※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
かつては札幌開催後半戦の重賞で、秋のG1シリーズに向けた叩き台としての役割がありましたが、北海道シリーズの短縮に伴う日程変更で、今年から札幌開幕週に移動しました。同時に、道営の交流重賞ブリーダーズゴールドカップが牝馬限定戦になったことで、牡の古馬が使える夏のダート中距離重賞は
エルムSだけ、という事態に。結果として、今年の
エルムSにはかなり「濃い」メンバーが顔を揃えました。
1.格より勢い
過去5年間で、前走がオープン特別だった馬が4勝、準オープンだった馬が1勝。さらに近4年は、いずれも前走1着馬が勢いに乗って
エルムSも連勝しています。涼しい北海道とはいえ真夏の重賞ですから、「格より勢い」の格言が当てはまるようです。
2.4歳馬優勢
過去5年間で、4歳馬が3勝、5歳馬が2勝。一般にダート馬は芝馬よりも完成が遅いため、ベテラン勢の壁が高い傾向がありますが、ダート重賞において4歳馬が追い付き始めるのが夏の
エルムSあたりから、ということになるのでしょう。
3.逃げ馬は苦戦
札幌で施行された年だけに限ると、過去10年間で逃げた馬の連対は一例もありません。札幌は直線が短いコースではありますが、コーナー半径が大きく後続のペースアップが容易なため、逃げ馬にとっては息が入りにくい形態になっています。他のローカル競馬場とは傾向が異なるので、注意が必要です。
今年は重賞実績馬がズラリと揃って、一見すると豪華メンバーですが、さまざまに壁にぶつかっている馬が多くて、前走勝ち馬は2頭しかいません。
クリノスターオーは前走
平安S勝ちが人気薄だったためフロック視されている面がありますが、オープンに昇級後も先行する形なら大崩れしたことがありません。札幌コースはフルゲートが13頭ですし、メンバーを見回しても徹底先行型は多くないので、自身の形でレースを運ぶことは難しくないはず。530キロ前後の巨漢馬でまだ4歳。ちょうど馬体に身が入ってくる時期でもあり、重賞連覇の可能性は低くないと見ます。