賞に出走して13着以下だった馬
※中山過去10年[0-0-0-8]
●2010年該当馬→該当なし
○2011年該当馬→レッドセインツ、フェイトフルウォー

2010年残った馬→クォークスター、ヤマニンエルブ、アロマカフェ、ダークシャドウ、ミキノバンジョー、ファーストグロース、ゲシュタルト

【昨年結果】
1着：クォークスター(○)
2着：ヤマニンエルブ(○)
3着：アロマカフェ(○)

2011年残った馬→ベルシャザール、トーセンラー、ショウナンバーズ、ユニバーサルバンク、サダムパテック、トウシンイーグル

須田：先週の京成杯オータムHは、2着のアプリコットフィズがヌケでハズレ。それ以外の上位馬はキッチリ押さえていただけに、悔しい結果ですなあ。

井崎：うーん、14頭中4頭しかいなかった5歳以下馬のワンツー決着だったワケで、高齢馬をガンガン消すっていう方向性自体は合ってたんだけどなあ。

須田：その4頭のうち、アプリコットフィズだけをピンポイントで消していたというのが、何とも情けないというか、センセイらしいというか……。

井崎：引いちゃダメなところを、キッチリ引き当てることに関して定評があるからな(笑)。とはいえ、そうズレた予想でもなかったんだから、この調子で行くとしよう！

須田：……この調子で毎週のように1着3着を連発されても困るんですけどねえ。で、今週のお題レースはセントライト記念ですが、どういう見立てでしょう？

井崎：フルゲート18頭で、残ったのがこの6頭。人気スジの馬が順当に残っているところを見ると、大きな波乱はないんじゃないかな。あって中波乱程度だと思うぞ。

須田：とか言った瞬間に大波乱フラグが立っちゃうのが、井崎クオリティって気がしなくもないですが(笑)。

井崎：でもさ、そうひねくれた消去ネタは使ってないからな。最初の消去ネタなんて、かなりの精度だろ？

須田：該当馬が46戦もして3着2回だけなんですから、これは文句なしに「消し」といえそうですな。ただ、前走馬体重ネタあたりは、なんか危なっかしい気がねえ……。

井崎：勝ち馬が1頭出てるし、いちばんアテにならないかもな。ただ、単純に「当日馬体重459キロ以下馬」というくくりにしても、信頼度はかなり低いぞ？

須田：こちらは[2-1-0-26]で複勝率10.3％と、確かにイマイチですね。というか、馬体重ベースで調べてみると、このレースってけっこう面白い傾向がありますよ。

井崎：お、須田クンがここでそういうこと言うのって珍しいよな。参考までに聞かせていただこうか。

須田：簡単にいえば「デカ馬が1着に来て、普通サイズの馬が2着-3着、小柄な馬がダメ」って感じですかね。去年とか08年なんかは、それにキッチリ当てはまります。

井崎：じゃあ、残った馬で考えてみると、ベルシャザールとサダムパテックの1着付けがオススメってことになるか。ますます順当な決着っぽいじゃないか(笑)。

須田：ま、今年もそのパターンで決着するかどうかはわからないですけどね。春の実績馬が勝つか、それとも夏の上がり馬が勝つか。いずれにせよ、楽しみなレースですなあ。

　セントライト記念は上がり馬が波乱を演出しているイメージが強いですが、実際は昇級馬の勝率は約2％(データは過去10年のセントライト記念)と低く(前走OPクラスの馬は勝率約11％)、いくら穴をあけるとはいえ狙うのは効率的ではないと判断できます。

　今年のセントライト記念は例年と比較すると春に実績を残した馬が多く順当な決着に終わる公算が高いと考えています。

　以上から本命はサダムパテック。皐月賞2着、弥生賞1着とメンバーの中では抜けた実績を持つ存在です。前走の敗因は不良馬場とはっきりしており、この負けで人気を落とすなら妙味ありといえるでしょう。

　相手1番手はベルシャザール。ハイレベルなホープフルSを勝っており中山適性は折り紙つきです。成績にムラがあり軸にはし辛いですが、高い評価を与えるのが妥当な馬です。

東大ホースメンクラブ　TOM

　サダムは実績最上位だが中山よりは東京向きで、弥生賞のパフォーマンスでは確勝とはいえず、ここは夏の上がり馬が風穴を開けるとみたい。

　ハッピートレイルズの牝系はレディジュラー的な小脚と粘りに特長があるので東京芝(勝率13％)より中山芝(勝率22％)に良績。◎の母も中山牝馬S2着など小回りはきく脚質だったし、イトコのキングストレイルなどは中山専用機といっていい馬だった。そこに中山のJC馬ファルブラヴが配された◎も、これまで東京と新潟外しか走っていないが、血統体型走法加速からしてこの舞台でベストパフォを叩き出せるのではないかという期待が高まる。配合もフェアリーブリッジ≒ポッセ3×3などファルブラヴ産駒としては最高レベル。

　○はデインヒルにドイツのスタミナ血脈を重ねたパワー型の中距離馬で中山向きだし、前走で速い上がりに対応して春とは別馬のような脚でグイグイ伸びた。間違いなく本格化している。◎○で迷うが、結論は両方買いたい(笑)。

　次週・神戸新聞杯のオルフェーヴルを避ける形(？)で、関西の実績馬が東上してきたが、指数的にはやはり関西馬の方が一枚上。ただし、セントライト記念はコース形態からスローの上がり勝負になりにくいのが特徴。指数上位馬から持久力タイプに狙いを定めたい。

