【混戦】ケンホファヴァルトは昇級の前走で2着と力量アップ示す。状態良く先手取れそうなメンバー構成で押し切りに期待。ロイカバードは高素質。57.5キロ鍵も仕上がり良好で降級なら好勝負見込める。マローブルーは休み明けも入念に乗り込まれ態勢整い力発揮。レッドルーファスも充実示しており上位の候補。グランドサッシュも気配良く、クリノラホールやロッカフラベイビーなどにも注意が必要。

【復調気配】レッドルーファスが旧に復しつつある。少し記録は古いが、2014年の準オープン・むらさき賞を1分45秒2で好位差しを決めた好素材。脚元が固まり切れず、使っては休養の繰り返し。気が付けば7歳という年齢に達してしまったが、慎重にレースを選んできたぶん、まだまだ体は若い。今季は復帰緒戦の府中Sを1分59秒7・4着に踏ん張り、続くむらさき賞は0秒1差のきわどい3着に入線。上がり3Fは推定11秒1-11秒0-11秒4(33秒5)という好ラップをマーク。フラットコースの新潟なら、1F延長の2000mも数字的にはクリア可能だ。

　当面の目標はケンホファヴァルト。二走前の京橋特別は、後半6Fから11秒台のラップを刻み、1800m通過は1分46秒5。最後の1Fは12秒2を要したものの、1分58秒7という快時計で2着。五稜郭Sもパワーを要する函館の芝で、後半5Fすべてを11秒台で走破。洋芝で1分59秒0という数字もなかなか。単騎逃げを打てると踏んで、函館からの遠征となるが、森厩舎の馬だけにハードローテは手慣れたもの。

　52キロのハンデを生かし、一発逆転があればロッカフラベイビー。秋の新潟開催・魚沼特別では、上がり32秒6を計時したこともあるコース巧者。苦手としていた坂コースの中山戦も三走前に楽勝、前回のむらさき賞も、着順は7着ながら最速の末脚を繰り出しているように、今デキはいい。少頭数のヨーイどん、アタリの柔らかい戸崎なら、持ち前の瞬発力をマックスへと導いてくれるか。

　マローブルーは、小倉記念5着実績のある実力牝馬。ピークの状態にひと息の造りではあるが、昨年の佐渡Sも似たようなローテーションで3着に踏みとどまった。ロイカバードは、57・5キロのトップハンデが微妙。今回はマイル路線から2000mへと路線を切り替える、「お試し」の一戦?クリノラホールは昨年10月の粟島特別を1分45秒6で一気差し。夏の新潟を待っていた。

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　◎ロッカフラベイビーは｢キングカメハメハ×ジャングルポケット｣という組み合わせ。母方の近い世代にサンデーサイレンスとヌレイエフを併せ持ち、父がキングカメハメハという配合なので、トゥザグローリー、トゥザワールド、トーセンビクトリーのきょうだいと配合構成がよく似ている。こちらは母の父がジャングルポケットで、トニービンの血が入るので長くいい脚を使える。

　昨年10月、同じ新潟芝外回りコースで行われた魚沼特別(1000万下･芝1800m)で、上がり3ハロン最速となる32秒6の脚を使ってクビ差2着に食い込んだ。前走のむらさき賞(1600万下･芝1800m)は最後の直線で進路を探すのに苦労したこともあって7着。上がり33秒3はメンバー中最速タイだった。夏の新潟、時計の出やすい開幕週の軽い芝だけに軽量の牝馬は狙い目。10頭立てなので馬群をさばくのに手間取ることもないだろう。

【混戦】混戦の顔ぶれなら、この斤量で決め手がいきそうな8ロッカフラベイビーを主軸に抜擢。3ケンホファヴァルトは今回も単騎逃げが可能で粘り込みに警戒が必要だ。9クリノラホールは現級勝ちの実績を評価して好位からの差し脚発揮に要注意。2マローブルーは詰めひと息でも地力上位で長休明けも問題ないだろう。4ロイカバードは折り合い次第だが仕掛けが決まれば勝機まで。

【小波乱】ロッカフラベイビーはコースが変わりきっちり決める。仕上がりのいいマローブルー。条件が合うシャドウウィザードも圏内。

降級で休み明けという▲ロイカバードがトップハンデ。だが指数としては平凡でそこまでアドバンテージがあるようには見えない。これならば逃げで初週の新潟で良さそうな○ケンホファヴァルトもいい。しかし軽量◎ロッカフラベイビーは魅力で軸抜擢。牝馬で55キロを背負わされているが☆クリノラホールも一発あり。

休養明けになるが出走態勢は整った2マローブルーが中心。距離延長は歓迎でうまく先行できれば勝機はある。次位は4ロイカバードで直線が長いコースで真価を発揮する。▲は8ロッカフラベイビーで決め手勝負なら差はない。

　ようやく暑さにも慣れ、レースのイメージも定着したところでの開催替わり。毎年のことではあるが、一旦、頭をリセットし、発想自体も転換しなければならない。特に今日の新潟メインは、先週までの福島よりも直線が倍以上も長い外回り2000m戦。その直線以上に長いスタートから3コーナーまでの向正面を経て、という点も大きなキーポイントとなる。

　◎はロッカフラベイビーとした。過去の新潟では4・2着という実績だが、ともに1800m戦でのもので、当時よりもパワーアップしているのに加えて、距離の1ハロン延長でもうひとつギアが上がる可能性も十分。流れに左右されやすい脚質だが、直線が659mあれば何とかなるはずで、最後は52キロの軽量も生きると見た。

　相手は、コース向きのクリノラホール、マイペースなら新潟でもと思えるケンホファヴァルト、衰えを見せないレッドルーファスへが本線。以下は、グランドサッシュ、ロイカバード、マローブルーまで押さえる。