※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
何度も繰り返された同世代の牝馬競走もこの一戦が最後。以降はそれぞれの条件に散っていって、同じメンバーが集まることはもうありません。女子校の卒業式のようなレースです。
1.春の序列はなかなか崩せない
世代限定牝馬路線というごくごく狭い世界で、GIを勝ち負けできるような強い馬の数は限られています。牝馬は牡馬よりも仕上がりが早いですし、2歳の阪神JFから有力馬が進む路線はほぼ一直線。何度も戦って形成された序列を覆すのは容易ではありません。春の一線級は秋も一線級と考えるべきです。上位馬の壁は高く、過去5年間で3番人気以内の馬が2頭ずつ馬券圏内に入っています。
2.三冠で唯一の小回り決戦
唯一これまでと違うのは、阪神外回りや東京と違って、
秋華賞の舞台は小回りコースだということ。追い込み自体は届くのですが、昨年の1番人気
デニムアンドルビーやあの
ウオッカのように、「小回りがどうしてもダメ」という馬はいつの年も存在します。反対に小回り巧者にとっては、大レースで唯一脚光を浴びるチャンスがあるレース。
3.
ローズS組が主力だが着順は流動的
関東馬も関西馬も、ほとんどの有力馬は
ローズSを
ステップにします。小回り中山の
紫苑Sは嫌われる傾向が顕著ですが、今年は新潟外回りコースでの施行でしたから、例年の勢力分布とは異なっている可能性はあります。
ローズSと
秋華賞では、コース形態も違えばペースも正反対になることが多いので、両レースの着順に連動性はあまりありません。去年の
メイショウマンボも2010年の
アパパネも、
ローズSの4着から巻き返して
秋華賞を快勝しました。前哨戦はあくまでも前哨戦。着順に神経質になる必要はありません。
レッドリヴェールは
ローズSを6着に敗れましたが、この馬が
トライアル戦を使うこと自体が初めてでした。厳しい流れになるレースでこそ力量を発揮する馬であり、GIでの直接対決だった
桜花賞では
レッドリヴェール2着に対して
ヌーヴォレコルトは3着。序列としてはまだこの馬のほうが上です。
ヌーヴォレコルトの前走は馬体重6kg減できっちり仕上げての快勝。今回は栗東滞在で輸送の不安はなくなりますが、本番に向けての上昇度という点ではラ
イバルに譲ります。
マイネグレヴィルは、
レッドリヴェールのクビ差2着した
札幌2歳Sがベストパフォーマンスでした。直線が短いコースに限れば
フラワーCでも2着があり、牡馬相手の
京成杯でも大きく崩れていません。今回は待望の小回りGI、この馬の真価を発揮できる舞台です。
リラヴァティは前走が人気薄での好走でしたが、すでに1000万下を勝てる力量を示している馬で、当然の結果でした。平坦小回りコースに変わってさらに前進が見込めます。
サングレアルは
ローズSでは人気を裏切りましたが、6kg馬体が増えていたのは好材料で、あくまで前哨戦は前哨戦です。
タガノエトワールの前走は内枠を利しての大駆けでしたが、キャリアが浅くまだ上昇の余地があります。
ハピネスダンサーは
メイショウサムソン産駒で、芝2000mで2勝とスタミナ勝負には自信を持っています。抽選を通れば惑星に浮上するでしょう。