過去10年で1勝馬が5勝している結果からもわかるように、
京成杯はキャリアがそれほどない素質馬が、実績を積み上げる意味合いの強いレースです。名種牡馬
キングカメハメハや先日引退した
エイシンフラッシュがまさにその典型で、ここを成長力で上位入線し、そこから更に力をつけてクラシックホースとなりました。
しかし、今年は実績馬(過去走のパフォーマンスの高い馬)が多く参戦。すでにPP指数10ポイント以上の馬が3頭も出走します。その3頭とは
札幌2歳Sの2着馬
マイネグレヴィル、東京スポーツ杯2歳Sの2着馬
プレイアンドリアル、500万下の
葉牡丹賞を完勝した
キングズオブザサンです。この指数上の実績馬たちの牙城が崩れるかどうかはともかく、他に9ポイントをマークしている
ラングレーや
エアアンセムもいて、例年よりもメンバー質の高い一戦となりました。
その中でも最有力◎にはPP指数の能力値は今回の出走メンバーで1位の
プレイアンドリアルを推します。
プレイアンドリアルは門別のダートでデビュー戦を圧勝すると、次走は盛岡の
ジュニアグランプリで初芝ながら、2000年の
朝日杯フューチュリティSの3着馬
ネイティヴハートの1分39秒7を上回る走破タイムで圧勝。そしてデビュー3戦目には、JRAの東京スポーツ杯2歳Sに挑戦し、レコード決着となる緩みないペースを先行して、そのまま2着入線しました。
東京スポーツ杯2歳Sはなかなか濃い内容で、まるでかつての
コスモバルクのような上昇ぶりでした。前走の
朝日杯フューチュリティSでは2番人気を裏切る結果となりましたが、外枠から先行して7着に粘った内容は決して悪いものではありません。また前走は、距離が短すぎたとも言えます。今回は本領発揮が期待できる芝2000mが舞台。クラシックを目指す上ではどうしても結果を残したい一戦です。
○はデビュー3戦目の極悪馬場の
札幌2歳Sでは、自ら厳しいペースを刻んで後続馬をバテさせ、そのまま2着に残った
マイネグレヴィル。スタミナには絶対の自信を持っている馬と言えます。前々走の
アルテミスSは馬場が軽い上に距離も短く、持ち前のスタミナを発揮できませんでした。また前走の
ホープフルSは、中団からレースを進めたためにやはり豊富なスタミナを生かしきることができないレースとなってしまいました。今回はその辺を意識してスタミナを生かす競馬をしてくるでしょう。
札幌2歳Sと同等の走りをしたならば、今回のメンバーならば勝利濃厚と言えます。能力を出し切れれば驚異のスタミナであっと言わせる可能性を秘める馬です。
▲は好メンバーが揃った新馬戦ではレースセンスの高さを見せ、内をすくって快勝した
ラングレー。デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳Sでは好位からジワジワ伸びて4着。強豪馬が揃った一戦でデビュー2戦目ながら正攻法の競馬で4着は価値が高いと言えるでしょう。今回はキャリア3戦目。まだまだ上積みが期待できるだけに待機策から抜群の末脚を発揮する可能性は十分あると見ます。
相手選びが難解の一戦ですが、前走で自己ベスト指数をマークした後の一戦となり、大幅な上積みはあまり期待できない前売り2番人気の
キングズオブザサンはあえて外してヒモ穴を狙います。