秋のG1戦線をめざす一流馬のひと叩きとして利用されることが多く、G3ながら豪華メンバーが集まる重賞です。賞金別定ではなく
グレード別定で、実績馬に有利な斤量設定。「ダートの
札幌記念」といった印象の重要レースです。
大沼S、
マリーンSから続く北海道のダートOPシリーズの最終戦という側面がひとつ。秋をめざす実績馬の始動戦という側面がひとつ。北海道開催の短縮に伴って、去年から施行時期が9月中旬から8月下旬に繰り上がりましたが、本レースの性格は先に挙げた二つで変わりありません。実績馬と上がり馬の比較が最大のポイントになります。
ブライトラインは
マリーンSの勝ち馬。軽い相手関係だったとはいえ、楽な手応えのまま後続を4馬身突き放す圧巻の競馬ぶりでした。芝で
ファルコンS勝ちがあるように、早くから素質の片鱗を見せていた馬ですが、この春からダートに矛先を転じて完全に軌道に乗りました。前走と同じコースなら、重賞とはいっても通過点に過ぎない可能性は高いでしょう。
ダノンゴールドは函館で1000万下を勝ったあと小倉に転じて準OP勝ち、さらに函館に戻って重賞挑戦という意欲的なローテーション。昨年の
レパードSで4着しているように、ダート戦線ではもともと上位に数えられた素質馬ですから、昇級初戦といっても見劣りはしません。小回りのダート1700はぴったりで、強行軍の疲労がなければ。
ツクバコガネオーは
マリーンS3着ですが、
ブライトラインに併せる形で動いて突き放されたもの。本来の待機策に戻れば、末脚の爆発力は重賞でも侮れません。
立ち回り自在な
セイリオス、実績上位の
エーシンモアオバー、一昨年の当レースの勝ち馬
クリールパッション、スランプから脱した
フリートストリートなど、伏兵陣も多士済々です。