※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
朝日杯へ向けての前哨戦という意味合いもあるが、2歳戦で唯一の短距離GIIということで、短距離志向の強い馬たちにとっては数少ない目標レースでもある。2歳短距離路線の総決算という位置付けで、一連の短距離路線の上位馬が集まるが、しかしながらそこでの序列が必ずしも当てにならない。
たとえば、昨年は
函館2歳Sの勝者
レヴァンテライオンが馬群に沈んで、そこで2着に敗れていた
モンドキャンノが快勝。2014年も、
函館2歳Sの勝者でのちに
セントウルSも勝った好ス
プリンター・
アクティブミノルが6着に沈み、勝ったのは小倉2歳Sを7着に敗れていた
セカンドテーブルだった。
1.追っての味が求められる
近年のこのレースにおける前後半3Fのラップ推移は以下の通り。
2016年:35.7-34.2
2015年:36.5-33.5
2014年:35.4-34.1
2013年:36.7-34.3
2012年:35.6-33.7
2011年:35.3-34.6
2010年:35.1-34.3
最近7年間はいずれも後半のほうが速い「後傾ラップ」になっている。先行スピードだけでなく、追ってのキレ味が重要な点で、他場で行われる短距離戦とは異質な性格を持つ。
2.キャリアはあまり関係ない
前走で重賞・オープン特別を使っていた組が過去10年で勝率10.0%・連対率17.1%であるのに対して、前走が新馬戦だった1戦1勝馬が勝率12.5%・連対率18.8%。ほとんど互角と見ていいだろう。一連の2歳短距離路線とは異質なレースになるので、それまでのキャリアによる優劣比較はそれほど意味を持たない、というデータ。
3.
サンデーサイレンスの血に注目
昨年・一昨年ともに
ダイワメジャー産駒と
キンシャサノキセキ産駒がワンツーを決めている。2014年の2着馬も
キンシャサノキセキ産駒で、1着馬は母父が
サンデーサイレンス。2013年も勝ったのは母
父サンデーサイレンスで、2着が
スペシャルウィーク産駒だった。レース上がりが高速化している近年では、
サンデーサイレンスの血を持っている馬しかほとんど勝ち負けにならなくなっている。
函館2歳Sと小倉2歳Sの勝ち馬にくわえ、短距離のオープン特別の勝者が2頭。ここまでの2歳短距離路線の上位馬の多くが顔を揃えて、
京王杯2歳Sとしては豪華な顔ぶれになった。将来のトップス
プリンターを品定めしたい誘惑に駆られるが、レース傾向に従うならば、短距離路線の序列は脇に置いておいて、「このレースで好走しそうな馬」を探すことに専念すべきだろう。
注目は、
ディープインパクト産駒エントシャイデン。全姉にス
プリント重賞2勝の
ブランボヌールを持つ評判馬である。ここまでは地味なタイムで新潟の新馬戦を勝っただけだが、まだ身体が完成していないため、意識的に仕上げを遅らせているという側面がある。
能力の高さに確信があればこその処置であり、1勝馬でも出走にはほぼ問題のない
京王杯2歳Sから逆算したローテーションでもあろう。キャリア不問のレース傾向からも、実績馬の陰に隠れる形になる今走こそが狙い時だ。
タワーオブロンドンはハイペースになった
ききょうSを追い込んで3馬身半差の圧勝。短距離馬としての資質の高さは衆目の一致するところだが、スローに流れた
クローバー賞を2着に取りこぼしているように、上がりの速い競馬には不安が残る。
カシアスはこのレースと相性のいい
キンシャサノキセキ産駒。
函館2歳S勝ち馬だが、意識的に控えて差す競馬を教え込まれているので、東京替わり・距離延長に対しても準備は怠りない。
タイセイプライドは新馬・
ダリア賞を圧勝続きの2連勝。全姉がアイビスサマーダッシュ2着の
フクノドリームということもあり、わかりやすく早熟スピード馬だろう。キレ味が必要な東京では一枚割引が必要。以下、小倉2歳Sの勝ち馬
アサクサゲンキ、東京向きのキレ味を持つ
トーセンアンバー、前走は道悪に泣いた
キンシャサノキセキ産駒
マイティーワークス。