･前走で重賞以外に出走して、そこで2着以下だった馬
※阪神過去10年[0-1-2-23]
●2011年該当馬→リディル(8着)、オペラブラーボ(13着)
○2012年該当馬→フライングアップル、ソリタリーキング、ショウナンマイティ

･連闘-中3週のローテで出走する、前走3着以下馬
※阪神過去10年[0-0-3-29]
●2011年該当馬→該当なし
○2012年該当馬→フライングアップル、コスモファントム、ソリタリーキング、メイショウカンパク

･前走、中山記念5着以下馬
※阪神過去10年[0-0-1-4]
●2011年該当馬→ミッキードリーム(9着)
○2012年該当馬→ナリタクリスタル

･前走が6番人気以下かつ3着以下だった馬
※阪神過去10年[0-2-3-38]
●2011年該当馬→ミッキードリーム(9着)、イケドラゴン(11着)、トーホウアラン(12着)、ヒカルカザブエ(14着)、ナニハトモアレ(15着)
○2012年該当馬→フライングアップル、ナリタクリスタル、ローズキングダム、メイショウカンパク

2011年残った馬→ヒルノダムール、ダークシャドウ、エイシンフラッシュ、ダノンシャンティ、キャプテントゥーレ、タッチミーノット、ダイワファルコン、ドリームジャーニー

【昨年結果】
1着：ヒルノダムール(○)
2着：ダークシャドウ(○)
3着：エイシンフラッシュ(○)

2012年残った馬→ナカヤマナイト、トーセンジョーダン、ダンツホウテイ、フェデラリスト、アーネストリー

須田：先週の予定では「的中街道」とやらを邁進しているはずの井崎センセイ、今週もよろしくお願い致します。では高松宮記念の回顧からお願いしますが……。

井崎：まあまあ、須田クンが応援しているカレンチャンが勝ったことだし、そう渋い顔をしなくてもいいじゃないか。素直に「おめでとう！」と言わせてくれよ(笑)。

須田：そのお言葉はとても嬉しいんですが……予想の結果は話が別です！　3頭残しで2着、3着と惜しいところまで来てたんですから、ここは何とかしていただきたかったですねえ。

井崎：ウン、ぜひとも何とかしたかったんだけどねえ。ま、いつまでも悔やんでいても仕方がないから、気持ちを切り替えて大阪杯的中を目指すことにするよ！

須田：いえ、そこは激しく悔やみ、反省しながら大阪杯的中を目指してください(笑)。で、今年は12頭と少頭数となった大阪杯ですが、手応えのほうはどうです？

井崎：うーん、おおむね順当なんじゃないかな。少頭数というのもあるけど、出走馬の能力差がけっこう大きいからね。だから余計に、馬券の買い方が難しいという。

須田：確かに、残した5頭をそのまま買うと、トリガミとなる確率が非常に高いでしょうからねえ。これをどう絞っていくかが、勝負を分けるポイントでしょうね。

井崎：で、それがすごく悩ましい(笑)。地力と実績ならトーセンジョーダンとアーネストリーなんだけど、どっちも休養明けだからデキがどうなのかが気になるだろ？

須田：でも大阪杯って、詰めたローテで出走する馬よりも、間隔をあけて出走してくる実績馬のほうが結果を出すレースですよ？　あまり気にしなくてもいいんじゃないかと。

井崎：あとは「4歳馬が圧倒的に強い」というのも、このレースのポイントだよな。近年の勝ち馬って、その大半が4歳馬じゃなかったっけ？

須田：えーっと、4歳馬のトータル成績が[6-3-3-21]ですから、その記憶で合ってますよ。勝率18.2％は、他と比べると図抜けて高い数値ですなあ。

井崎：だったら、ここはナカヤマナイトから入る馬券で勝負するのがいいんじゃないかな。AJCCではルーラーシップにちぎられたけど、内容は悪くなかったからね。

須田：じゃあ今週は、ナカヤマナイトから他の4頭に流す馬券で勝負、ということで。タテ目で決まっても的中とは認定しませんが、それでよろしいですね？

井崎：タテ目で、かつダンツホウテイが来て高配当ってパターンだけは勘弁してもらいたいんだけどなあ。須田クン、そこだけは的中扱いにしてくれないか!?

須田：ダメです(笑)。

グレード制開始の84(H59)年以降から、■消える馬・□残る馬をチェック。

■アーネストリー…キャリア20戦以上馬で、前2走(前年10月以降限定)とも日本の芝のレース斤量58キロ以下かつ着外(4着以下)かつ0秒6以上敗退[0-0-0-37]。

■コスモファントム…前3走内に芝GI戦5着内・GII戦連対・GIII戦1着の好走歴がなく、前走GIII以下芝良・稍重、斤量58キロ未満で0秒4以上敗退[0-0-0-57]。

■ソリタリーキング…前2走内にGIII以下戦・斤量57キロ以下で3番人気以下かつ1秒以上惨敗[0-0-0-56]。

■ダンツホウテイ…前3走内にGIII以下芝良・稍重で着外(4着以下)が2回以上(体重増減10キロ以上時除く)あった馬[0-0-0-50]。

■ナリタクリスタル…前3走内に芝GI・GII戦3着内好走歴がなく、前走1800m以上3000m未満のGII以下戦・斤量57キロ未満で1秒以上敗退[0-0-0-31]。

