今週土曜日の中山競馬場でのメインレースは桜花賞へのステップレース、アネモネSです。

　本命にはエクセラントカーヴです。前走のクイーンCでは、デビュー2戦目での初重賞でしたが、3着と好走しました。またデビュー戦では今回と同じ中山マイルで勝っており、条件として問題ありません。デビューから堅実に前目でレースをしているので、今回も同じようなレースができれば、複勝圏内は十分これます。

　対抗にはパララサルーです。デビュー戦では2着と負けたものの、その後今回と同じ中山マイルで二連勝で勢いに乗っています。前走多少馬場が渋った条件でもいい末脚を見せていたので、雨が降った条件でも十分好勝負してくれそうなので2番手とします。

　3番手にはチェリーメドゥーサを推します。前走のフェアリーステークスでは0.1秒差の5着と着差ほど負けておらず、上がり3Fもメンバー中最速を記録しています。前走はかなり後方になってしまいましたが、中団でもいい末脚が使えるので、好位で勝負できれば怖い存在です。

　対抗には前走フェアリーSを勝ったトーセンベニザクラと内枠で先行力のあるタガノキャンドルです。

東大ホースメンクラブ　キャラメル

　バレークイーンの牝系はフェアトライアルのクロスがあるのでヴィクトリーやリンカーンのように中山向きの小脚のきいた機動力型が出やすく、ダービー馬フサイチコンコルドも種牡馬としてはバランスオブゲームやオースミハルカのような小回り向きの機動力型を出している。

　◎の母エミーズスマイルはタキオンにリファールにトニービンにフォルリだからこちらもフェアトライアルが多い配合で、07年寒竹賞→アネモネSと中山芝の特別を連勝した。そんな両親からフェアトライアル的小脚を受け継いだ◎も明らかに東京より中山向きで、だからクイーンCは△にとどめたのだが、楽に先行できたように芝適性があることは示したし、ここは中山で先行勢が薄い組み合わせ。

　○▲がマイラーというよりは中距離馬で欲を言えばもう1F欲しい感もあるだけに、◎で狙ってみたい。エクセラントは前走◎で狙ったが、母系のナスキロ柔さで走る馬でダイワメジャー産駒でも東京向きだろう。

　2009年、2010年のアネモネSで、2年連続馬券圏内に入っている調教タイプは標準多め坂路。牝馬限定戦ではありますが、桜花賞の出走権を賭けた戦いということで、レースに必要な運動量は牡馬混合戦並みだということでしょう。

　また中山芝1600mというコース形状からも調教本数は必要。最も適性があるのは坂路とトラックを本数多く併用している標準多め併用ですが、その出走がなければ、坂路で本数多い標準多め坂路がベストということになります。

　◎ラフレーズカフェは標準多め坂路ですが、最終追い切りが南P。併用調教とは言えませんが、それに近い調教内容であることは確か。また最終追い切りで併せ馬を行い、追走して0.4秒の先着。これは小島太厩舎の鉄板調教にも該当します。さらに、坂路で本数多い調教タイプに仕上がった時は[1-1-1-0]と複勝率100%の成績を残しており、前走からの巻き返しは必至です。

1.タガノキャンドル
今回：標準トラック
前回：標準多め併用

2.ガーネットチャーム
今回：馬ナリ平均坂路主体
前回：標準併用

3.メイブリーズ
今回：馬ナリ平均坂路
前回：標準坂路

4.ラフレーズカフェ
今回：標準多め坂路
前回：馬ナリ平均坂路

5.トーセンベニザクラ
今回：標準少め併用
前回：標準多め併用

6.フレイムコード
今回：標準坂路
前回：急仕上げ坂路

7.ハッピーシャワー
今回：標準少め坂路
前回：馬ナリ平均坂路

8.チェリーメドゥーサ
今回：馬ナリ平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック

9.クッカーニャ
今回：急仕上げ坂路
前回：標準多め坂路

10.マイネエポナ
今回：標準坂路主体
前回：軽目坂路

11.トルサード
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

12.エクセラントカーヴ
今回：馬ナリ平均併用
前回：馬ナリ平均併用

13.パララサルー
今回：馬ナリ平均坂路主体
前回：馬ナリ平均坂路主体

14.エミーズパラダイス
今回：標準少めトラック
前回：標準トラック

15.セコンドピアット
今回：標準坂路
前回：乗込併用

16.フィールザラブ
今回：標準併用
前回：標準多めトラック主体

【波乱含み】前走のエルフィンS2着のフレイムコードは先行力にしぶとさも十分。使われつつ上昇しており好勝負を見込む。本来の状態に近づいてきた前走で2着のメイブリーズはさらに良化しており上位争い必至。潜在能力高いパララサルーも争覇圏。実績トップのトーセンベニザクラは叩き台も気配は悪くない。セコンドピアットは末脚堅実。タガノキャンドルとエクセラントカーヴも力差はない。

【伏兵多し】パララサルーは、中山のマイルを目下二連勝。やや重という馬場コンディションだけに、走破タイムや上がりラップで確たる能力指数を示せない弱みはあるものの、追い込みの利きにくい条件下、しかも外を回して急坂を一気。良馬場に換算すれば、34秒ソコソコの強烈な末脚を前回の菜の花賞でも繰り出している。前走後は短期放牧でリフレッシュ。桜花賞の権利取りに向けローテーションを図り、精緻な調教を積み重ねてきた。アネモネSを手土産に、いざ桜花賞へ西下。トーセンベニザクラとの追い比べが第一本線。阪神JFはガス欠に終わったものの、フェアリーS制覇で、関東牝馬勢のトップグループに再浮上。短期放牧で状態もリセットがなされた。チェリーメドゥーサは、大外16番枠とスローが重なり、フェアリーSは追い込み届かずの5着。しかし、中山の急坂を33秒9という出色のラップで登板。立ち回り一つで一角崩し圏内。エクセラントカーヴは、デビュー二戦めでG?のクイーンCを3着に好走。キャリアや気性をおもんばかり、前回は大事に乗ったなという印象をもったが、それだけにまだ前進の余地を残している。タガノキャンドルも、520キロはあるかという巨漢牝馬。レースを重ね、理想とするシルエットと脚の使い方どころを手にしてきた。阪神JFのように末脚勝負に徹すれば、ガーネットチャームも大駈け十分。

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　◎フレイムコードは「タヤスツヨシ×オペラハウス」という組み合わせ。土曜日の中山芝コースは不良馬場になる可能性が濃厚だけに、パワーのない血統では勝負にならないと思われる。本馬はその点に関して申し分のない資格を備えている。父はダートを得意とするパワー型で、母の父オペラハウスは道悪の鬼。田んぼのような馬場でぐいぐい前進できるトラクターのようなタイプだろう。今週も前残り＆イン有利の馬場だとすれば、単騎逃げが見込めるこの馬にはぴったり。