11R

天皇賞(春)

15:40発走 / 芝3200m (右 外 C) / 天候:晴 / 馬場:良
3回 京都 4日目 サラ系4歳以上 オープン       (国際)(指) 定量 18頭
本賞金:15000,6000,3800,2300,1500万円
  • Course コース詳細
  • IPAT連携

 望田潤の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連流し

8

相手

5

6

9

10

11

15

17

7通り 各1000円

ワイド

8

-

17

1点 2000円

ワイド

8

-

9

1点 1000円

望田潤の見解

 シュヴァルグランは母系にヌレイエフとブラッシンググルームが入るのでハーツクライ産駒としては斬れ味のある配合だし、ブラッシンググルームの血を代々増幅してきた配合でもありそのオールラウンドさや柔軟性が表現されているのが私好みだ。

 道中折り合いがつきすぎるぐらいのおっとりした性格は姉ヴィルシーナと似ていて、相手が強化される以外にこれといったマイナスファクターはないし、今の古馬中長距離路線はそれほどレベルが高いとはいえないから、明け4歳でいくのならこの馬だろうと思う。

 ゴールドアクター日経賞を速い上がりで抜け出して完勝だったが、京都外回りの良馬場で斬れ味勝負では少し分が悪いはずで、スタミナを信じて持続戦ロンスパ戦に持ち込む思惑が鞍上にあるか、レースを動かしていく意識があるかがポイントだろう。

 トーホウジャッカルは半信半疑だが、阪神大賞典時よりも追い切りの動きにしなやかさが戻ってきたように見えるので▲としたい。

 フェイムゲームダイナサッシュの牝系にしては京都外回りを下る力は並で、上がり4Fの競馬になるよりは昨年のようにロンスパ戦になったほうがチャンスはある。

 井内利彰の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

8

1点 2200円

3連複軸1頭流し

8

相手

2

5

15

3通り 各300円

3連複フォーメーション
1着

8

2着

2

5

15

相手

1

3

6

10

14

16

18

21通り 各200円
3連単フォーメーション
1着

8

2着

2

5

15

相手

1

2

3

5

6

10

14

15

16

18

27通り 各100円

井内利彰の見解

 天皇賞(春)といえば、2009年のマイネルキッツ。当時の予想コラムを読み直してみると「標準多め坂路と標準多め併用を重視して、レース週の併せ馬で先着している」ことを重視して、3連単22万馬券の的中に成功していました。該当馬が複数いる中からマイネルキッツを選択したのは、美浦所属の国枝栄厩舎が栗東に滞在していたことが大きかったのですが、最終追い切り場所が坂路ではなくトラックだったことも重視していました。

 あれから7年が経っていますが、レースの調教適性に変化はないのでしょうか。

2010年
標準トラック/標準トラック/一杯平均トラック
2011年
急仕上げ併用/標準多め併用/標準多め併用
2012年
一杯平均併用/標準多め坂路主体/標準多め併用
2013年
標準多めトラック/標準併用/軽目トラック
2014年
乗込トラック/標準多め坂路主体/標準多め併用
2015年
標準坂路/標準併用/標準併用

 2010年は馬券圏内をトラック調教馬独占しましたが、それ以外の年は最低1頭、多ければ独占している「併用系統」。坂路単一調教馬の優勝は2015年ゴールドシップ1着しかいません。またトラック単一調教に関しても、標準以下の本数だと2013年レッドカドー3着のみ。この傾向を重視するとトラックのダブル最速に該当している△キタサンブラックや△アルバートもフォーメーションの2頭目軸に据えるわけにはいきません。

 マイネルキッツとほぼ同じ調教パターンに該当したといってよいのが、◎シュヴァルグラン。調教タイプに関しては、標準多めトラック主体。最終追い切り場所はマイネルキッツがDWでしたが、こちらはCW。このあたりは微妙な違いですが、馬なりで併せ馬に先着するという意味での「前向きさ」は同じ。シュヴァルグランの4月29日の調整を見ていましたが、角馬場やDPでのキャンターを見ていると、いつもは見せることがない、やんちゃな素振りを見せていました。これに関して、騎乗していた林右典調教助手に聞いてみると「ヤバイです、仕上がりすぎてるくらい」との返答。