　本命はユニバーサルバンク。実績的には共同通信杯・2着、京都新聞杯・2着が光るが、この2レースは典型的なスローの上がり勝負で、｢95｣、｢94｣の指数で分かるように、着順ほど内容は評価できない。むしろ、1番人気で4着に敗れた若葉Sの方が指数的には優秀で、高速馬場の淀みない流れをこれまでにない後方の位置取りになって差し損ねた訳だが、それでも自己最高の｢100｣をマークしている。

　これまでの指数動向を見ても、瞬間的に斬れる脚がないのは明らか。むしろ、同じラップを刻み続ける持久力の方に適性が振れているだけに、ロングスパート適性が問われる当レースで真価発揮と読む。

【上位拮抗】震災の影響や道悪で春のクラシックでは力を出せなかったトーセンラーだが、今回は調整順調。キレ味一級で、秋初戦を決める。皐月賞2着のサダムパテックもトップクラスの力の持ち主。態勢整い、逆転候補。ダービー3着のベルシャザールもパワーアップを感じる。上がり馬ラヴェルソナタの勢いにも警戒。しぶといユニバーサルバンク、レース巧者のショウナンパルフェ、ターゲットマシンの一発にも注意。

【波乱含み】二冠馬オルフェーヴルの台頭で、やや色褪せた観はあるが、ベルシャザールが2歳暮れにホープフルSでマークした2分0秒4は、現3歳世代の指標となる好記録だった。ダービー3着で、ホープフルSの時計の意味と能力を改めて証明。気性の荒さや、大型馬ゆえの馬体維持の難しさもある馬だが、ひと夏の放牧効果で心身ともにリフレッシュ。中山の2200mは条件としてはベスト。辛口というか、正直なアンカツの、「春より馬体に芯ができたし、反応も素早い」というコメントも心強い。サダムパテックは、東スポ杯を1分47秒3、弥生賞を2分1秒0。記録では負けていないが、基本は2000mまでのマイラー。適性が固まり切れない春シーズンは、能力で距離をカバーできても、秋になれば個性が色濃くなる。距離の壁に泣くようなら、一角崩しはトーセンラー。クラシック本番は身体を造り切れず消化不良に終わったものの、きさらぎ賞では後の二冠馬を一蹴。半姉のブルーミングアレーは、3歳夏に札幌で連勝。フラワーアリーは、真夏のダービーと称される、米国GI・トラヴァーズS勝ち。血統的な伸びしろも十分。春シーズン好走馬とはチカラ差や壁があるような気もするが、北海道シリーズ2勝の、上がり馬ヒットザターゲット。トウシンイーグルも、それなりのひと夏の成長あり。

　前売りがはじまった直後のオッズを見ると、ダービー組が人気になっていて、その中には1枠両頭が含まれる。

　まず、ダービー組を重視するということ自体は正解だと思う。菊花賞への最終プレップレースという立場になって以降は前走重賞組が強くなっているし、これだけダービー組がいて総崩れということは考えづらい。

　ただ、過去のダービー組を見ると前走着順通り、あるいはセントライト記念での人気通りに来るとは限らない。しかも、中山芝2200mは内枠が有利とは言えないコース。先述したような人気の出来上がり方は若干危険かとも思う。

　そこで、同じダービー組でも「真ん中の枠」「好位にいてくれそう」という観点から◎ユニバーサルバンクを買う。成績が示す通り単勝向きではないのでWIN5等では強調できないが、3連複の軸には向いていると思う。

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　◎トーセンラーは「ディープインパクト×リシウス」という組み合わせ。母プリンセスオリビアは繁殖牝馬として優秀で、これまでにフラワーアリー(米G1トラヴァーズS)、ブルーミングアレー(フローラS?3着)といった活躍馬を送り出している。

　2代母ダンスイメージの「サドラーズウェルズ×ヴェイグリーノーブル」が影響しているのか、上の2頭は3歳夏あたりから本格化した。トーセンラーも春以上の充実ぶりが期待できる。

　春は震災の影響を受けたり、馬場に泣いたりと不本意なシーズンだったが、新たなスタートとなるここは決めてくるだろう。サドラーズウェルズが入るので小回りコースも問題ない。

　セントライト記念が行なわれる中山芝2200mから注目の直結コースは、東京芝1800m、中山芝2000m、阪神芝2000m、京都芝1800m。直結コースの激走馬は、同じ適性が要求される今走のコースに合うため、高い適性を活かして大駆けできる。

　◎フェイトフルウォーは、直結コースとなる東京芝1800mの東スポ杯2歳Sを7人気3着、中山芝2000mの京成杯を1着となり、直結コースの重賞を激走している。一昨年のセントライト記念を制したナカヤマフェスタは、東スポ杯2歳S1着、京成杯2着の後に皐月賞とダービーで敗れていた。フェイトフルウォーも同じ直結コースを激走しており、立て直しての復活に期待する。

　○サダムパテックは、東京芝1800mの東スポ杯2歳S、中山芝2000mの弥生賞を制し、直結コースの重賞を2勝している。前回の休み明けで弥生賞を勝ったように、久々でも苦にならない。適性だけでなく実績的にも最上位で勝ち負けになる。

　▲ユニバーサルバンクも東京芝1800mの重賞を激走、直結コースの共同通信杯を6人気2着で馬券になった。その他、直結コースでは阪神芝2000mのエリカ賞の連対がある。ダービーまで使い詰めだったので休養はプラスになり、休み明け緒戦から注目する。

　△トーセンラーは、直結コースの京都芝1800mにて、きさらぎ賞を制した。このレースは、後にダービー馬となるオルフェーヴルを相手にしての勝利で価値は高い。また、直結コースのエリカ賞では、▲ユニバーサルバンクと一緒に馬券になった。ダービーは不良馬場で惨敗したが、仕切り直してのGIIなら期待できる。