【上位拮抗】ロシュフォールは重賞初挑戦の前走3着で内容も上々。初福島も地力強化顕著で力強さも前走以上でV期待。クレッシェンドラヴは精神面の成長と共に頭角現す。荒れた馬場への対応力も魅了で勝機もある。ブラックスピネルは好調キープでマイペースなら。ミッキースワローは馬場状態鍵も地力は上位。タニノフランケルも力量見劣らず、ソールインパクトやクリノヤマトノオーなども侮れない。

【腹をくくって】ロシュフォールがゴール板を先頭ゴール。昨夏の新潟1800mを上り32秒6、1分46秒6というタイムで勝ち上がったときに、近い将来の重賞挑戦の予感はあった。ただ、脚元や体調などはかりつつ漸次ステップアップ。tvk賞はラスト4F・11秒8-11秒4-11秒2-11秒2(3Fは33秒7)レースラップを、32秒8という超速ラップで突き抜け、次走のアメジストSはラスト4F・11秒8-11秒2-11秒1-11秒6(3Fは33秒9)というラップを33秒2で一閃。

　新潟大賞典は、重賞を意識し、少しピーキーな仕上げになってしまったか。発馬でダッシュがつかず、追い出しにひと手間かかってしまい、もったいない3着だった。ただ、重賞タイトルは目前。小回り・右回りの福島にかわるが、ハナを主張したい逃げ馬が数頭揃い乱ペース模様。たとえ緩ペースになったとしても、後々のためにも、ここは腹をくくって直強襲に徹しきったほうが、かえって結果もついてくる。

　対抗はミッキースワロー。中山の2200m・セントライト記念優勝やAJCC2着など、長目の距離を中心に末脚勝負というレースを重ねてきたが、小回りの福島2000mにも勝ち鞍があり、二走前の新潟大賞典は57.5キロの斤量を背負い、馬群を割り上り32秒9で2着急追。エプソムCは、パドックまでは、この馬なりに落ち着いていたし、デキもかなりよかった。しかし、メインレースを前に急な土砂降り。本馬場に入ると、明らかに嫌がるそぶりを見せ、道中進んでいこうとしない。どこかしらそういう脆さが抜けきっていないけれど、調子落ちはなし。大胆に、差し勝負に徹すれば、巻き返し濃厚。

　割って入ればクレッシェンドラヴ。良くも悪くもステイゴールドのアレコレを受け継ぎ、本格化までに幾度か踊場もあったが、4走前の中山・霞ヶ浦特別を境にレース運びがガラリ一変。福島民報杯は4角マクりで1分58秒7、負けて強しの2着だった。ステイの仔には雨は嬉しい。GIIIで1キロ増の55キロも、力量を見込まれているからこそと、楽天的に受け取りたい。ストロングタイタンは、6月から7月期に、中京2000m、阪神2000mでレコードを叩き出した夏馬。体重の変化は激しいけれど、艶と張りさえあれば動く。ウインテンダネスは当コースは2戦2勝、栗毛の馬体が目に見えて輝いてきた。54キロなら、ソールインパクトにも、なにかしらのご褒美があるかもしれない。

　荒れる、という前提条件で考えたいレースだ。過去10年を見ても前走オープン特別組が前走重賞組を勝率･複勝率で上回っているし、そこから人気薄激走馬も多く出ている。2ケタ人気で馬券に絡んだ馬が過去10年で6頭おり、「ノーヒントに近い前走オープン特別組」の人気薄馬を目をつぶって狙ってみる価値はある。

　今回の該当馬のうち、クレッシェンドラヴは上位人気なのでヒモに回す。また該当馬全部にシルシを回すと重賞組の無印が増えすぎるので、近走成績からゴールドサーベラスは外した。

　悩んだのが◎エンジニアと▲ベルキャニオンでどちらを軸に取るか。今回は展開と、どうせなら極端な枠のほうが上手く運べたときに好走に繋がるということで前者にした。メンバーを見るとさすがにスローはないはず。3着でも十分な人気なので、うまくさばいてきてほしい。

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【波乱含み】混戦だが、脚質的に展開が向きそうな15クレッシェンドラヴを主軸に指名。8タニノフランケルは好位付けの形が取れそうで粘り込みが可能とみる。13ウインテンダネスは休み明けの前走上々で立ち回り次第で上位がありそう。3ロシュフォールはコース替わりがカギだが決め手を発揮できれば善戦以上が可能だろう。4ソールインパクトはひと押しに欠けるが流れ込みに少々警戒。先行力がある9ロードヴァンドールが連下の穴。

※6/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　福島芝2000メートルでおこなわれるハンデ戦で毎度大荒れのイメージのあるレースです。小回りコースで内枠有利。そして、位置が取れる、もしくは機動力のある子を中心に馬券検討をするのをお勧めします。

　データから、斤量が、57-58キロの力のある馬が好成績で軽ハンデ馬の連帯はゼロ。重賞で勝ち星がある実績馬から狙うべし。

　本命視しているのは、ウインテンダネスです。昨年の目黒記念の勝ち馬で福島コースは2戦2勝と相性が良い。今回は先行馬が多数いて、先行有利なコースとあってペースが流れるとおもいますから、展開も向くでしょう。

※6/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ウインテンダネスを見直す。前走の目黒記念は勝負どころでスペースがなく、力を出し切れなかった。だいぶ昔の話ではあるが福島で白星をマークしたこともある。コースへの不安はない。

