今週はG2・
オールカマーが行われます。春の
グランプリホース・
アーネストリーが登場、いよいよ古馬中長距離戦線も、G1の蹄音が聴こえて来る時期になりましたね。
オールカマー(G2・中山11F)
2006:36.7-36.5-23.1-35.8=2:12.2(
バランスオブゲーム)
2007:36.5-37.1-23.6-35.3=2:12.5(
マツリダゴッホ)
2008:37.1-37.1-23.0-34.8=2:12.0(
マツリダゴッホ)
2009:36.4-36.8-24.1-34.1=2:11.4(
マツリダゴッホ)
2010:35.7-36.2-24.2-35.3=2:11.4(
シンゲン)
※「3F-3F-2F-3F」の4分割で表記、( )内は勝ち馬。
馬場のいい秋の中山、7年連続で「4コーナーで3番手以内」の馬が勝っています。しかし、05年
ホオキパウェーブ・09年
マツリダゴッホ・10年
シンゲンと、その7年のうち3回の勝ち馬は、前走で「4コーナー6番手以降」と差しの競馬を見せており、決して「単純に前に行ける馬を買えばいい」という訳ではありません。
上記の4分割のラップを見てみると、「第2ブロック」が「36秒台」と緩まず底力を問われることが多く、決して前が楽をしている訳ではありません。過去5年で07、08年の2回は「37秒台」とやや緩んでいますが、しかし「第3ブロック」が「23秒台」と速くなっており、この場合もロングスパートでスタミナを要しています。つまり、楽に先行して、「第4ブロック」=上がりだけで切れ味を使えば何とかなるレースではないのです。これがG2の「格」ということになります。
という訳で、底力・スタミナの裏付けがある格上馬を買うのが基本のレース。これを過去のレースから見抜いていくことになります。私が「netkeiba.com」ので連載しているレース回顧コラム「中盤ラップ解析術」を引用しながら、今回の出走馬で価値があるレースをした馬をピックアップしてみたいと思います。
宝塚記念回顧
「スピードも底力も要求されるハイレベルなレース。先行馬が残るとフロック視されることもありますが、
アーネストリーは掛け値なしに強いレースぶりで、価値ある勝利だったということになります」
→G1でもハイレベル評価の勝ちっぷりならば、やはり
アーネストリーは外せません。先行できるのも心強いです。
ラジオNIKKEI賞回顧
「今回、馬場の内側ががやや悪くなっており、外差ししやすい状況だったことを考えても、重いハンデを背負いながら、テン速い流れで先行しての粘り込みは、十分な力を見せた内容だと考えます」
→3歳G3ですが、先行した上位2頭は強い内容との判断。斤量差があるだけに、2着
マイネルラクリマにもチャンスがありそうです。
七夕賞回顧
「梅雨時の開催を経て馬場の内側が悪くなり、『先行の利』が極端に少ない状態、即ち『外差し馬場』状況だった」
→上手く外目を運んだのは嵌りましたが、唯一先行して掲示板に粘った4着
シャドウゲイトは評価すべきでしょう。
函館記念回顧
「中盤は昨年ほどではなかったもののテンが速く、前で押し切るにしても、これを巻き返して差すにしても、相応の底力が測られた展開だと言っていいでしょう」
→タフな馬場・底力を要する展開で、中団より前から5着の
コロンバスサークルは、軽量嵌ったのは事実ですが、得意の中山ならばチャンスがありそう。
札幌記念回顧
「『重賞初挑戦で5着好走』の
カリバーンが今後注目されそうですが、これは『テン-中盤が緩い流れ』を考えれば、先行しての完敗はやはり完全な力負け」
→G1級のメンバーが揃ったG2での力負けでしたが、今回は
アーネストリー以外にG1実績馬がおらずメンバーが落ちるので、
カリバーンは一定のパフォーマンスは可能かもしれません。
という訳で、以上の5頭を注目馬とします。
●注目馬=
アーネストリー・
マイネルラクリマ・
シャドウゲイト・
コロンバスサークル・
カリバーン