 この言葉を文字にしてしまうと「入れ込んでいるのでは」と思われるかも知れませんが、そんなことはありません、厩舎へ戻る際の仕草は至って落ち着いています。ただ、眼つきは相当な怖さを秘めており、これがレースでの爆発力につながるような気がします。

 ○フェイムゲームは調教タイプが昨年の標準併用と違い、馬ナリ平均トラック主体となりました。しかし、昨年と同じくトラックのダブル最速に該当しています。▲サウンズオブアースは1週前追い切りの時に少し首を捻りましたが、最終追い切りは申し分のない動き。調教タイプは標準多め坂路主体なので、昨年(標準多め坂路)よりトラック調教の割合が増え、調教適性はアップしています。ただ、15番枠によるマイナスはかなりあると判断しました。

 ☆トゥインクルに関しては、併せ馬で遅れているだけに当初は評価する予定がありませんでした。その理由は万葉Sでの1番人気5着の凡走でしたが、よくよく考えると当時は1月5日のレースで、この馬は最終追い切りを前年に済ませていました。その結果、10キロの馬体重が増えていたと考えればよいだけ。実際、ダイヤモンドSでは勝ち鞍のある460キロ台まで体を減らしています。調教タイプの標準併用は連対するには十分ですし、枠順まで考慮して、フォーメーションの2頭目に据えることにしました。

1.キタサンブラック
今回:標準トラック
前回:標準併用

2.トゥインクル
今回:標準併用
前回:一杯平均トラック

3.カレンミロティック
今回:標準坂路主体
前回:標準坂路主体

4.トーセンレーヴ
今回:標準併用
前回:標準併用

5.フェイムゲーム
今回:馬ナリ平均トラック主体
前回:標準少め併用

6.アドマイヤデウス
今回:標準坂路
前回:標準坂路

7.ファタモルガーナ
今回:標準併用
前回:標準坂路

8.シュヴァルグラン
今回:標準多めトラック主体
前回:標準併用

9.トーホウジャッカル
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路

10.アルバート
今回:標準併用
前回:標準併用

11.タンタアレグリア
今回:標準トラック
前回:標準トラック

12.ヤマニンボワラクテ
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路

13.マイネルメダリスト
今回:標準多め坂路
前回:標準併用

14.サトノノブレス
今回:標準併用
前回:標準併用

15.サウンズオブアース
今回:標準多め坂路主体
前回:標準併用

16.ファントムライト
今回:標準併用
前回:標準併用

17.ゴールドアクター
今回:標準トラック
前回:標準トラック

18.レーヴミストラル
今回:標準坂路
前回:標準トラック

 山崎エリカの予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
複勝

4

1点 5000円

馬連

4

-

15

1点 1500円

馬連流し

4

相手

1

5

8

9

10

17

18

7通り 各500円

山崎エリカの見解

 今週は、最強ステイヤー決定戦の天皇賞(春)。近年は、古馬トップクラスは、ドバイや香港へ行くのが主流ですが、それでもゴールドシップの引退を埋め合わせるには十分と言っても良いほどの優秀なステイヤーたちが豪華に集いました。

 さて、天皇賞(春)は、どういうレースなのか?京都が高速馬場である以上は、平均的な流れでもレースが動き出すのは2週目の3コーナー。そこである程度前目の位置を確保しないと勝つには厳しいということをゴールドシップの3年連続の挑戦が教えてくれます。ゴールドシップの2013・2014年の挑戦は、3コーナーでポジションを押し上げきれずに敗れましたが、2015年の挑戦は近年の淀の長丁場を熟知した横山典騎手がゴールドシップを大外に持ち出し、3コーナーでは3番手まで上り、“ペース緩めたらいつでもハナに行けるよ”と言わんばかりの騎乗での勝利でした。

