※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
ダート中距離の大レースは、春の帝王賞、秋のJBCクラシック、
チャンピオンズC、東京大賞典の4戦。このうち、中央で行われるのは例年ならば
チャンピオンズCだけで、ダート中距離のトップクラスは、前哨戦も含めて中央のレースに出走する機会が少ない。
地方交流のダート重賞は、中央からの遠征馬4、5頭による争いになることがほとんどで、コース形態や路盤の質以上に、レースの激しさ自体が中央で行われるレースとは大きく異なる。過去のJBCクラシックは連覇する馬が多く、本命サイドのレースというイメージを持つ人も多いかもしれないが、中央のレースとして行われる今回に関しては、そのイメージを修正する必要があると思う。
1.中央のダート重賞は展開が厳しい
中央のGIである
チャンピオンズCが現在の施行条件になった2014年以降、1番人気の勝利はまだない。昨年は8番人気の
ゴールドドリームが追い込んで1着、一昨年は6番人気の
サウンドトゥルー、2015年は12番人気の
サンビスタと、いずれも人気薄の差し・追い込み馬が勝利している。直線に坂がない京都コースでもこの傾向が当てはまるのか不明な面はあるが、先行型が楽にレースを進められる地方交流重賞の序列をそのまま受け入れるのは、あまり得策とは言えない。
2.芝の中距離血統が優位
京都のダート中距離はキレ味が要求される傾向があって、芝の中距離でも好成績を収めている血統の活躍が目立つが、ダート1900mではさらにその傾向が顕著になる。一昨年以降の集計で勝ち数トップの種牡馬は
キングカメハメハで、以下
ゼンノロブロイ、
ハーツクライが続く。
3.巨漢馬が強い
このコースでは馬体重が重いほど成績が良くなる傾向がある。同じく一昨年以降の集計では、馬体重480-499kgが勝率7.7%、500-519kgが8.9%、520-539kgが11.4%。同じコースで行われる
平安Sでも巨漢馬の活躍が顕著で、距離が1900mに延長された2013年以降の6回で、馬体重520-539kgの馬が4勝を挙げている。
センチュリオンは相手なりに走れるタイプで、昨年頭のオープン再昇級以降の10戦で、3着以内を外したのは高速ダートで前残りに泣いた昨夏の
BSN賞だけ。今季は好位からの競馬が板について、より安定感を増している。馬体重530kg前後の巨漢馬ゆえ、本質的に小回りは不向きで、かつ叩き良化型でもあり、前走の白山大賞典2着は上々の結果と考えていい。バテずに長く脚を使う馬だけに、コース形態がプラスに働く可能性は高い。昨年のラジオ日本賞で3着に負かした
サンライズソアを物差しにすれば、ここで勝ち負けになっても不思議はない。
マーチSで勝利に導いた
幸英明騎手との再コンビも魅力だ。
サンライズソアは同一コースで行われた
平安Sの勝ち馬で、ダート1900mでは2戦2勝。前走の
シリウスSではトップハンデを背負って早め先頭から3着という好内容で、4歳秋を迎えての充実を感じさせた。オープン特別を負けた次走に重賞を連対したことがこれまで3回あるように、相手が強くなったほうが持ち味が活きる馬だ。
ケイティブレイブは中央での勝利は3歳500万下が最後で、昨年も
チャンピオンズCを4着、
平安Sを5着と勝ち切れない。ただし、その
平安Sはハイペースで先行馬が全滅する流れを早め先頭に立つ好内容だった。さらに
パワーアップして完成の域を迎えつつあるいまならば、大崩れは考えにくい。
ノンコノユメはかしわ記念、南部杯で4着と人気を裏切っているが、もともと中距離を主戦場にしていた馬で、マイル戦では展開の助けが必要になる。追走がスムーズになることを思えば、距離延長になる今回は巻き返しを期待していい。
アポロケンタッキーは前哨戦の日本テレビ盃は2着に終わったが、大型馬だけに叩かれての上積みは大きそうで、
ミルコ・デムーロ騎手への手変わりも魅力的だ。
オメガパフュームは
シリウスSの勝者だが展開とハンデ差に助けられた面は否定できない。ここも
チャレンジャーという立場で食い込みを狙う。
テイエムジンソクは
フェブラリーS以来不振に陥っているが、過去に5勝と抜群のコース適性を誇る京都に戻って本来のスピードを見直したい。