※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
春は
チューリップ、秋はローズ。GIに向けてスター牝馬たちが競馬場に帰ってきます。春秋ともに、競馬ファンがシーズンの本格化を実感するレースです。
でありながら一方で、
ローズSは堅くは収まりにくいレースでもあります。過去10年で6番人気以下の人気薄が2勝していて、2着も6回。牡馬に比べて浮き沈みが激しいのが牝馬の特徴であり、春の実績を鵜呑みにできない難しさがあります。
1.
オークス実績馬が強い
本番を見据えての前哨戦ということもあり、スローに流れての瞬発力勝負になるのが通例です。距離とコースは
桜花賞に近いので錯覚しがちですが、レース質としては
オークスに類似しています。ここのギャップがこのレースのツボです。過去10年の当レースの勝ち馬のうち、
オークスからの直行馬が8頭を占めますが、そのうちの7頭は
オークスで4着以内に入っていました。
2.GI実績は過信すべからず
すでにGIタイトルを持っていた馬のこのレースにおける成績は[4-1-0-10](過去10年)。これを良いと見るか、悪いと見るか。これらすべてが人気していたことを考えると、三分の二が馬券圏外に沈んでいる事実を重く見るべきでしょう。あっけないほど簡単に実績馬が圏外に沈むレースです。
3.底力より瞬発力
重馬場になった3回を除く過去7回のうち、6頭の勝ち馬は上がり3F33秒台をマークしています(残りの1頭も34.2秒)。昨年も重馬場ながら勝った
シンハライトの上がり3Fは33.7秒。キレ味勝負になって底力が問われにくいことが、春の実績馬が苦戦するひとつの原因と考えられます。
アドマイヤミヤビの春の二冠はいずれも2番人気に支持されながら、12着、3着と期待を裏切る結果に終わりました。
桜花賞は馬場、
オークスは外枠とそれぞれ言い訳がありますが、それよりも主戦の
ルメール騎手が乗れなかった影響が小さくなかったと見ます。ここまで6戦中4戦で33秒台の上がりをマークしていて、
オークスで上がり33秒台をマークしたのは
ディアドラとこの馬だけ。良馬場で
ルメール騎手なら全幅の信頼を置けます。
リスグラシューは
オークスで初めて馬券圏内を外して5着に敗れましたが、直線で狭い場所に入って追い出しが遅れてのもの。地力の高さはそれまでの過程から明白ですし、阪神芝1800mは2歳コースレコードで圧勝した舞台でもあります。
モズカッチャンは
フローラSを勝って
オークス2着。上がりはそれぞれ33.9秒と34.1秒で、瞬発力勝負には自信がありますし、芝1800mも2勝を挙げている得意距離。
ファンディーナは
皐月賞で1番人気に支持されたほどの逸材。
皐月賞では7着敗退も、厳しいローテーションを考えれば敗れてなお強しと言うレースでした。ただし、今回は大型馬の久々で、仕上げ過程で順調さを欠いた点がどう出るか。
レーヌミノルは強い
桜花賞馬ですが、小倉2歳Sの圧勝が示すとおり能力のベクトルはス
プリントに向いています。例年のレース傾向からは高く評価できません。
カワキタエンカは
桜花賞7着ですが、厳しいペースで逃げたことを思えば悪い結果ではありません。8月に一度使われたことは春の実績馬にはない強みですし、単騎で行けそうな組み合わせで
横山典弘騎手騎乗も魅力。
ブラックスビーチは春はまだ完成途上という状態で
スイートピーSを快勝。最後にしぶとく伸びてくる根性が魅力で、夏を越しての成長が期待できる一頭です。