◎はスプリングSでは4角での加速でロサギガンティアに置かれたし、皐月賞ではあと200mで脚が鈍った。芝ダートは兼用で東京と外回りベターのストレッチランナーでベストは1800mという馬だろう。

　中山芝1800mよりは東京ダ1600mのほうがパフォーマンスは上がるだろうから、ここは人気に応えるとみたい。
▲はナスキロ柔い体質で東京ダート向きだがベストは1400mという気もするので、他に▲☆△を拾ってみる。

【伏兵注意】アジアエクスプレスは朝日杯FSを制すなど芝でも力量発揮もダート向き明らか。ここ目標に仕上がり良好で中心視。メイショウパワーズは使われつつパワーアップ。状態も良好で上位争い必至。レッドアルヴィスは休み明けを使われ上向きで素質も上位。コーリンベリーはスピードをうまく生かせれば好走十分。バンズームも力量確かで、タガノエッヴィーバやドリームカイザーなども侮れない。

【エキスプレス通過】アジアエクスプレスの完成度とパワーが、現時点では抜けている。2歳11月のオキザリス賞・1分37秒9は、古馬1000万とわずか0秒3差。後続を1秒1とチギる楽勝をステップに、芝の朝日杯FSでも一気差しを決めたGI馬。皐月賞は距離の壁に泣き6着に終わったものの、果敢に二番手から勝ちを狙ってのファイト。0秒4差は意味深い。朝日杯くらいまでは、血統通りというか。骨太の力馬という印象が強かったが、スプリングS・皐月賞と、馬体も洗練され皮膚も薄くなっている。ダート馬にしては、むしろあか抜けしすぎかなという感じもするくらいだ(笑)。日曜日は雨、東京のダートは軽い。高速決着になればなるほど、信頼度は高まる。

二の筆頭はメイショウパワーズ。端午Sは、1000m通過が59秒0-1200m通過1分11秒4というHペースに乗っての、古馬1000万を上回る1分24秒1。となると、同レース2着のコーリンベリーにも前残りの権利が生じる。青竜S3着のペアンは、重賞仕様に脚質転換がなった。レッドアルヴィスは、古馬相手の三浦特別・1分34秒5の経験を、重賞に生かしたい。バンズームは、東京マイルに新味を残す。

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　◎アジアエクスプレスは「ヘニーヒューズ×ラニングスタッグ」という組み合わせ。父ヘニーヒューズはストームキャット系の若手有望株で、日本で走ったわずか11頭の産駒からヘニーハウンド（ファルコンS）、ケイアイレオーネ（シリウスS）、そして本馬と、3頭が重賞を勝った。日本適性の高さが評価される形で今年輸入され、北海道で種付けを開始している。

　本馬は昨年の朝日杯フューチュリティSを勝って2歳牡馬チャンピオンに輝いた。ダービーに出られる賞金がありながら、あえてここに回ってきたのだから取りこぼせないところだろう。新馬戦（ダ1400m）を5馬身、2戦目のオキザリス賞（500万下・ダ1600m）を7馬身ちぎった内容は圧巻。芝G1を勝てる実力の持ち主で、本質的にはダート向きとあれば、大物が見当たらないこのメンバー相手に足下をすくわれる可能性は限りなく低い。2着探しのレースだ。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　JRAで最初となる3歳ダート重賞。このあと大井のジャパンダートダービー(JDD)、新潟のレパードSと続いていきます。かつてはカネヒキリやユートピアというチャンピオン級が勝った時代もありましたが、近年はそこまでスケールの大きな勝ち馬は出ていません。ユニコーンSは3歳ダートのオープン特別の総決算で、真のトップクラスの始動はJDDから、という風潮になりつつありましたが、今年は一頭目玉がいます。例年とは違った意味で注目を集めるレースになりました。

　アジアエクスプレスは朝日杯FSの勝ち馬です。スプリングSと皐月賞でも0.2秒差、0.4秒差ですから、芝向きの鋭い脚を欠いただけで能力の底を見せたわけではありません。ダートでは2戦2勝で、2着につけた着差は5馬身と7馬身。オキザリス賞で負かしたペアンは青竜Sで0.2秒差3着に入った実力馬です。3歳ダート路線でのアジアエクスプレスは、まさに一頭飛び抜けた存在だといえます。

