【実績信頼】モズアスコットは、安田記念を連闘策でゴール前強襲したフランケルの息子。7ハロン戦をベースに決め手を磨き、GIタイトル奪取に成功したが、まだ年齢は4歳。春の安田記念が到達点ではない。秋のGI・マイルCSを視野に置き、栗東トレセンで時計を出し始めたのは10月に入ってから。ただ、主戦のルメールが手綱を握り、18日の坂路では52秒1をマーク。最終追い切りは51秒7-37秒5-12秒0と反応はビビット。元来気のいいタイプではあるが、休養前と同じレベルの切れを調教でも示せている。58キロは前走のGIで経験済み、この組み合わせなら連の軸は外さないか。

　もし逆転があるなら、斤量差を突いてロードクエストの強襲。平成16年の京成杯AH以来勝ち星から遠ざかっているが、関屋記念、京成杯AHは小差。7Fのキャリアは比較的浅く、一瞬の脚を活かせるベスト距離という可能性も残っている。何よりも、デムーロがメラメラ。菊花賞2着の残念をまずはスワンSで晴らしておきたい?

　デアレガーロは、京都牝馬Sを最速の上りで2着強襲歴のある切れ者。ここ数戦・6Fの流れや洋芝に苦戦しているが、軽い高速決着の7Fに新味を残している。ヒルノデイバローは昨年のスワンS2着馬、直線勝負に徹すれば今年も大駈けがあっていい。身体の張りが一息の状態が続いているが、桜花賞馬レーヌミノルも、ベストディスタンスは直線平坦の7F。ベステンダンクは、二番手で2着と結果を出したポートアイランドSは収穫。

　かつてはよく「スワンSはスプリント色の強いレース」という原稿を書いたものだが、最近は傾向が変わってきている。前走1200m組と1600m組を比較しても、ここ10年では後者の成績のほうが良い。

　また、同じ前走GI組ということで前走スプリンターズS組と安田記念組を、それぞれのレースで1-5着してきた馬に限定して比較しても、前者が[1-1-2-13]なのに対し後者は[1-2-1-1]で、休み明けのハンデがあってなお安田記念好走組のほうが安定している。スプリンターズS1-5着馬はスワンSで1-5番人気に支持された馬に限定しても[1-0-2-8]。絶対嫌うべきというほどではないが、少なくともおいしくはない。

　今回は◎モズアスコットを素直に信用する一方で、1400m以上に好走もあるがこのところ1200mに使われてきたデアレガーロや他の1200mタイプを敢えて軽視するという方向性でいきたい。デアレガーロに3着される可能性を考え、かつ◎も差し遅れはありうるので賭式は馬連で。

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【相手探し】春はGI勝利と言う最高の形で締めくくった10モズアスコット。連闘でGI制覇だけでなく、条件戦時に見せた快進撃も並大抵の馬ではないことを感じさせるのに十分。今回は他の有力馬が明らかに敵前逃亡。勝ってくださいと言わんばかりのメンバー構成なだけに、無理に逆らう必要は微塵もないだろう。ここは相手探し。8ロードクエストは地道に2歳時の輝きへと近づいてきたが、ここに来てやや頭打ち。2戦2連対のデムーロ騎手へのスイッチが何かしらの起爆剤になる予感はする。

このレースは荒れやすく難解です。枠順の内外の不利がないうえに、このレースは逃げ、先行有利にはなるものの、外回りコースなので、差し馬が決して不利とも言い難いです。注目馬を挙げましたが、夏を越して、これから馬の調子も上がりやすい時期になりますし、夏場凡走した馬でも復調してくることがあります。なので、追い切りの走りを見極め、状態や調子のいい馬から買うのがベストかと思います。

モズアスコットで断然の一戦。言わずと知れた春の安田記念の覇者。素晴らしい切れ味が売りだが、先団で構えたこともある。思った以上に自在性があり、1400mも問題なし。久々も苦にせず初戦から走れる態勢だ。ヒルノデイバローは昨年のこのレース２着。オープン入りして白星がないが、人気が落ちた時に2着に食い込んで痛打を浴びせるタイプ。無視できない。ロードクエストは前走、追いにくいシーンがあった。十分見直せる。

「前走の馬体重が490kg未満、かつ父がディープインパクト以外の種牡馬だった馬」は2015年以降[0-0-0-27]。2014年以前を含め、馬格のある馬やディープインパクト産駒が強いレースです。また「“東京か京都、かつGIかGIIのレース”において7着以内となった経験のない馬」は2015年以降[0-0-0-26]。格が高くないレースはもちろん、中山や阪神のレースを主戦場としてきた馬も強調できません。注目はヒルノデイバロー。昨年の2着馬ですし、前走は着順以上に高く評価できる内容だったと思います。

