今年で早9年目の
レパードS。過去の勝ち馬は
トランセンドや
ホッコータルマエなど、名だたる馬ばかり。格付けはG3ですが、3歳ダート馬のトップクラスが出走してくるため、実質G2くらいのイメージ。ここから将来のG1で勝ち負けする馬が誕生するので、毎年とっても楽しみ。ぜひ皆さんにも注目してもらいたいレースです。
さて、この
レパードSが行なわれる新潟コースは、実は小回りなコース。新潟は全競馬場の中でもっとも直線が長いせいか、大回りなイメージがあります。しかし、直線が長いからこそコーナーの距離が短く、実はコーナーの距離が350mもありません。札幌の3コーナーから4コーナーが約450mですから、新潟は相当な小回りで急カーブということになります。
後方の馬がトップスピードで最後のコーナーを曲がれば、遠心力で大外に振られます。そのため、3コーナーの入り口までにある程度、前目のポジションを取るか、遠心力との攻防で減速するしか手がありません。どのみち最後の直線でトップスピードに乗せきることが難しいコース。基本は、ある程度のハイペースが確定的でも先行タイプを狙うことが好ましいレースです。
近年は、前記を踏まえて、戸崎騎手や田辺騎手などのベテラン騎手が差し、追い込み馬に騎乗した場合には3コーナーまでに位置を上げて行きます。しかし、前半ペースに緩みが生じれば、一昨年の2着馬
ダノンリバティのように位置を上げきることも可能ですが、昨年のように淡々と流れると、向こう正面で位置を上げきれるはずもなく、昨年の3着馬
レガーロのように3、4コーナーで大外をぶん回す形になってしまいます。
昨年は
レガーロが1番ゲートに入った時点で、そういう競馬になることも覚悟の上で、前売りの時点では
グレンツェントと
ケイティブレイブの馬連よりも、
レガーロの複勝のほうが配当が付いたために、同馬を本命にしました。しかし、配当の都合がなければ差し、追い込み馬を本命にするのは、展開に大きく振り回されるために好ましくない行為です(笑)。
よって、今年は新潟ダ1800mは先行タイプからの法則に則って、◎には、
ユニコーンSでも本命にした
タガノカトレアを再び推します。この馬は、新馬戦、500万下を連勝した馬。500万下で2着に降した
ファッショニスタが、その次走で500万下を完勝し、次々走では古馬1000万下で2着に好戦しているように、この500万下はなかなかのハイレベル戦でした。
前々走の
端午Sでは12着に凡退しましたが、これは内枠から出して行って、オーバーペースに巻き込まれたもの。
端午Sで先行して6着の
ローズプリンスダムがその次走で鳳雛Sを制したように、
端午Sは明らかに前が厳しい流れ。そういう観点から前走の
ユニコーンSでも狙ったのですが、
端午S以上に前が厳しい競馬になってしまっての5着。よく頑張ったとは思うのですが、決め手を生かして新馬戦、未勝利戦を勝ち上がってきたこの馬にとっては、しんどい競馬だったでしょう。
ユニコーンSを差して勝利した
サンライズノヴァと、
ユニコーンSで早仕掛けをして3着の
サンライズソアが
ジャパンダートダービーで戦って、逆転現象が起こっているにもかかわらず、この馬は現時点では10番人気。ここまで人気がないと、「もう買うしかない」という感じです。
ユニコーンSで先行して1番人気を裏切った
リエノテソーロも、4連勝で全日本2歳優駿を制し、芝の
NHKマイルCで2着したほどの強い馬です。
○は、国内では負けなし、前走のUAEダービーでも2着の
エピカリス。この馬が強いことは、もはや説明する必要がないほど。普通に走られたら圧勝して当然の馬ですが、UAEダービーの勝ち馬
サンダースノーの次走競走中止を始め、上位馬が軒並み順調さを欠いているので、この馬を狙い下げました。
エピカリス自身も、その後ハ行を発症するなど、かなり消耗度の高いレースだったのは間違いありません。あとは、立て直されてどこまで回復しているかでしょう。
▲は、兵庫CSの勝ち馬で、前走の
ジャパンダートダービーでも3着の
タガノディグオ。急コーナーの新潟では、兵庫CSの時のようにコーナーで動いて行くことが楽ではない点がネックですが、テンが速い馬ではないので外枠はプラスでしょう。