 2012年にあのオルフェーヴルも11着に敗れているように、4コーナーから動いたのでは容易には止まらない前を捕らえることは厳しいのです。つまり、3コーナーである程度の前目の位置を取ることが、天皇賞(春)で要求される能力です。

 よって、◎は、昨年の有馬記念ではスローペースの流れのなかを出走馬最速の上がりタイムをマークして6着に入線したトーセンレーヴを推します。同馬は古馬になってから基本はマイル路線を使われていたために昨年の有馬記念では久々の中長距離戦と言う状況で、不利な臨戦過程と言える状態でした。しかし、中団より後方で競馬をした馬のなかでは最先着という好結果を出しました。前走は道悪の京都記念を使われて大敗しましたが、あのようなタフな馬場のレースはスタミナ面を大きく鍛え上げます。

 確かに芝3000m級のレースは今回が初めてで、前走から一気に距離が長くなるのはけっして好ましくはありません。しかし、序盤で二の脚がつかずに忙しい競馬になる芝1600m戦よりは、中距離以上が明らかに向くタイプ。3歳時の青葉賞では3着の実績もあります。今年は例年よりも内々有利ではありませんが、それでも絶好と言える4番枠を引き当て、前走のタフな馬場の経験が生きれば、ここでも通用してもおかしくないでしょう。この距離ならばある程度、前のポジションを狙って行けます。前売りの段階で14番人気と驚くほど人気がないのでこの馬を狙ってみます。

 ○は、2014年の菊花賞2着馬サウンズオブアース。同馬はここへ来て先行力が増し、昨年の有馬記念では先行策で2着。ステイヤー適性もあって、先行力もあるとなれば人気どころではもっとも信頼のおける馬でしょう。休養明けをひと叩きされてさらなる前進に期待します。

 ▲は、昨夏の500万下から4連勝の勢いで12月のステイヤーズSを制したアルバートステイヤーズSで3着に降した相手が、今年のダイヤモンドSを制したトゥインクルであり、今回人気のシュヴァルグランも500万下V時に2着に降した相手です。同馬は前に行ける脚はありませんが、トップスピードを持続させることができるThe・ステイヤーなので、トゥインクルの捲りに合わせて動いていく形で面白いでしょう。前走の日経賞の敗因を距離と捉えるならば、ここで巻き返して不思議ない馬です。

 古澤秀和の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連BOX

1

15

17

3通り 各2000円

ワイド

1

-

15

1点 4000円

古澤秀和の見解

【パドック速報対象レース】
 当レースはパドック速報対象レースです。レース発走20分前に最終結論(印・買い目・見解)を公開します。パドックの気配で前予想と最終結論が変わる可能性がありますので、予めご了承ください。

1番:キッチリ仕上がる。勝ち負け。
15番:凄い筋肉量。距離こなせばアタマまで。
17番:入れ込み激しいが力上位。

ラップ理論を駆使 丹下日出夫の予想

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丹下日出夫

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

5

相手

1

2

8

15

17

18

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

17

相手

1

2

8

15

18

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

1

相手

2

8

15

17

18

30通り 各100円

丹下日出夫の見解

【三度目の春の盾】天皇賞(春)は、58キロを背負い3200mを駈ける耐久レース。素質や能力だけでなく、斤量経験やキャリアが同じくらいに問われる。フェイムゲームは過去二年の天皇賞を6・2着、盾への道のりを成績で具現してきた。初挑戦の一昨年は55キロの重量でダイヤモンドS勝ち。しかし天皇賞は初体験の58キロが堪えたか。残り1F標識辺りで脚色が鈍り0秒4差の6着止まり。しかし翌年は、58キロを背負ってダイヤモンドSを連覇、続く天皇賞は大外一気に、ゴールドシップをクビ差2着に追い詰めている。

