まずは近3年のうち、京都ダート1400mで行われた、すばるSの1着馬の調教タイプとレースでの通過順を見てください。

2010年
1着アンクルリーサム/急仕上げトラック　(1)-(1)

2011年
1着アーリーロブスト/一杯平均併用　(1)-(1)

　調教タイプの共通点は「一杯に追われる」という一杯平均系統。そして脚質の共通点は「逃げる」という点。2013年も京都ダート1400mのオープン特別では大和S(1月12日)が行われていますが、この勝ち馬マルカフリートの調教タイプも急仕上げトラック。一杯平均系統でした。

　アドバンスウェイは近走逃げていませんが、14走前の羅生門S。舞台は京都ダート1400m、背には小牧太騎手で逃げ切りを決めて、1着となっています。当時の調教タイプは標準多めトラックでしたが、今回は一杯平均トラック。タイプの違いはありますが、これはすばるSに適した調教タイプ。ハナさえ切ってくれれば、まず逃げ切り確実でしょう。

1.セイカアレグロ
今回：乗込トラック
前回：乗込併用

2.シセイオウジ
今回：標準併用
前回：標準坂路主体

3.アドバンスウェイ
今回：一杯平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック

4.サクラシャイニー
今回：乗込併用
前回：標準トラック

5.グリッターウイング
今回：標準多め併用
前回：馬ナリ平均併用

6.ラインブラッド
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

7.トキノフウジン
今回：一杯平均坂路
前回：一杯平均坂路

8.サイオン
今回：標準併用
前回：標準トラック

9.エベレストオー
今回：標準トラック
前回：一杯平均トラック

10.マルカベンチャー
今回：標準多め坂路
前回：標準併用

11.エアウルフ
今回：乗込併用
前回：乗込坂路

12.フィールドシャイン
今回：一杯平均坂路
前回：急仕上げ坂路

13.アドマイヤロイヤル
今回：スパルタ坂路
前回：標準多め坂路

14.サンライズモール
今回：標準併用
前回：急仕上げ坂路

15.ダノンエリモトップ
今回：軽目トラック
前回：一杯平均併用

16.トウショウブリッツ
今回：標準坂路
前回：標準少めトラック

【開拓の余地あり】エアウルフは、昨夏の中京・桶狭間Sを1分22秒5でレコ勝ち。1400ベースの競馬なら、まだ開拓の余地があることを印象付けたが、前半3Fが36秒1というスローとはいえ、外からかぶせられるプレッシャーをはねのけ2着奮闘。大和Sの体重は自己最高の486キロ、休み明けを叩いた上積みも当然期待できる。アドマイヤロイヤルは、大和Sはスローに泣いたクチ。イメージ以上に、乗り難しいタイプでもあり(何気に操っていたアンカツの凄さを思う)、道中掛かり気味で、前に壁を作れないのも痛かった。しかし川田も騎乗機会二度目。思うところは、きっとある。アタマとなると微妙だが、中山不得意のマルカベンチャーの前走は度外視。シセイオウジは、京都の1400mなら、一瞬の脚がつかえる。

すばるSは昨年なぜか1200mで行われたが、その前はずっと1400m。08年まではハンデ戦で、09年から別定戦となった。全馬を均等買いした場合の回収率で見るとハンデ戦時代のほうが荒れていたように見えるが、中身を見ると単に07年の大波乱(13番人気馬1着、12番人気馬2着）が効いているだけ。その年を除けば斤量条件と関係なく、どちらかというと平穏だ。
　前走クラス別成績だと前走オープン特別組とGIII組が連対率ではほぼ互角だが、人気になるぶん後者の複回収率は50%と冴えない。一方オープン特別組も先述した大穴2頭を除くと複回収率は55%。つまり結局は常識的な馬がいいということになる。

　◎はエアウルフ。安定味タイプなので決め打ちのアタマ付けはできないが、連軸としては頼れる。相手を絞って馬連とワイドで。

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【伏兵注意】エアウルフの前走は見せ場十分の2着。昇級のオープンで、いきなりメドを立てた。ひと叩きされた今回は押し切れる。アドマイヤロイヤルは堅実なタイプで崩れない。グリッターウイングも地力上位で展開ひとつ。末脚秘めるマルカベンチャーは京都で変わり身に注意。サイオン、サクラシャイニー、シセイオウジを押さえる。