デビュー2戦目で朝日杯フューチュリティSを制した
リオンディーズが断然人気の
弥生賞。デビュー2戦目で阪神ジュ
ベナイルFを制して“天才少女”と呼ばれた
ジョワドヴィーヴルは、その次走の
チューリップ賞で3着と凡走し、その後、天才の片鱗を見せることなく競走馬生活に幕を下しました。 他、デビュー2戦目の阪神ジュ
ベナイルFで2着入線した
キュンティア、
ヤマニンアルシオン、
シークレットコード、レーブダムールもその才能が発揮されることなく競走馬生活に幕を閉じています。
牡馬では、その昔、デビュー2戦目の朝日杯フューチュリティSで2着の
スクラムトライが、前記の牝馬たちと変わらない経緯を辿っています。とにかく、デビュー2戦目で強豪と戦って強烈にパフォーマンスを上昇させた馬というのは、その後、ダメージが強く出て悲惨な経緯を辿る場合がとても多く、まあまあ、がんばったのは、新馬戦1着→阪神ジュ
ベナイルF2着→
エルフィンS1着→
桜花賞3着の
ローブモンタントくらい。私としては、朝日杯フューチュリティSでも
リオンディーズを本命に推したように、この馬に対する評価はとても高く、当然、勝ってもらいたい気持ちはあります。しかし、今回は前記した馬たちと同様に様子見することにしました。(注:レース名は、現在の名称で表記)
よって、◎には2戦2勝で迎えた前走の朝日杯フューチュリティSでは、1番人気に支持された
エアスピネルを推します。朝日杯フューチュリティSでは、直線で他の馬を横目に見ながら早めに先頭に立つ、勝ちに行く競馬。ところが押し切りを狙ったところから、直線勝負に徹してきた
リオンディーズに強襲されて2着に敗れてしまいました。レース内容はまさに負けて強し、人気を背負った馬の宿命とも言える敗戦でした。
今回は賞金も足りていることから
リオンディーズ同様にあくまで叩き台とも言える一戦ですが、自在に立ち回れる強みと高い能力は中山コースでは強みとなるでしょう。また、日曜日の中山は雨予報ですが、馬場が悪くなっても
デイリー杯2歳Sの内容から十分に対応できそうです。今回の出走メンバーのなかではもっとも信頼に足る馬と言えるでしょう。
○は、昨秋の京都新馬戦を勝利した
マカヒキ。ひと息入れた後、今年1月の
若駒Sでは、なかなかの好メンバーを相手に上がり32秒台を駆使して、あっさり突き抜けて勝利しました。瞬発力は素晴らしいものがある馬と言えます。今回のレースは
朝日杯FSの上位2頭はあくまで叩き台の位置付けですが、この馬は賞金面で微妙なところもあり、本気度は高いでしょう。今回はおそらく朝日杯フューチュリティSの上位2頭を前に見ながらの競馬。そうなれば持ち前の瞬発力を生かして2強斬りも十分に計算できる馬です。
勝ちに行く競馬をすると現状ではスタミナ面に不安点が見えるだけに、あくまで直線強襲のレースをしたいところです。最近の
ルメール騎手は中山芝での追い込み競馬が
マイブームになっているような感があるだけに、ここも
マカヒキの持ち味は十分に引き出してくれるでしょう。
▲は、デビュー2戦目で朝日杯フューチュリティSを制した
リオンディーズ。最後まで加速し続けて勝利した新馬戦といい、強烈な切れ味を長く維持して勝利した朝日杯フューチュリティSといい、相当な能力を感じさせる内容でした。しかし、今回はあくまで
皐月賞へ向けての叩き台。また、前走でマイル戦を使っていることもあり、自然と前に行きたがるでしょう。新馬戦ではずっと折り合いを欠いていたように、現状では気性面に問題を感じる馬だけに、今回は折り合いを欠く可能性がかなりあります。
能力の高さは折り紙つきですが、今回は不安要素が多く見える一戦です。新馬戦同様に折り合いを欠きながら今回のレースも勝利するようならば、まさに化け物という評価になるでしょう。しかし、前記したことも含めて、今回は様子見したい一戦です。