 オーストラリア遠征は、小回りと多頭数を捌き切れず消化不良に終わったものの、本年のダイヤモンドSは58・5キロの斤量で2着。発表は「稍重」だが、同レース史上ある意味歴史的ともいえる(笑)、極端に上がりのかかるパワー馬場。重の巧拙のぶん遅れはとったが、良馬場替りで走りなれた京都3200mとなればガラリ一変が期待できる。上手い具合に、ゴールドアクターキタサンブラックが、お互いを意識しあいながらの先行策。その気はなくとも4コーナー手前から二頭が動き出し、自然に勝負の流れは前掛かり。二頭が格好の目標にもなれば展開も味方するとみた。

 もちろん、ゴールドアクターは強敵。有馬記念ではラスト4Fから11秒台を4連続重ねるロングスパートを決め、日経賞は58キロを背負いラスト3Fを11秒8-10秒9-11秒2でパンチアウト。見た目も数字も堂々のG1馬となった。

 キタサンブラック菊花賞馬、有馬が3着。前哨戦の大阪杯はスローの上がり勝負とはいえ、58キロを担いで11秒3-10秒9-11秒4。数字として目に見える速いラップを叩きだせたことも大きな自信となった。〇-▲のタテ目も、しっかり押さえておきたい。

 阪神大賞典を快勝したシュヴァルグランは、「想像以上に長距離適性が高い」と福永も語っていたようだが、いかんせん前回は55キロ。58キロでは、伸びひと息もある。日経新春杯を上がり33秒1で直強襲を決めたレーヴミストラルも、58キロは未経験という点が弱い。サウンズオブアースは、日経賞で力負け。どこまで終い勝負に徹し切れるか。度胸が問われる。

至高の頭脳 須田鷹雄の予想

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須田鷹雄

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

9

1点 2500円

馬連流し

9

相手

1

5

15

3通り 各1500円

馬連流し

9

相手

3

8

17

3通り 各1000円

須田鷹雄の見解

 一時期は道中極端にペースが緩むことも多く長距離戦らしさが減退していた天皇賞春だが、最近は緩んだところで捲りを仕掛ける馬なども出てきて、ラップ構造が平坦になってきている。そのぶん、ステイヤーらしいステイヤーが好走できる余地が広がっているし、昨年の1-3着馬もステイヤー色の濃い面々だった。

 ◎はトーホウジャッカル。調教内容など見るとまだ復調を宣言できるほどではないように思えるが、菊花賞の内容は超消耗戦でスタミナの裏付けは万全。当時従えていたのが▲サウンズオブアースや△ゴールドアクターだから、「長距離戦らしい長距離戦」になった場合は浮上があってもおかしくない。

 しかも自分自身である程度競馬を作れる脚質。同じスタミナタイプでも展開を待つしかない○フェイムゲームよりも悔いのない競馬ができる。

徹底データ分析 コンピューター予想の予想

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コンピューター予想

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単BOX

2

5

9

15

12通り 各400円

3連単BOX

2

5

9

15

24通り 各200円

コンピューター予想の見解

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負!

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

高配当もズバリ! netkeiba関西本紙の予想

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netkeiba関西本紙

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

1

相手

5

8

9

15

17

18

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

1

2着

17

相手

5

8

9

15

18

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

1

2着

5

相手

8

9

15

17

18

30通り 各100円

netkeiba関西本紙の見解

【上位拮抗】キタサンブラックを中心視。大阪杯はマイペースの逃げで2着だったが、勝ち馬とは斤量差もあり、始動戦としては悪くない。昨年の菊花賞馬で距離延長は問題なし。先行力の生きる京都で、ロスなく運べる最内枠も好材料だ。ゴールドアクターは昨年の有馬記念勝ち馬。今年初戦の日経賞も58kgを背負って快勝した。目下5連勝中と本格化を遂げており、京都コースも一昨年の菊花賞3着があれば心配ない。フェイムゲームは昨年の2着馬。今年もダイヤモンドSからのステップで侮れない。レーヴミストラルの前走・京都記念は道悪で度外視。2走前の日経新春杯は直線一気で突き抜けており、前が止まる展開になれば一発も。サウンズオブアースシュヴァルグラントーホウジャッカルを押さえる。