◎レーヌミノルは桜花賞馬だが2歳時の小倉2歳Sを6馬身差で圧勝したように、スプリント能力は高く、今年のオーシャンSも6着とはいえ0秒1差の好内容だった。ダイワメジャー産駒の京都芝1400ｍ成績も連対率20％を超える数字が残っており、コース適性も高い。安田記念勝ち馬○モズアスコットは1400ｍでも2勝、2着2回と安定。同じフランケル産駒のミスエルテもこの舞台で重賞のファンタジーS、シグナライズも秋明菊賞を勝っており、血統的に相性も良い。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　マイルCSの前哨戦であると同時に、スプリンターズSからの間隔も中3週と適当なので、1200路線を主戦場にする馬たちのための秋の目標レースという側面も持つ。マイラーかスプリンターか。休み明けの馬か、使われている馬か。

　各馬の適性も思惑もさまざまなので、なかなかすんなりとは決着しないレースになっている。過去10年で馬連配当が5000円を超えたことが6回。グレード別定GIIでありながら荒れやすい重賞である。

1.GI好走馬の登竜門

　最近6年間の勝ち馬は、サングレーザー、サトノアラジン、アルビアーノ、ミッキーアイル、コパノリチャード、グランプリボス。それぞれ、以降の短距離からマイルのGIで馬券圏内に好走している。GIでも好走できるような底力の裏付けがないと、ここを勝ち切ることは難しい。

2.格の違いがものを言う

　過去10年の勝ち馬のうち9頭には、それ以前に重賞を勝った実績があった。そのうちGIウィナーが2頭、GIIウィナーが4頭。唯一の例外である昨年のサングレーザーにも、2歳時にデイリー杯2歳Sで3着した実績があった。実績馬が別定斤量をはねのけて好走する傾向が強い。

3.中距離からの転戦馬に注目

　昨年の勝ち馬サングレーザーは2歳時にはクラシック出走を目指してホープフルSにも出走していた。一昨年のサトノアラジンも同様で、東京スポーツ杯2歳S、ラジオNIKKEI杯2歳Sでは1番人気に支持された。2015年のアルビアーノは芝1800mのフラワーC勝ち馬で、2013年のコパノリチャードは皐月賞で5番人気と穴人気した。ずっと短距離ばかり使われている馬よりも、若い頃には中距離の大舞台を使われていた馬のほうが優位に立っている。


　ロードクエストは新潟2歳Sを圧勝、ホープフルSでも1番人気に支持された(2着)。古馬になってからはスランプに陥っていたが、近走はパラダイスSを2着、前走の京成杯オータムハンデでも0.2秒差の4着。以前のような追い込み一辺倒ではなく、スタートを決めて好位から競馬ができているように、前向きさが出てきたことは注目される。この中間は栗東に入厩、2歳時以来となるミルコ・デムーロ騎手とのコンビ復活もあって、結果を出したい一戦だろう。

　モズアスコットは安田記念の勝ち馬で、マイルチャンピオンシップに向けての復帰戦となる。安田記念以前の3走が2着続きだったように、ペースが緩むと勝ち味の遅さが気にかかる。デアレガーロは北海道では1200路線に挑んで結果が出なかったが、京都牝馬Sで2着している1400mに替わるのはプラス材料だ。気性の勝ったタイプで、久々は苦にしない。

　レーヌミノルは小倉2歳Sを圧勝、京王杯2歳Sでも2着したように、短距離でスピードを全面に押し出す競馬で強さを発揮する。高松宮記念では7着に敗退したものの着差は0.3秒。ここは頭数が落ち着きそうなこともあり、スピード能力にあらためて注目したい。

　以下、関東馬ながら京都は2勝と得意とするキングハート、久々の短距離戦出走で新味を出したいグァンチャーレ、昨年の2着馬ヒルノデイバロー。

【立て直す】立て直された効果が感じられる、04デアレガーロを本命に推す。相手はかなり骨っぽいが、距離延長のここでも通用する地力があるはずで、稽古での動きも良好。スタートに不安があるだけに、この乗り替わりにも好感が持てる。相手は、10モズアスコットと05グァンチャーレの2頭を上位に評価。チョイ荒れを狙って、◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負。

【小波乱】ロードクエストは流れに乗り決め脚を発揮。地力十分のモズアスコット。ベステンダンクは先行力がある。

重賞でこれほど差のつくことも珍しいほど◎モズアスコットの1頭抜け状態。これならば1着付けにしてもいいくらいの差がある。休み明け割引しても軸相当の相手探し。3歳もいないのでかなり平均値重視。相手○レーヌミノルと▲ロードクエスト、同レベルで☆グァンチャーレ。オッズを考えると△は多く打てないが逆に絞りも難しいという困った一戦。

安田記念の優勝馬10モズアスコットが主力。長くいい脚が使えるタイプで好走は必至。次位は4デアレガーロで距離延長は歓迎でチャンスは十分。▲は8ロードクエストで上り調子で期待できる。