　ミッキースワローも見直せる1頭。前走は超スローで出番なし。行きたいタイプが多いここは流れが向く。

　ロシュフォールも安定している。右回りが鍵だが大事に使われている点に好感。ストロングタイタンは休み明けこそのタイプ。

※6/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　2000m前後のレースをあまり使ってこなかった馬、中山・阪神やローカル場のレースを主戦場としてきた馬は過信禁物。「“東京・京都、かつ1900-2100m、かつ2勝クラス以上のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2015年以降[1-0-0-26]と苦戦しています。

　また「前走の4コーナー通過順が2番手以内だった馬」は2015年以降[0-0-0-10]、「馬齢が7歳以上だった馬」は2015年以降[1-1-0-17]。これらの条件をクリアしているロシュフォール、ウインテンダネス、ストロングタイタン、エンジニアあたりが有力と見るべきでしょう。

　ただし「枠番が1-3枠だった馬」は2015年以降[0-1-0-17]、「枠番が7-8枠だった馬」は2015年以降[0-1-1-14]。枠順にも注目した方が良さそうです。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　サマー2000シリーズの開幕を飾るハンデ戦のGIII。高頻度で10番人気以下の人気薄が馬券に絡んできており、非常に難解な一戦だ。持続力を要する福島2000mという舞台で行われ、王道とは異なる適性が求められやすいのも波乱の一つの要因か。

1.ハンデの重い馬が中心も

　過去10年の成績を負担重量別に見てみると、斤量57kg以上だった馬が5勝を挙げ複勝率29.7%と最も好成績。しかし、荒れるハンデ戦。斤量55kg以下かつ10番人気以下だった馬が8頭馬券に絡んでいることにも注意しておきたい。

2.前走先行していた馬は不振

　このレースは中央場所など広いコースで差し届かなかった馬が巻き返してくるシーンが多い。それもあり過去10年で前走4角2番手以内だった馬は2頭しか馬券に絡んでおらず、いずれも3着止まり。前走逃げ・番手だった馬は割り引いた方が良さそうだ。

3.時計の出方で過去実績の信頼性が変わる

　過去10年で1分58秒台の決着となったのは5年。そこで馬券になった15頭中、勝ち馬5頭を含む9頭には過去に重賞を勝った経験があった。しかし2分以上の勝ち時計を要していた他の5年で馬券になった15頭においては、過去に重賞勝ちがあったのは5頭のみで勝ち馬は1頭しか出ていない。パンパンの良馬場でなければ実績はあまり役に立たなくなる。

　クリノヤマトノオーは初めての古馬重賞挑戦となった前走の新潟大賞典を6着。これまで上がりの掛かるレースでの好走が多かったことからも、レース上がり33.7では差し届かなかったのもやむを得なかったと言える。初の福島コースという未知の部分はあるが、前走より適性のありそうな今回の舞台で前進を期待したい。

　ロードヴァンドールは前走の天皇賞・春で大敗を喫したが、距離が長かった。本来は好位でも競馬できる馬だし、適距離に戻るここで巻き返しを期待できる。ロシュフォールは前走の新潟大賞典を3着。勢いはここで一番だろう。今回は小回りコースへの対応がカギとなる。

　ゴールドサーベラスは昨年春以降パッとしないが脚質的に時計の掛かりそうな今回のレースはぴったりで、噛み合えば一発があっても驚けない。

　以下、前走同条件の福島民報杯を2着したクレッシェンドラヴ、新潟大賞典2着のミッキースワロー、同条件2戦2勝のウインテンダネス。

【小波乱】ストロングタイタンは充電完了。自在性がありコースも合う。クリノヤマトノオーは力をつけている。アウトライアーズは緩急の利いたレースで前進する。

昨年は大荒れ。良馬場ながら明らかに重そうな馬場で、重巧者メドウラークの一発があったレースである。今年も週中の雨での重巧者は押さえておいた方がいいだろう。前走値重視の教訓から◎ロシュフォール軸。ここからいかに穴馬を捕まえられるかのジャッジをしていく。このレースはそういうレースだとの割り切りでいく。

大幅にパワーアップしてきた15クレッシェンドラヴを推す。福島は実績があり道悪は得意。自在な脚もあるので差し切りは十分。次位は3ロシュフォールで前走の好走から能力は上位。小回り克服がカギ。▲は16クリノヤマトノオーで他力本願だが能力的にソン色はない。

　過去10年で単勝二桁人気馬が3勝、2着1回、3着には4頭も名前を連ねる、いかにも福島コースでもハンデ戦らしい結果。加えて、今年は馬場の渋化が免れないのなら、多くの馬にチャンスが出てくる。

　◎にはクリノヤマトノオーを狙ってみた。オープン昇格後のここ3走が、あと一歩の競馬を続けているが、2走前と3走前は落鉄、前走もスムーズさを欠く左回りと、それぞれ敗因はハッキリしている。4走前のサンタクロースSは重賞レベルの勝ちっぷりだったものであり、本格化しているのは疑いのないところ。ここは改めて注目してみたい。

　相手は、ロシュフォールが大本線だが、エンジニア、タニノフランケルにも食い込みの可能性は十分ある。以下は、クレッシェンドラヴ、ウインテンダネス、カフェブリッツまで。57キロ以上のハンデの馬は軽視したい。