 栗山求の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

15

相手

1

5

8

10

17

10通り 各400円

3連単1着流しマルチ
1着

15

相手

1

5

8

10

17

60通り 各100円

栗山求の見解

 ◎サウンズオブアースは「ネオユニヴァース×ディキシーランドバンド」という組み合わせ。母の父ディキシーランドバンドはハイペリオンをベースとした重厚な血統構成で、アスコットゴールドC(英G1・芝20f)2連覇のドラムタップスをはじめ多くの活躍馬を送り出した名種牡馬。母の父としても優れ、04年に北米のブルードメアサイアーチャンピオンに輝いている。

 また、母方の奥にはこれも3200mの長丁場では心強い援軍となるリボー系のホイストザフラッグが入る。名ステイヤーのデルタブルース(メルボルンC菊花賞ステイヤーズS)は、「サンデー系×ディキシーランドバンド+ホイストザフラッグ」なので本馬と配合構成がきわめてよく似ている。

 レコード決着の2着だった3歳秋の菊花賞(G1)は、2ハロン目以降13秒台のラップが一度もないハイレベルな一戦。そのタフなレースで本馬は34秒4というメンバー中最速の上がりを記録した。この馬の長距離ランナーとしての才能が垣間見えるパフォーマンスだった。成長力のある血統なのでまだまだ伸びる余地があり、実際、昨年暮れの有馬記念(G1)では2着と健闘した。勝負どころで前を行くリアファルが故障により下がってきたため、ポジションを下げざるをえなかったにもかかわらず、勝ち馬ゴールドアクターにクビ差まで迫った。

 前走の日経賞(G2)は、久々のためデビュー以来最も重い馬体重だったことに加え、この馬が苦手とする上がりだけの競馬となったことが敗因。この馬のステイヤーとしての能力とは関係ない部分での敗戦だった。昨年の天皇賞・春(G1)は、枠入りをゴネたゴールドシップのせいでゲートに閉じ込められたまま3分以上待たされる不利が大きく、なおかつ散水によって馬場が重くなり、パンパンの良馬場を得意とするこの馬にとってはつらいコンディションだった。距離延長、綺麗な馬場、実績のある京都競馬場に替わる今回は、この馬のステイヤーとしての才能が十全に発揮される一戦となるだろう。

 奥田隆一郎の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
単勝

9

1点 2500円

馬連BOX

9

17

18

3通り 各2500円

奥田隆一郎の見解

 ◎トーホウジャッカルは、直結コースの京都芝3000mでG1レースの菊花賞を制した。この菊花賞の2着はサウンズオブアース、3着はゴールドアクターで、今回の人気どころに長距離戦で勝利している。また、長期休養明けだった宝塚記念(G1)を4着に善戦したことから、この馬の能力の高さがわかる。前々走の札幌記念(G2)は2走ボケでの敗戦、前走は休養明けの長距離で力を出せなかったのが敗因。今回は叩いた上積みを見込め、菊花賞と同じ京都の長距離戦で復活を期待する。

 ▲レーヴミストラルは、4走前に直結コース東京芝2500mのアルゼンチン共和国杯(G2)を3着好走、前々走で直結コース京都芝2400mの日経新春杯(G2)を制し、長距離戦で順調にキャリアを積んできた。日経新春杯は、今回の人気馬で当時は連勝中だったシュヴァルグランに完勝している。3走前や前走のように間隔を詰めて使うと惨敗するので、適度な間隔をあけたローテーションに好感が持てる。京都外回りの長距離は合うので、穴馬として注目する。

最速予想 netkeiba編集部の予想

netkeiba編集部の見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 春の天皇賞は、数少ない長距離の大一番ですが、最近はすっかり「荒れて当たり前」のレースとして定着してしまいました。最近10年間で1番人気に応えて連対を果たしたのは、ディープインパクトただ一頭です。

 どうして人気馬が簡単に負けてしまうのか。ひとつの原因として、京都の馬場の高速化が進むことで、スタミナだけではなくスピードが求められるようになっていることが挙げられるでしょう。