　今回は2ヶ月ぶりのレースで絶好調とはいかないでしょうし、ダートでの持ち時計も2秒近く縮める必要があり、足元をすくわれる可能性もなきにしもあらずです。ただ、東京ダート1600mはスピードの要求度が高いコースですから、芝のトップクラスで戦った経験がプラスに働くことでしょう。今回のメンバーでこの馬を中心から外すのは相当の覚悟が必要です。

　レッドアルヴィスはチャンピオン級のダート馬を続々輩出する安田隆行厩舎所属。オープンでは休養前のヒヤシンスS6着が最高で、けっして上位にランクされる存在ではありませんでしたが、3ヶ月の休み明けだった前走では古馬の1000万条件で0.2秒差4着。しかもレコード決着を先行してのものですから価値があります。カレンブラックヒルの半弟で父はゴールドアリュール、この馬もまたチャンピオンを狙える素質の持ち主です。中1週の強行軍になりますが、出走してくるようならアジアエクスプレスにとって最大のライバルになるでしょう。

　メイショウパワーズは前哨戦のひとつである端午Sの勝ち馬ですが、ヒヤシンスSで2着、伏竜Sで5着に敗れているように、この路線で抜けた存在というわけではありません。また、父がメイショウボーラーということもあり上のクラスでは短めの距離のほうが合っている印象があります。ただし、スピードがあってレースぶりは堅実ですから、大崩れはしないでしょう。コーリンベリーは端午Sでメイショウパワーズの2着に敗れましたが、当時は55キロを背負ってのもので今回は54キロ。斤量からは巻き返せる計算は立ちます。あとは距離と初コースがどうか。

　グレナディアーズは初ダートだった前走が4馬身差の圧勝。祖母がキョウエイマーチでまだまだ伸びる素質馬です。重賞挑戦でも要注意。アナザーバージョンはこれまで東京ダート1600mを4回走って馬券圏内から外れたことがないコース巧者。持ち時計の比較からも軽く扱えません。バンズームは鳳雛Sで3着に敗れてダート戦での連勝が止まりましたが、エンジンのかかりが遅い馬なので東京コースならば巻き返せる可能性があります。

【波乱含み】ダートに戻る02アジアエクスプレスがその性能を見せつけそうだが、あまり前例のない芝からのローテでもあり、過信はしたくない。ならば、外から先手を奪えそうな15コーリンベリーに、逆転を期待したい。また、東京適性と末脚のキレが魅力の12アンズチャンも上位に評価。ひと紛れあれば配当は大きくハネそうだ。

ダートでは2戦2勝。その2戦が5馬身、7馬身の圧勝。普通に考えれば2歳王者アジアエクスプレスが本命だろう。ただ、狙いを下げるなら今回ではないか。

その理由として、ここ2戦が勝負どころでの反応の悪さが目立つこと、今の東京の馬場はスピード決着になること、内枠を引いたため砂を被った場合にどうかということ、など、ある意味ただの難くせ程度、重箱の隅を突くような程度ではあるが、断然の人気になることを考えれば評価を下げて狙っても面白いのではないか。

本命はレッドアルヴィス。レコード決着となった前走は見せ場十分の4着。古馬の超強力メンバー、間違いなく前走の上位陣は準オープン、もしくはオープンまで行く素質馬ばかりの中、早め早めの競馬で最後まで止まらずに踏ん張ったこと、時計勝負に対応できるスピード、前走だけ走れば勝算はあるとみた。

相手も同じく先行勢の中から、オープン勝ちの実績があるコーリンベリーとメイショウパワーズ。

ここはもうスンナリ決定。芝で100以上の数値を3連発してきた◎アジアエクスプレスで問題なし。ダートが初であれば疑うが、同コース経験もあるのなら人気でも本命に。相手は距離・コース数値で106を経験している2頭の○▲。人気的にも順当なところだ。しかし堅いところばかりではない。3連単の候補としては大穴もある。△に推したニシケンモノノフは2走前に100を出していて3着はある馬。ヒモが狂えば高配当というレースではないだろうか。