※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
春の天皇賞への最重要
ステップレースという位置づけにある伝統の一戦。しかし、古馬長距離路線自体が衰退傾向にあることにくわえて、一昨年から
大阪杯がGIに格上げされた影響もあり、出走メンバーのレベルは低下基調にある。ただし、昨年の勝ち馬
レインボーラインが本番も連勝したように、前哨戦としての重要度は不動だ。注目の一戦であることに変わりはない。
1.中距離で戦えるスピードが必要
昨年の勝ち馬
レインボーラインは、前年の
天皇賞(秋)の3着馬で、3歳時にはマイルの
アーリントンCを勝っていた。2着の
サトノクロニクルも芝2000mの
チャレンジCの勝ち馬で、2015年に7番人気で2着した
デニムアンドルビーにも、
ローズS勝ち、JC2着などの中距離実績があった。2018年の
アルバート(2番人気4着)の例が示す通り、実績が長距離に偏っている馬は、スピード不足から苦戦を強いられる傾向にある。
2.格下レースからの臨戦は苦しい
過去10年で前走がGIII以下だった馬の勝利は2012年の
ギュスターヴクライが最後である。その年は大本命の
オルフェーヴルが競走中止寸前の逸走で話題になった年だ。前走がGIII以下だった馬の2着も過去5年で1回のみ。特殊距離ということで、適性に自信を持つ格下馬の臨戦が少なくないが、さすがに別定GIIではハードルが高い。
3.小回り実績が必要
過去10年の勝ち馬にはすべて、中山や京都・阪神の内回りなど、直線が短いコースの芝1800m戦以上で勝利した実績があった。2着馬についても、10頭中7頭がこの条件をクリアーしている。コーナー6回でゴール前直線が短いというコース設定なので、不器用なタイプは勝ち負けにかかりにくい。
ロードヴァンドールは前走の
日経新春杯を3秒差で大敗したが、1000mの通過が58.3秒というハイペースを3番手で追走してのもの。前々走が出遅れて後方のままだったので、レースで先行することを馬に思い出させるため、あえて前を追いかけての結果だった。この教育が今走に活きてくるものと思う。これまでGIIでの2着が2回あり、今年のメンバーでは実績上位の部類。昨年の
日経賞で0.2秒差4着があるようにコーナー6つの競馬も問題ない。
シャケトラは長期休養明けの
AJCCを競り勝って実力を誇示した。折り合いに課題がある馬で3000mには不安を残すが、このメンバーでは実績的に断然だ。
ステイインシアトルは股関節に不安があって8歳馬ながらあまり数を使われていない。今回はこの馬としては順調で、長距離戦で
ステイゴールド産駒のスタミナ開花に期待がかかる。
コルコバードは牝馬らしからぬスタミナ自慢。今回で引退の可能性が高いが、この条件で存分に力を発揮したい。
リッジマンは長距離戦専業馬で、このメンバーを相手に持ち味を活かせるか。以下、海外遠征明けをひと叩きした
ソールインパクト、長めの距離に慣れて前進が見込める
ケントオー。