1.阪神大賞典組より中距離ステップ

 阪神大賞典からの臨戦馬は、最近10年間で4勝していますが、出走頭数自体が多いこともあって、連対率としては7.3%にとどまり、15.4%の日経賞、25%の大阪杯に対して遅れをとっています。3000mのGII戦ということで、毎年長距離志向の強い馬が集まりますが、そのために本番のスピードレースとは関連性の薄いラップ推移になってしまうことが不振の原因だと思われます。

2.数少ない58kgレース

 牡馬の定量が58kgになるのは、春秋の天皇賞と宝塚記念の3レースだけです。背負う機会が少ない斤量を背負って走り慣れない距離を走ることが、波乱の一つの原因ともなっています。ちなみに過去10年間、前走で58kg以上を背負っていた馬の成績は勝率12.8%・連対率28.2%。57kg以下を背負っていた馬の3.7%・6.8%を大きく上回ります。

3.ベテランのキャリアが活きる

 過去10年間で4歳馬が4勝を挙げていますが、5、6歳も3勝ずつしていて、連対数ではそれぞれ6・7・6と互角です。昨年の勝ち馬ゴールドシップは春の天皇賞には3度目の挑戦でしたし、2012年のビートブラック、2010年のジャガーメイルもそれぞれ2度目の挑戦での勝利でした。これらの馬はいずれも以前の参戦では馬券圏外に敗れており、敗戦経験を活かしての巻き返し勝利だったことは注目されます。つまり、春の天皇賞では、キャリアを積むことで成績が上がる余地があるのです。

 サトノノブレス中日新聞杯では58kgを背負いながらの完勝でした。58kgはこの馬にとって背負い慣れた斤量で、前々走の日経新春杯でも58kgで54kgのシュヴァルグランとハナ差の接戦を演じています。中距離でも前々の競馬ができるスピードがあり、なおかつ容易にバテないスタミナも持ち合わせています。3歳時には菊花賞2着、4歳時に挑んだ春の天皇賞では8着に敗れましたが、先行馬としては最先着で着差はわずか0.5秒でした。長丁場の天皇賞勝ち馬を何頭も輩出したメジロ牧場の生産馬ということを別にしても、2年前より力量アップは明白で、前進を見込むのは当然のことと思います。

 ゴールドアクターは昨年の有馬記念の勝ち馬で、ここまで破竹の5連勝。58kgを背負った日経賞も完勝の内容でした。京都の軽い馬場であまりにも上がりが速くなって、スタミナが問われにくい状況になった場合は不安もありますが、今の充実ぶりならそれも杞憂に終わるかもしれません。サウンズオブアース有馬記念日経賞と連続してゴールドアクターの2着に敗れていますが、いずれも着差はわずかです。直線に坂がない京都コースは詰めの甘さのあるこの馬にはプラスのはずで、逆転の余地は残されているものと見ます。GI連勝中の藤岡厩舎の勢いも不気味です。

 キタサンブラック大阪杯で58kgを背負っての2着で実力を再認識させました。有馬記念では3着に敗れましたが、4歳馬の成長力で当時の上位馬に借りを返せるかどうか。フェイムゲームは昨年の2着馬ですし、前走のダイヤモンドSを58.5kg背負って2着したように、重い斤量は背負い慣れています。名手ボウマン騎手への乗り替わりも魅力。

 阪神大賞典の1・2着馬、シュヴァルグランタンタアレグリアは今回のメンバーではチャレンジャーの立場になります。前走は両馬とも55kgでの好走でしたが、前走で55kgだった馬の連対は過去10年間では皆無。不吉なデータを覆せるかどうか。アドマイヤデウス阪神大賞典では前が詰まっての3着でしたから、スムーズなら巻き返しのチャンスは残されているものと見ます。昨春の天皇賞はレース中に故障しての大敗で、長距離戦の適性がないと見限るのは早計でしょう。

