ジャンダルムはロードラナキラとスターリーステージ相手に余裕十分の勝利。短距離女王ビリーヴの産駒で、上のファリダットやフィドゥーシアと比較しても配合はこちらが上だと評価してきた。重賞ぐらいは勝てる馬だと思っているし、トムフール的な機動力ある脚質で乗り難しいタイプでもないだろう。

　京都芝は良でもタフな馬場になっているので、ダイワメジャー産駒フロンティアを相手一番手に。

【10秒9】ジャンダルムの才能を重視。新馬戦は、前半5Fが1分3秒5というスロー。走破タイムは1分37秒3止まりだったが、上りの推定ラップは11秒3-10秒9-11秒5(3Fは33秒7)、余力残しでひと押ししている。目に見える具体的な数字として、10秒台のラップも計時した。母はご存知ビリーヴ、ことしの父はキトゥンズジョイ。本年のビリーヴの息子は、芝マイル重賞を存分に楽しめそうだ。

　器を試すには、新潟2歳S勝者フロンティアは、格好の取り組み。平坦・スローとはいえ、新潟2歳Sは11秒4-10秒4-11秒2という高速ラップを二番手から難なく寄り切り。半兄のドリームパスポート同様小柄だが、血統的に成長力もあるか。カツジは、北九州記念を勝った快速メリッサの息子。タフな重馬場で上り2Fめに11秒台を踏襲、ガッツあふれるディープ産駒のマイラーだ。

　ケイアイノーテックは、6月・阪神マイルを上り33秒5で勝ち上がった一番星。数字ほどはインパクトを感じなかったけれど、ひと夏を越え想像以上に急成長があるかもしれない。メガリージョンは、1800m・マイルを好時計で2・1着。そのキャリアが武器になる。

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【実力伯仲】8カツジの前走は馬場の悪さを感じさせないほど、堂々たる正攻法の競馬で強さをアピールした。道悪が得意というよりも、能力の違いを印象付けるもので、馬場が乾いた今回、どんな競馬をしてくれるか楽しみ。2フロンティアは前走、展開に恵まれた点も大きいが、2着馬が先週のファンタジーS2着。新潟2歳Sは展開の一言で片づけてはいけないレースなのかも。5ケイアイノーテックの前走も好位の内から一瞬にして抜け出す強い競馬。今回も手頃な頭数なだけに、同じことが出来そうな気がする。

　◎カツジは｢ディープインパクト×ホワイトマズル｣という組み合わせ。母メリッサは現役時代に北九州記念(G3)を勝ったスプリンターだった。｢ディープ×ホワイトマズル｣はスマートレイアー(京都大賞典など重賞4勝)と同じで、アルザオ≒ダンシングブレーヴ3×3が配合上の鍵となっている。｢父ディープインパクト、2代母の父トニービン｣という構成もハープスター(桜花賞)、アドミラブル(青葉賞)をはじめ成功例が多く、ニックスといえる。配合的に高く評価できる。

　京都芝1600mはディープインパクト産駒の得意コース。2歳戦に限ると勝率22.0%、連対率38.3%、複勝率51.8%と圧倒的な数字を記録している。前走の新馬戦は道悪をものともせず好位から抜け出した。脚長の体形から道悪はどうかと思われたのだが杞憂に終わった。乾いた馬場のほうが合っており、今回は本来の能力を発揮できるだろう。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　朝日杯FSの前哨戦としての位置づけを明確にするために、1か月施行時期が繰り下げられて、今年で4年目。かつて10月に行われていた頃は、レーヴディソールやキャプテントゥーレなど、翌年のクラシックの主役クラスが勝ち上がった歴史があるが、2歳重賞が増えたこともあって、近年になってレースの性質は変化しつつある。

1.前走の格は関係ない

　前走で重賞・オープン特別を使っていた馬が3勝2着6回で連対率16.7%であるのに対して、前走で新馬・未勝利を勝ったばかりの馬が7勝2着4回で連対率19%(過去10年間)。3連勝中のシュウジを新馬勝ち直後だったエアスピネルが差し切った一昨年が示すとおり、素質があればキャリアの少なさは不問にしていい。

2.折り合って差す競馬ができるか

　過去歴を見ると逃げ・先行馬の活躍が目立つが、それは少頭数になることがほとんどだから。過去10年間で、前走逃げていた馬は［0-1-2-13］と不振である。それまでに「差す競馬」をマスターしているかどうかは2歳重賞の要チェックポイントで、折り合いに自信がある馬だからこそ余裕を持って位置取りを選択できるのだ、という理屈でもある。

3.秋競馬に使われている馬が中心

　レースの施行時期が移動してからの3年間で、夏のローカル以来の臨戦で連対したのは、一昨年断然の1番人気で2着だったシュウジのみ。秋の中央場所はレースレベルが高くなっているので、ローカルから休み明けで挑む馬は低くないハードルを超える必要がある。

　特別登録馬10頭のうち、6頭までが前走で逃げ・先行のレースをしていた。折り合いに不安を抱えるタイプが少なくない組み合わせなので、「きちんと差せる」という観点から、ディープインパクト産駒カツジを中心に採り上げたい。

　直線で前が開くのを待ってノーステッキで抜け出してきたデビュー戦は、着差以上にインパクト充分の勝利だった。新馬を勝って中2週でデイリー杯というのはデビュー前の青写真通りで、思惑通り攻め馬の走りも軽快さを増している。追っての味を考えると外回りに替わるのも歓迎で、コース形態・展開など、今回はさまざまな面で競馬がしやすくなりそうだ。

　ジャンダルムは名スプリンター・ビリーヴの息子。レースセンス抜群で、持ち時計を短縮できれば勝ち負けになるだろう。フロンティアは新潟2歳Sの勝ち馬だが、テンションが上がりやすいタイプだけに、休み明けの一戦で落ち着きがカギになる。

　以下、5か月ぶりと間隔が開いたが好メンバーの新馬戦を完勝したケイアイノーテック、自分のリズムで運べればしぶといロードイヒラニ、追って味があるタイプで距離延長歓迎のヒシコスマー、自己条件とのダブル登録ながらキレ味鋭く重賞でも侮れないオーデットエール。

【実績信頼】新潟2歳Sを快勝した02フロンティアを、素直に信頼すべきレース。この中間は熱心に乗り込まれており、稽古で見せる動きも上々といえる。この血統らしい先行力と安定感も、この馬の大きな魅力。相手は、05ケイアイノーテックと04メガリージョンの2頭が上位評価組だ。大きな紛れはないとみて、◎-○▲の馬連・馬単を厚めに狙いたい。

【小波乱】メガリージョンは素質十分。学習能力が高いフロンティア。ロードイヒラニは先行力がある。

平均値では断トツトップ。しかも同距離コースで一応84を持っている◎メガリージョン軸。なんとかいけるというより、これで1番人気でなければ逆に良い。相手に前走95○フロンティア。初戦77▲ケイアイノーテックを抜擢する。一発にも☆カツジでいく。

新潟2歳Sの覇者2フロンティアが有力。スピード能力が高く先行策から抜け出しは可能だ。次位は3ジャンダルムで能力は高く決め脚は鋭い。▲は8カツジで潜在能力は非凡で能力は互角。