※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
早期デビューの中距離馬たちの第一次選抜試験。かつては、北海道シリーズの2歳戦の総決算という位置づけでしたが、新馬戦の開始が繰り上がったのに伴い、近年では本州で勝ち上がった馬の参戦が急増。「世代最初の中距離ナンバーワン決定戦」として、その重要性はより高まっています。
1.北海道組、レベルダウンか?
かつては北海道でデビューした馬、あるいは北海道でのオープン特別から臨戦する馬が圧倒的に有利なレースとして知られていましたが、昨年は本州の新馬戦から直行した馬が1・3・4着。また2着馬と5着馬の前走は
コスモス賞でしたが、新馬戦は本州で勝っており、本州デビュー馬が掲示板を独占する結果に終わりました。2歳戦の開始が繰り上がったことと、本州に大規模な育成拠点がオープンしたことで、北海道で素質馬をデビューさせる必要性が薄まっています。本州デビュー馬の躍進は、昨年だけの突発的な出来事ではなく、今後も大きなトレンドになっていくのではないかと推測されます。
2.
ハービンジャー旋風、2歳Sを飲み込むか?
新馬戦開始当初、新種牡馬の
ハービンジャーは影が薄い存在でしたが、北海道シリーズで中距離の新馬戦が始まると様相が一変しました。北海道で芝1500m以上の新馬戦が10鞍行われたうち、
ハービンジャー産駒が4勝。未勝利戦でも1勝を挙げていて、合計5頭が北海道の地で勝ち上がりました。函館・札幌の芝1500m以上の距離での勝率は35.7%というとんでもない数字になっています。今回の2歳Sで、分厚い本州デビュー組の壁をぶち破るようならば、
ハービンジャー旋風はますます勢いを増すことになるでしょう。
3.スピード勝負の様相が強まる
北海道シリーズの短縮により、一昨年から施行時期が1ヶ月前倒しされました。芝コースの状態が良好なまま札幌競馬が閉幕するようになったため、必然的にこのレースでもスタミナよりもスピードがより求められるようになりました。先行力のない馬が勝ち負けするには、4コーナーまでに脚を使っていい位置に取り付く必要があり、ひとつ大きなハンデを背負うことになります。
ミッキーユニバースは新潟デビュー。馬体重524kgという巨漢馬ながら、スタートから素軽い動きを見せて楽々と単騎逃げ、2着に3馬身差の圧勝で余力充分に初戦を突破しました。精神的にも大人びていて、ハナに立っても集中して鞍上の指示を待てます。これだけの巨漢馬がハナに行けるということは、それだけで大きな武器です。新潟では珍しい重馬場での勝利でしたから、札幌の洋芝がマイナスになるとは考えにくく、直線が短いコースに変わるのはもちろん大歓迎。不確実な面の多い2歳戦において数少ない、不安材料が少ない本命馬です。
福島デビュー組は地味な印象になりますが、去年の2、3着馬は福島デビューですから、コーナー四つの福島芝1800m経験馬は侮れません。強烈なマクリを見せた
ミュゼエイリアン、センスたっぷりの
フォワードカフェ、両方に注意が必要でしょう。北海道組では、
ハービンジャー産駒ながら切れる脚も兼備した
ジャズファンクを最上位に採ります。