前半3ハロン理論 小林誠の予想

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小林誠

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

11

相手

1

2

3

5

6

17

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

11

2着

1

相手

2

3

5

6

17

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

11

2着

17

相手

1

2

3

5

6

30通り 各100円

小林誠の見解

【波乱含み】波乱前提での予想は、枠番が決まったときから決めていたこと。本命には、7-9番人気あたりになりそうな、11タンタアレグリアを抜擢する。まだ完成途上だが、力をつけているのは間違いなく、長距離適性も申し分なし。まだ伸びる器で、ここは非常に楽しみな一戦である。相手は、好枠番を引き当てた01キタサンブラックと、充実著しい17ゴールドアクターを上位に。ヒモは内枠重視のスタンスでチョイスしている。

アグレッシブ予想 藤村和彦の予想

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藤村和彦

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

5

相手

6

8

9

15

16

17

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

8

相手

6

9

15

16

17

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

6

相手

8

9

15

16

17

30通り 各100円

藤村和彦の見解

【小波乱】フェイムゲームは地力強化が著しい。レースがうまいシュヴァルグラン。心身ともに成長しているアドマイヤデウスも差はない。

“絶対数感”の持ち主 大石川大二郎の予想

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大石川大二郎

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

5

相手

1

6

8

10

15

17

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

1

相手

6

8

10

15

17

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

5

2着

17

相手

1

6

8

10

15

30通り 各100円

大石川大二郎の見解

前走の日経賞を快勝して、平均値も1位になると思っていたゴールドアクターの指数がいまひとつ伸びていない。平均値105は5位同位と平凡で▲まで。平均値トップはなんと◎フェイムゲーム。豪州の2戦が入っていない数値だが、やはり昨年の2着が効いているのだ。前走値と内枠で○キタサンブラック。前走では113☆シュヴァルグラン。以下、押さえたい△多数だが総合的に判断。これで獲れたら指数に感謝する。

元祖“情報” 田沼亨の予想

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田沼亨

買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬単1着流しマルチ
1着

17

相手

1

5

8

10

11

15

12通り 各300円

3連単1着2着流しマルチ
1着

17

2着

1

相手

5

8

10

11

15

30通り 各100円

3連単1着2着流しマルチ
1着

17

2着

8

相手

1

5

10

11

15

30通り 各100円

田沼亨の見解

目下5連勝、重賞は3連勝中と勢いに乗る17ゴールドアクターが主役を張る。スタミナは豊富で菊花賞3着で高速タイムで走破した内容から京都への適性は高い。先行力があり切れ味も抜群ならGI2勝目は当確だ。次位は1キタサンブラックで積極策に出る可能性は強く菊花賞馬が本領発揮か。▲は8シュヴァルグランで典型的なステイヤーで末脚は威力ある。

 佐藤直文の予想

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買い目
券種・買い目 組み合わせ・点数
馬連

1

-

17

1点 4000円

馬連

1

-

14

1点 2000円

馬連流し

1

相手

8

10

11

15

4通り 各1000円

佐藤直文の見解

 何と言っても、目下5連勝中のゴールドアクターが主役となる一戦だが、7分のデキで日経賞を勝ち切るなど、その実力に疑いの余地はない。ただ、本格化以前とはいえ、3歳時の菊花賞トーホウジャッカルに4馬身もの差を付けられていることから、京都コースへの適性が高いとは言えず、日経賞の反動が出てもおかしくはない。ロスのない競馬も求められる馬場状態を考えれば、外枠もどうかと思われる。ここは、相手の本線にとどめ、◎はキタサンブラックとした。一旦は馬群に沈みかけながら驚異的な盛り返しを見せた菊花賞は、京都コースの適性の高さを示すもの。平成の盾男が2度目の騎乗で、絶好の1番枠。京都で2度目の『まつり』が濃厚だ。

 相手で穴として狙ってみたいのが、サトノノブレス。過去を振り返れば、日経新春杯勝ちに菊花賞2着と、コース適性は高い馬。久々の重賞勝ちで復活ムードなら一発があっていい。

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