■フライングアップル…前3走内に芝重賞戦1着歴がなく、芝15戦以上消化して0から3勝(勝率2割以下)馬は[0-0-0-24]。

■メイショウカンパク…キャリア15戦以上で、前2走とも1800m以上3000m未満のGIII以下かつ斤量57キロ以下のレースを使い1着歴がない馬[0-0-0-35]。

■ローズキングダム…前5走内に芝GI戦で連対歴がなく、前3走とも日本のレースで着順掲示板外の6着以下は[0-0-0-33]。

□トーセンジョーダン…前2走内に2000m以上3000m未満のGI戦で3着内好走がある馬は[7-4-1-11]。このうち、

(a)前走0秒6以上敗退は×
(b)前4走内に重賞戦、斤量57キロ以上で連対歴がない牡馬は×
(c)前走牡馬相手の重賞戦で3着内好走がない斤量57キロの牝馬は×
(d)前年3月以降7戦以上消化し、前年10月以降4戦以上の使い詰めは×
(e)前走GII以下戦で連対外の斤量59キロ馬は×

以上の5項目クリア馬は[7-3-0-0]。

1番：キッチリ仕上がる。
2番：あと一張り欲しいが、マズマズ仕上がる。
5番：馬場ピッタリの印象。
6番：好馬体。上位争い。

【絶好調の二騎】フェデラリストは、確実に2秒を要する重馬場の中山記念を、良馬場の瞬発力勝負かと見紛うかの、上がり34秒1で直線一気。GIIクラスの戦でも、ひとつ桁の違う決め手を示して見せた。なんて、ダービー卿のダイワファルコンの予想の項でも触れたが、二走前の中山金杯は、前半1000mが61秒3のスローとはいえ、後半1000mのレースラップは11秒7―11秒8―11秒7―11秒4―11秒5(3Fは34秒6)。5F連続の11秒台のラップも凄いが、中山の急坂を加速する形で、自身の上がりは34秒1。もうひとクラス上の、GII制覇は、この時点で見えていた。ちなみに、この大阪杯後のローテーションは未定。つまり、3200mの天皇賞は距離が長いから使わない。2000mの大阪杯を全力で勝ちきって、そのあと今後のことを考えよう(普通に宝塚だけど)ということか。道悪のAJCC完敗で、若干評価が落ちたが、ナカヤマナイトも、ディセンバーS・1分47秒0で、中距離GII圏内に突入(1000m通過・59秒4のミドルラップの上に立ち、マイル通過は1分34秒7という質の高さはどうだ)。ペースは異なるものの、前記中山金杯のマイル通過は1分36秒5―1800m通過・1分47秒9。ディセンバーSのレースのタフさや精度は金杯と同等か、それ以上だった。トーセンジョーダの、1分56秒1の、天皇賞(秋)の大レコードも、休み明けだからといって、決して軽く扱ってはいけない。アーネストリーも阪神2200mのレコードホルダー。バッサリ捨て切るだけの理由がないが、今ひとつ強調材料に乏しいことも確か。充電完了ローズキングダム、ショウナンマイティの勢いも、今回は小差。

　大阪杯は中山記念組(特に好走組)と相性の良いレースで、その一方旧中京記念組は出走数が多いわりに好走は少なかった。今年の番組でいうと、中日新聞杯組は仮にそこやそれ以前の内容が良かったとしても、厳しいと見る。

　前売りで思った以上に売れてしまっているが、◎はフェデラリスト。中山記念を勝ってきたというのはこのレースで良いタイプとしてはどんぴしゃ。前売りのオッズが安い(土曜14時現在1.7倍)のは12:37と13:25に100万円規模の大量投票があった影響で、馬単で合成すると2.4倍。最終的には単勝もこのくらいにはなるだろう。

　◎を負かす可能性がある馬をもう1頭3連単の1着付けにということで、○アーネストリー。今回は好位にいけるタイプの馬が多いが、その結果としてよどみのない流れになると、仮にそれがある程度厳しいラップであってもこの馬には向く。

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【上位拮抗】目下4連勝中のフェデラリストを本命に推す。中山金杯で重賞初制覇を飾ると、前走の中山記念も力強い末脚で快勝。充実一途で、この相手でも首位争い。トーセンジョーダンは昨秋の天皇賞馬。有馬記念以来になるが、ひと追いごとに良化しており力は出せるはず。アーネストリーは昨年の宝塚記念を制覇。阪神に良績があり、久々も苦にしないタイプだ。ローズキングダムは立て直して気配良化。ナカヤマナイト、ショウナンマイティ、コスモファントムを押さえる。

　◎フェデラリストは「エンパイアメーカー×サンデーサイレンス」という組み合わせ。母ダンスパートナーはオークス(G1)とエリザベス女王杯(G1)を勝った名牝で、ダンスインザダーク(菊花賞)、ダンスインザムード(桜花賞、ヴィクトリアマイル)の全姉にあたる超良血。父エンパイアメーカーはベルモントS(米G1・ダ12f)などG1を3勝した名馬。日本に持ち込まれた産駒が芝・ダートを問わず大活躍している。

　繁殖牝馬の特長をうまく活かせるところが最大の長所で、フェデラリストの場合、母ダンスパートナーを通じてサンデーサイレンスの柔らかさや瞬発力が表現されている。前走の競馬を見るかぎりすでにG1クラスとも互角に戦えるだけの実力を身に着けているものと思われる。長距離輸送を考慮したのか馬なりの調教に終始している点は若干気になるが、それでもこのメンバー相手に連を外すことはないだろう。