【資質断然】
若駒Sは、思わぬスローで取りこぼしを喫した
ワールドエース。しかし、スローを経験したことで、
きさらぎ賞は前半1000m・1分1秒7の緩ペースにも、道中は頭をあげるワケでもリキむでもなく、流れに乗り後方前め。ラスト4F・11秒6―11秒3―11秒3―11秒1(3Fは33秒7)という加速ラップを、ひとムチ。直線入り口で先行集団に取りついた脚は、見た目もスピード感満点。自身の上がり・33秒0と位置取りから逆算すると、残り2F近辺は推定10秒8前後。ダメを押すかのように、最後の1Fも推定10秒台。絶対能力である、10秒台の瞬発力を二度にわたって叩き出すとともに、10、11秒台のラップを4連続。クラシックディスタンス仕様の持久力――「底力」も同時に表記した。1分47秒0は、
きさらぎ賞のレースレコード。ちなみに、それまでの最高タイムは、
ドリームパスポートの1分47秒4。昨年の
トーセンラーは1分47秒6。本格化前とはいえ、3着の
オルフェーヴルの上がりは33秒2だった。もちろん、今回は皐月の
ステップレース。ローテーションに狂いが生じたこともあり、本気で馬は造っていないだろうが、それでも主役の座は譲れない。大駈け、大逆転があれば。小牧騎乗のローセン
ケーニッヒ。10秒台の確たるラップ証明こそないものの、前走の残り1Fのオニ脚は、ダービーの伏兵の予感。
ミルドリームも、前回はパドック、道中でドタバタ。ミルコの手にかかれば、巻き返し十分。
アドマイヤレイも、まだ底は見せていない。