※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
GIとしては新設レースだが、この時期の古馬中距離の重要レースとして、競馬ファンにはおなじみの存在だ。毎年豪華メンバーが集結して、春競馬本番を思わせる賑わいを見せる。しかしながら、なかなかすんなりとは収まらないレースでもある。
キズナと
エピファネイアの対決で注目された2014年は2着に
トウカイパラダイスが食い込んだし、2015年は天皇賞馬
スピルバーグ、
皐月賞馬
ロゴタイプが馬券圏外に沈み、一昨年も1番人気の
ラブリーデイが4着に敗退。GI昇格初年度の昨年も、2着には7番人気の
ステファノスが食い込んで、GIになっても波乱含みの傾向は相変わらずだった。
1.小回り実績を重視
芝中距離の重要レースは直線が長いコースで行われることが多く、
大阪杯は小回りのビッグレースとして例外的な存在だ。昨年の勝ち馬
キタサンブラックは、それまでに中山で重賞を2勝していた小回り巧者だったし、一昨年の勝ち馬
アンビシャスは福島の
ラジオNIKKEI賞の勝ち馬。2014年2着で波乱の主役になった
トウカイパラダイスには函館の
巴賞勝ちの実績があった。この年1番人気の
エピファネイアは、小回り適性の差で3着に敗れたという印象だった。
2.GI実績は過信禁物
昨年は前年のダービー馬
マカヒキが4着に敗退、一昨年も前年に古馬GI2勝の
ラブリーデイが4着。2015年も前年
天皇賞(秋)を勝って
ジャパンカップ3着の
スピルバーグが4着に敗れた。実績馬も同斤量で出走できる定量戦になったことで、この傾向に変化が生じるのか、あるいは阪神芝2000mならではの傾向ということでこのまま継続するのかは不明だが、過去のGI実績馬の扱いには慎重になりたい。
3.機動力の差で
ハーツクライ産駒苦戦
阪神内回りでは3-4コーナーの中間地点からレースが動き出すことが多く、器用に加速していける機動力が要求される。勝率ベースでこのコースの3強種牡馬は(過去3年)、
ディープインパクト(15.4%)、
キングカメハメハ(13.5%)、
ステイゴールド(13.2%)で、器用な脚に欠けることの多い
ハーツクライ産駒は一歩劣る(8.9%)、という傾向。
4歳世代の上昇株
ミッキースワローに注目したい。デビューが遅いこともあって3歳時は無冠に終わったが、
セントライト記念では
皐月賞馬
アルアインを差して0.3秒差で降している。前走の
AJCCは先行すると思われた
ゴールドアクターが動けず、途中から自ら追い上げていく苦しい形。2着を確保したのは地力強化の証と考える。中山・福島で3勝を挙げているように、直線が短いコースでこそキレ味が活きる馬。GIではここがベストの舞台だろう。
スワーヴリチャードは少頭数の前走こそ早め進出で危なげなかったが、小回りコースではまだ信頼しきれない部分が残る。
ペルシアンナイトは距離延長が課題になるが、早めに動いた
皐月賞で2着した実績がある。叩き良化型でもあり、巻き返しに要注意。
サトノダイヤモンドは、
金鯱賞は終い勝負に徹する形で3着に敗れたが、久々の一戦を無事にクリアーできたことに意味がある。大型馬で叩き良化の傾向があり、超一流馬の復権なるか注目される。以下、外回りながら阪神では2勝と、
パワーを要する当コースと相性がいい
アルアイン、小回りコースで重賞を3勝、
中山記念を勝って勢いに乗る
ウインブライト、
皐月賞3着馬で当コースでは準オープン勝ちの実績もある
ダンビュライト。