※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
かつての
函館2歳Sは、時計のかかる馬場で行われて、スピードよりも
パワーが要求されるレースでした。その影響で、開催前半に好時計で勝ち上がったスピード馬が人気を裏切る、というケースが毎年のように繰り返されました。しかし、函館シリーズが8週から6週に短縮されたことで、時計が速いまま最終週を迎えるようになり、現在の
函館2歳Sではスピード能力が必要とされるので、以前とはアプローチを変えなくてはなりません。
まず、時計が速くなったことで、ダートからの臨戦となる地方馬が台頭する余地が小さくなりました。また、かつては素質よりもキャリアが要求される傾向が強く、開催後半に未勝利を勝ち上がった馬の活躍が目立ちましたが、いまでは開催前半のスピード勝負の序列が、ある程度通用するように変化しています。
といっても、フルゲートに近いスピード自慢が集まるわけですから、スピードで押し切るには相当ずば抜けた才能の持ち主であることが要求されます。レースで逃げられるのはただ一頭であることを考えれば、すでに控える競馬で結果を出している馬のほうがレースを有利に進めることができます。「差し実績」の有無がこのレースでは要
チェックポイントになります。
古馬の1200戦に比べると、道中で力の出し入れが必要になってくるので、典型的なス
プリンター血統(たとえば
サクラバクシンオー産駒)はこのレースを不得手にしています。一本調子ではなくマイルや中距離を差せるようなデザインの馬が望ましく、種牡馬で言えば
サンデーサイレンス系や
フォーティナイナー系がこのレースと好相性を示しています。
グランドポピーは初戦で出遅れたことで期せずして差す競馬を強いられましたが、直線であっさり差し切って非凡な能力とセンスの高さを証明しました。ペースが遅かったため持ち時計は平凡ですが、流れに乗れれば時計は大幅に詰められるでしょう。
マイネルエスパスは持ち時計がナンバーワンですし、勝ちっぷりも余裕綽々でした。
スルターナは近親に
ローレルゲレイロがいる快速血統。メンバーが揃っていた初戦を完勝していて、対戦比較では上位にランクされます。
トウショウピストは、母が短距離重賞を5勝した名牝
シーイズトウショウということで、やや人気先行気味。初戦はいかにもメンバーが軽かった印象で、時計も平凡でした。ここが試金石になります。
アクティブミノルは新馬戦を5馬身差で圧勝、開催後半ということを加味すれば時計も優秀です。連闘になるため出否は未定ですが、ダッシュ力ではこの馬が一番である可能性が高そうです。
クールホタルビは阪神からの転戦。初戦は良馬場と言っても雨の影響が残っており、函館の芝への対応力には期待できます。
道営馬では、
タケルオウジに注目。祖母は地方馬としてこのレースを制した
エンゼルカロで、父もこのレースに強い
スウェプトオーヴァーボード。血統背景からは見逃せない一頭です。